

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の肝外胆管閉塞|胆汁が、肝臓へ逆流します」です。ではどうぞ!
白目が、はっきり黄色い。
食べず、吐き、お腹を触られるのを嫌がる。
そう言われて、胆管が詰まっていると聞いた——
肝外胆管閉塞は、胆汁の通り道が塞がる病気です。行き場を失った胆汁は、肝臓へ逆流します。重篤な病気であることを、先にお伝えしておきます。
結論
肝外胆管とは、肝臓の外に出ている部分の胆管で、これが何らかの原因で詰まることを肝外胆管閉塞といいます。主な原因は、粘り気の強い胆汁、胆石、異物、炎症(膵炎、胆管肝炎の波及)、腫瘍、外傷などです。症状は、元気がない、食欲不振、嘔吐、下痢、黄疸、腹部痛などで、胆管が詰まると胆汁が十二指腸に流れず、肝臓に逆流して肝障害も起こります。診断は、血液検査やレントゲン検査、超音波検査のほか、胆嚢に針を刺して胆汁を採取し菌の培養を行う検査などに基づいて行われます。治療は、点滴、制吐剤、利胆剤、肝庇護剤、食欲刺激剤などを使い、腫瘍や胆石がある場合は外科を検討します。肝外胆管閉塞は重篤な疾患で、手術を行ったとしても死亡することもあります。
この記事でわかること
- ✓肝臓の外の、胆管が詰まります
- ✓胆汁が、肝臓へ逆流します
- ✓詰まる理由は、いくつもあります
- ✓黄疸と、お腹の痛みが出ます
- ✓詰まりを、画像で探します
- ✓内科で支え、必要なら手術します
- ✓重い病気であることを、知っておいてください
- ✓早く見つけるために
肝臓の外の、胆管が詰まります
まず、どこの話なのかから。
肝臓の外に出た部分です
肝外胆管とは、肝臓の外に出ている部分の胆管です。
肝臓の中を走る細かい枝が、まとまって太くなり、外へ出てくる——
その部分を指しています。
胆嚢を経由して、腸へ向かいます
肝臓で作られた胆汁は、いったん胆嚢に溜まります。
食事に合わせて、そこから送り出される——
その先が、肝外胆管です。
そして、十二指腸へ開口します。
そこが詰まる病気です
これが何らかの原因で詰まることを、肝外胆管閉塞といいます。
細い管が、一本です。
そこが塞がれば、迂回する道はありません。
胆汁は、作られ続けます
肝臓は、詰まっていても胆汁を作り続けます。
出口がないのに、供給は止まらない——
だから、事態が進んでいきます。
放っておいて、落ち着く病気ではありません。
胆汁が、肝臓へ逆流します

この病気の、中心にあることです。
腸まで、届かなくなります
胆管が詰まると、胆汁が十二指腸に流れません。
脂肪の消化を助ける液が、届かない——
だから、消化もうまくいかなくなります。
便のようすが変わることがあります。
そして、戻ってきます
肝臓に逆流して、肝障害も起こります。
行き場を失った胆汁が、来た道を戻る——
肝臓の細胞は、それに耐えられません。
だから、黄疸が出ます
胆汁の成分が、体じゅうに回ります。
その色が、白目や皮膚に現れるのが黄疸です。
詰まりが解けなければ、進んでいきます。
肝臓が、二重に傷みます
逆流による直接の障害と、
働けなくなることによる影響——
その両方が、同時に起こります。
だから、進みが速いことがあります。
数日で、見た目が変わっていくこともあります。
詰まる理由は、いくつもあります

何が塞いでいるのかです。
胆汁そのものが、詰まることがあります
粘り気の強い胆汁が原因として挙げられています。
濃くなり、泥のようになった胆汁が
細い管の中で、動かなくなるのです。
胆石や、異物のこともあります
胆石や異物も原因になります。
固まったものが、通り道を塞いでしまう——
その場合は、外科が検討されます。
炎症から、波及することがあります
炎症(膵炎、胆管肝炎の波及)も主な原因です。
膵炎で膵臓が腫れれば、すぐそばを通る管が押されます。
胆管炎で管そのものが腫れても、同じことが起こります。
つまり、この病気は別の病気の続きとして起こることがあります。
腫瘍や、外傷のこともあります
腫瘍が外から押したり、内側にできたりすることもあります。
外傷のあとに通り道が損なわれることもあります。
原因によって、その先の道筋が変わります。
黄疸と、お腹の痛みが出ます

どんな症状が出るのかです。
元気がなくなり、食べなくなります
症状は、元気がない、食欲不振、嘔吐、下痢、黄疸、腹部痛などです。
まず、元気と食欲から落ちていきます。
そして、食べない日が続けば肝リピドーシスも重なります。
黄疸は、はっきり出ます
詰まって出られないのですから、
黄疸は強く出やすいものです。
白目、歯ぐき、耳の内側を
明るい場所で見てください。
お腹の痛みは、見えにくいのです
腹部痛も症状として挙げられています。
けれど猫は、痛がる姿を見せません。
抱こうとすると嫌がる、触ると逃げる、丸くなって動かない——
それが、猫の痛みの表現です。
- 白目や歯ぐきが、黄色い
- 食べない日が、続いている
- 吐く、下痢をする
- お腹を触ると、嫌がる
- 丸くなって、動かない
- 便の色が、薄くなった
最後の一つは、胆汁が腸へ届いていないサインになることがあります。
⚠ すぐに受診してください
白目や歯ぐきが、黄色い。
食べず、吐いている。
お腹を触られるのを、嫌がる。
ぐったりして、動かない。
黄疸は、様子を見てよいサインではありません。
急に始まることも、じわじわ進むこともあります
| 経過 | 起きていること |
|---|---|
| 急に出る | 胆石などが、一気に塞いだとき |
| じわじわ進む | 粘い胆汁や、腫れが少しずつ狭くする |
| 治療中に出る | 膵炎や胆管炎から波及したとき |
| 黄疸が強まる | 詰まりが解けていないという合図 |
| 食べない日が重なる | 脂肪肝が加わり、状況が悪くなる |
「昨日より黄色い」と感じたら、それは進んでいるということです。
詰まりを、画像で探します
どうやって確かめるのかです。
血液と画像で、進めます
診断は、血液検査やレントゲン検査、超音波検査のほか、胆嚢に針を刺して胆汁を採取し菌の培養を行う検査などに基づいて行われます。
血液では、肝臓の値と黄疸の程度を見ます。
画像では、詰まっている場所を探します。
超音波が、中心になります
胆管が太くなっていないか、
胆嚢が張っていないか——
詰まった手前は、押されて広がります。
その広がりから、詰まりの位置を読みます。
胆汁を、採ることもあります
胆嚢に針を刺して胆汁を採取し、菌の培養を行う検査も行われます。
細菌が関わっているかどうかが
抗生物質を選ぶ手がかりになります。
完全か、部分的かも見ます
完全に塞がっているのか、
細くなりながらも、少しは通っているのか——
そこで、緊急性が変わります。
時間をおいて撮り直し、変化を見ることもあります。
原因まで、たどります
| 調べること | 分かること |
|---|---|
| 血液検査 | 肝臓の値、黄疸の程度、全身の状態 |
| レントゲン検査 | お腹全体のようす、ほかの病気の有無 |
| 超音波検査 | 胆管の太さ、胆嚢の張り、詰まりの位置 |
| 胆汁の培養 | 細菌がいるかどうか |
| 膵臓の検査 | 膵炎からの波及ではないか |
何が詰まらせているかで
内科で進むか、外科へ行くかが変わります。
受診のときに、伝えてほしいこと
- いつから、黄色く見えるようになったか
- 食べない日が、何日続いているか
- 吐いた回数と、その中身
- 便の色が、変わっていないか
- お腹を触ると、嫌がるか
- これまでに膵炎や胆管炎と言われたことがあるか
最後の一つは、この病気ではとくに大事な情報です。
内科で支え、必要なら手術します

治療の組み立てです。
まず、体を支えます
治療は、点滴、制吐剤、利胆剤、肝庇護剤、食欲刺激剤などを使います。
点滴で水分を補い、吐き気を抑える——
そして、肝臓を守り、食べられるようにする——
まず、そこから始めます。
胆汁の流れを、助けます
利胆剤は胆汁の流れをよくする薬です。
粘い胆汁が原因なら、それで動き出すことがあります。
完全に詰まっているかどうかで、効き方は変わります。
食べられるように、支えます
食欲刺激剤が使われるのは、
食べない時間を短くするためです。
猫では、それ自体が治療になります。
チューブから栄養を入れることもあります。
細菌が関わっていれば、抗生物質を使います
胆汁を培養して、細菌が見つかれば
それに合う抗生物質が選ばれます。
詰まったところは、細菌が増えやすい場所です。
外科を、検討する場面
腫瘍や胆石がある場合は、外科を検討します。
物理的に塞いでいるものは、薬では動きません。
取り除くか、迂回路を作るか——
そういう手術になります。
手術は、簡単ではありません
もともと弱っている状態で受ける手術です。
黄疸が強ければ、麻酔の負担も大きくなります。
だから、内科で少しでも整えてからという判断になることがあります。
原因ごとに、進み方が変わります
| 詰まらせているもの | 治療の方向 |
|---|---|
| 粘り気の強い胆汁 | 内科で流れ出すことがある |
| 胆石 | 外科で取り除くことを検討する |
| 炎症による腫れ | もとの炎症を抑えると、通ることがある |
| 腫瘍 | 種類と広がりによって、方針が変わる |
| 外傷のあと | 損なわれた部分を、作り直すことがある |
そこが分かると、見通しの話ができるようになります。
重い病気であることを、知っておいてください
正直にお伝えしておきます。
手術をしても、助からないことがあります
肝外胆管閉塞は重篤な疾患で、手術を行ったとしても死亡することもあります。
これは、覚悟しておいたほうがよい事実です。
「手術すれば治る」とは、言えません。
それでも、選ぶ意味はあります
詰まったままでは、肝臓が壊れていきます。
取り除けるものなら、取り除くほうがよい——
そこが、判断の分かれ目になります。
迷ったときは、何が詰まっているのかをもう一度聞いてください。
原因によって、見通しが変わります
粘い胆汁なら、内科で動くことがあります。
胆石なら、取り除ける可能性があります。
腫瘍なら、その種類によって話が変わります。
同じ病名でも、中身は違います。
どこまでやるかは、決められます
手術を選ばないという選択もあります。
その場合でも、痛みを取り、気持ちよく過ごせるようにする治療は続けられます。
何もしないことと、手術しないことは違います。
そこも、遠慮せずに相談してください。
時間が、状況を悪くします
詰まっている時間が長いほど、肝臓の傷は深くなります。
迷っている時間そのものが、見通しを変えていきます。
だから、早く決めることに意味があります。
早く見つけるために
家でできることです。
白目の色を、見る習慣を
黄疸は、家庭で見つけられるサインです。
いつもの色を知っていれば、変化に気づけます。
窓際の明るい場所で、見てください。
膵炎や胆管炎と言われたら
この病気は、そこから波及することがあります。
治療中に黄疸が出てきたら、すぐに伝えてください。
「経過を見ている最中だから」と遠慮しないでください。
こんな変化を、伝えてください
- 白目や歯ぐきの色が、変わってきた
- 食べない日が、何日続いているか
- 吐く回数が、増えていないか
- 便の色が、薄くなっていないか
- お腹を触ると、嫌がるようになったか
- 体重が、減っていないか
便の色の変化は、見落とされやすい手がかりです。
写真に撮っておくと、比べるときに役立ちます。
記録が、判断を早くします
いつから黄色いのかが言えると、
どのくらいの速さで進んでいるかが分かります。
気づいた日を、書き留めておいてください。
🩺 続きとして、起こります
この病気は、単独では起こりにくいものです。
膵炎や胆管炎の続きとして、起こることがあります。
だから、治療中に黄疸が出てきたらすぐに伝えてください。
時間が、そのまま肝臓の傷になります。
この記事の要点
肝臓の外に出ている部分の胆管が詰まる病気です。
胆汁が十二指腸に流れず、肝臓に逆流して肝障害も起こります。
原因は粘り気の強い胆汁、胆石、異物、炎症、腫瘍、外傷などです。
重篤な疾患で、手術を行ったとしても死亡することもあります。
Q. 肝外胆管閉塞とは、どんな病気ですか?
A. 肝臓の外に出ている部分の胆管が、何らかの原因で詰まる病気です。
Q. 詰まると、どうなりますか?
A. 胆汁が十二指腸に流れず、肝臓に逆流して肝障害も起こります。
Q. 原因は何ですか?
A. 粘り気の強い胆汁、胆石、異物、炎症(膵炎、胆管肝炎の波及)、腫瘍、外傷などです。
Q. 膵炎から起こることもありますか?
A. あります。膵炎や胆管肝炎の波及が、主な原因のひとつとして挙げられています。
Q. どんな症状が出ますか?
A. 元気がない、食欲不振、嘔吐、下痢、黄疸、腹部痛などです。
Q. お腹が痛いか、どう分かりますか?
A. 触られるのを嫌がる、抱こうとすると逃げる、丸くなって動かないといった様子です。猫は痛がる姿をはっきり見せません。
Q. 黄疸は、どこを見れば分かりますか?
A. 白目、歯ぐき、耳の内側です。明るい自然光の下で見てください。
Q. 便の色も変わりますか?
A. 変わることがあります。胆汁が腸へ届かなくなるため、色が薄くなることがあります。
Q. どうやって診断しますか?
A. 血液検査やレントゲン検査、超音波検査のほか、胆嚢に針を刺して胆汁を採取し、菌の培養を行う検査などです。
Q. 治療はどうしますか?
A. 点滴、制吐剤、利胆剤、肝庇護剤、食欲刺激剤などを使います。腫瘍や胆石がある場合は、外科を検討します。
Q. 薬だけで治ることもありますか?
A. 粘り気の強い胆汁が原因なら、内科の治療で動き出すことがあります。物理的に塞いでいるものは、薬では動きません。
Q. 手術すれば治りますか?
A. そうとは言えません。重篤な疾患で、手術を行ったとしても死亡することもあります。
Q. それでも手術する意味はありますか?
A. 詰まったままでは、肝臓が壊れていきます。取り除けるものなら取り除くほうがよい、という判断になります。
Q. 見通しは、みな同じですか?
A. 原因によって変わります。粘い胆汁、胆石、腫瘍では、それぞれ道筋が違います。
Q. 早く見つけるには?
A. 白目の色を見る習慣をつけてください。膵炎や胆管炎の治療中に黄疸が出てきたら、すぐに伝えてください。
まとめ|黄疸を見たら、待たないでください
肝外胆管閉塞は、胆汁の通り道が詰まる病気です。
行き場を失った胆汁は、肝臓へ逆流します。
そして、肝臓を傷めていきます。
原因は、粘い胆汁、胆石、異物、炎症、腫瘍、外傷——
膵炎や胆管炎の続きとして起こることもあります。
重篤な病気で、手術をしても助からないことがあります。
それでも、詰まったままにはできません。
白目が黄色く見えたら、その日のうちに。
時間が、そのまま肝臓の傷になります。
今日できる3つ
- 1明るい場所で、白目と歯ぐきの色を見てみる
- 2便の色が薄くなっていないか、確かめる
- 3膵炎や胆管炎で通院中なら、黄疸が出たらすぐ連絡する
この病気は、別の病気の続きとして起こります。治療中の変化こそ、早めに伝えてください。

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