


こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「興奮しやすい犬の落ち着かせ方|スイッチが入る前に止める」です。ではどうぞ!
インターホンが鳴った瞬間、家中を走り回って手がつけられない。
散歩の準備を始めると、飛び跳ねてリードがつけられない。
名前を呼んでも、まったく耳に入っていない——
こうした場面で「落ち着いて」と声をかけても届きません。興奮しきった犬は、指示を受け取れる状態にないからです。鍵はスイッチが入る前に動くことにあります。
結論
興奮には段階があり、止められるのは初期の段階までです。耳が前を向いた・動きが速くなった——この時点で刺激から離すのが最も確実な方法です。また睡眠不足が興奮しやすさの土台になっていることもあります。
この記事でわかること
- ✓興奮を5段階で捉える
- ✓スイッチが入る前のサイン
- ✓興奮した犬を落ち着かせる手順
- ✓睡眠不足という見落とされがちな原因
- ✓落ち着ける生活の設計
興奮を5段階で捉える

まず、興奮を段階として捉えることから始めます。
「興奮している/していない」の二択で見ていると、手を打つべき時点を逃します。
| 段階 | 犬の様子 | できること |
|---|---|---|
| 1 | 落ち着いている。呼べば来る | そのままでよい |
| 2 | 耳が前を向く。動きが速くなる | ここで離す |
| 3 | 呼んでも反応が鈍い | まだ誘導できる |
| 4 | 名前を呼んでも届かない | 刺激から物理的に離すのみ |
| 5 | おやつも食べない | 回復を待つしかない |
重要なのは段階2で気づけるかどうかです。
多くの飼い主が動くのは段階4になってから——しかしその時点では、何を言っても届きません。
おやつを食べるかどうかが、目安になる
段階を判断する分かりやすい方法があります。
いつものおやつを差し出してみることです。
- すぐ食べる——まだ余裕がある(段階1〜2)
- 気づくが手が出ない——かなり高まっている(段階3)
- まったく反応しない——制御不能(段階4〜5)
- 口に入れても吐き出す——強いストレス状態
- 受け取ってから落とす——集中できていない
大好物を食べられない——これは興奮かストレスが限界を超えているサインです。
この状態でトレーニングをしてもまったく身につきません。中断して、その場から離してください。
逆にいえば、おやつを食べられる範囲が練習に適した状態です。
他の犬とすれ違う練習も、おやつを食べられる距離から始めてください。
食べられなくなったら近すぎる——この基準は非常に使えます。
スイッチが入る前のサイン
段階2で気づくには、前ぶれのサインを知っておく必要があります。
| 部位 | 変化 | 意味 |
|---|---|---|
| 耳 | 前に向いて固定される | 最も早く出る |
| 目 | 見開く・一点を凝視する | 対象を捉えた |
| 口 | 閉じる/舌が出て呼吸が速くなる | 緊張または興奮 |
| 体 | 硬くなる・重心が前に乗る | 動き出す準備 |
| しっぽ | 高く上がる・速く振れる | 感情が高まった |
| 動き | そわそわして落ち着かない | 抑えきれない |
最も早く出るのが耳です。
犬の耳は音のする方向へほぼ反射的に向きます。
耳が前を向いて固定された——この瞬間が、動くべきタイミングです。
耳の読み取り方は犬が耳を後ろに下げる意味で詳しく解説しています。
興奮しやすい場面は、決まっている
記録をつけてみると、興奮する場面はかなり限られていることが分かります。
- インターホン・来客
- 散歩の準備(リード・ハーネス)
- 飼い主の帰宅
- 他の犬とすれ違うとき
- おもちゃを出したとき
- 食事の準備中
- 車に乗るとき
場面が特定できれば先手が打てます。
玄関を開ける前に別室へ入れる、リードを見せる前に座らせる——
興奮する前に動くことが唯一にして最良の方法です。
1週間ほど興奮した場面をメモしてみると、同じ場面が繰り返されていることに気づけるはずです。
そこが先手を打つべき場所です。
興奮した犬を落ち着かせる手順

それでも興奮してしまったときのクールダウンです。
| 手順 | やること | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 刺激から離す | 興奮の材料を断つ |
| 2 | 静かな場所へ移動させる | 情報量を減らす |
| 3 | 飼い主も黙る | 声で煽らない |
| 4 | 自分から座るまで待つ | 自発的に落ち着かせる |
| 5 | 落ち着いたら静かに褒める | その状態を強化する |
いちばんの失敗は「声をかけること」
興奮している犬に対して、つい大きな声で名前を呼んでしまいます。
しかしこれは逆効果です。
犬にとっては飼い主も一緒に盛り上がっているように映ることがあります。
静かに、短く——あるいは何も言わないほうが早く落ち着きます。
飼い主自身がゆっくり動く・低い声で話すだけでも、犬の様子は変わってきます。
撫でて落ち着かせようとしない
もうひとつの失敗が興奮中に撫でることです。
落ち着かせようとする気持ちは分かりますが、触れることも刺激になります。
| 興奮中 | 落ち着いてから | |
|---|---|---|
| 撫でる | 刺激が上乗せされる | 安心につながる |
| 声をかける | 煽ってしまう | 落ち着きを強化する |
| 抱き上げる | 逃げ場を失い悪化 | 場合による |
| おやつを与える | 興奮を褒めることに | 良い状態を強化 |
落ち着かせてから撫でるのであって、撫でて落ち着かせるのではない——
この順番を意識すると、対応が大きく変わります。
睡眠不足という、見落とされがちな原因

ここからが、見落とされやすい重要な話です。
興奮が止まらない犬は、眠れていないことがあります。
犬は1日16時間前後眠るとされ、子犬ではさらに長くなります。
| 確認すること | 問題があるサイン |
|---|---|
| 寝ている時間の合計 | 明らかに短い |
| 寝床の場所 | 人の通り道にある |
| 静かに眠れる環境か | テレビや会話が常にある |
| 邪魔されないか | 寝ていると触られる |
| 昼間の刺激量 | 来客・音が多すぎる |
| 夜の睡眠 | 夜中に起きていないか |
犬は「自分から休む」のが下手
特に子犬や若い犬は、眠いのに遊び続けてしまうことがあります。
人間の子どもが疲れるほど興奮して寝ないのと同じ状態です。
- 興奮が止まらない=眠いのかもしれない
- 遊びを区切って、休む時間を作る
- ケージなど落ち着ける場所へ誘導する
- 騒がしい場所に長時間置かない
- 寝ているときは絶対に触らない
- 1〜2時間遊んだら休憩を入れる
「興奮が止まらない」を「眠い」と読み替えてみる——
これだけで対応が変わり、実際に落ち着くケースは少なくありません。
寝床は「誰にも邪魔されない場所」に
睡眠の質を上げるうえで最も効くのが寝床の場所です。
| 置き場所 | 評価 |
|---|---|
| リビングの隅・囲われた場所 | 良い |
| 部屋の角。壁が二面ある | 良い |
| 人の通り道 | 落ち着けない |
| テレビのすぐ前 | 音と光が強い |
| 玄関の近く | 物音に反応してしまう |
| 窓のすぐそば | 外の刺激を受けやすい |
そして最も重要なのが「そこにいるときは触らない」というルールです。
家族全員で共有してください。特に子どもには、寝ている犬を起こさないことをしっかり伝える必要があります。
犬種によって、興奮しやすさの前提が違う
対策を考える前に、その犬種のもともとの役割を知っておくと納得しやすくなります。
| もとの役割 | 代表的な犬種 | 特徴 |
|---|---|---|
| 牧羊 | ボーダーコリー、シェルティ | 動くものに強く反応する |
| 猟犬(走る) | ビーグル、ポインター | 持久力が高く、興奮が続く |
| 猟犬(巣穴) | テリア系、ダックスフンド | 粘り強く、切り替えにくい |
| 番犬 | 柴犬、シュナウザー | 刺激への警戒が強い |
| 回収 | ラブラドール、ゴールデン | 若いうちは特に活発 |
| 愛玩 | チワワ、ポメラニアン | 小さくても興奮しやすい |
動くものを追う仕事をしていた犬種は、自転車・走る子ども・猫に強く反応するのが自然です。
これはしつけ不足ではありません。
対策は本能を否定することではなく、発散できる形を用意することです。
- 追う本能には、引っぱりっこや持来遊び
- 嗅ぐ本能には、探し物遊び
- 考える本能には、知育おもちゃ
- 掘る本能には、掘ってよい場所を作る
- 本来の欲求が満たされると、落ち着きやすくなる
止めるだけではエネルギーの行き場がなくなります。
興奮を強めてしまう関わり方

よかれと思った関わりが、興奮を上塗りしていることがあります。
| やりがちなこと | 起きること |
|---|---|
| 高い声で名前を連呼する | さらに興奮する |
| 興奮中に撫でる | 刺激が上乗せされる |
| 帰宅時に大げさに喜ぶ | 帰宅が一大イベントになる |
| 激しい遊びで疲れさせようとする | 興奮の練習になる |
| 休憩を入れずに遊び続ける | 自分では止められない |
| 追いかけっこで遊ぶ | 追う興奮が強まる |
⚠ 「疲れさせる」と「落ち着かせる」は違う
激しく走らせて疲れさせれば落ち着く——これは誤解です。
激しい運動は興奮状態を長く維持する練習になってしまうことがあります。
体は疲れても気持ちは高ぶったままという状態になりかねません。
落ち着かせたいならにおいを嗅がせる・考えさせる——こうした穏やかに頭を使う活動のほうが向いています。
落ち着ける生活の設計
最後に、日々の生活そのものを見直します。
興奮しやすさはその日の対応より、生活の設計で決まる部分が大きいものです。
| 項目 | 落ち着く方向の設計 |
|---|---|
| 散歩 | 距離より、におい嗅ぎの時間を取る |
| 遊び | 激しい遊びは短く、休憩を挟む |
| 頭を使う活動 | 知育おもちゃ・探し物遊びを取り入れる |
| 生活リズム | 食事・散歩の時間に幅を持たせる |
| 睡眠 | 邪魔されない寝床を用意する |
| 刺激の量 | 窓の目隠し・来客の頻度を調整する |
| 家族の対応 | ルールを統一する |
におい嗅ぎは、落ち着きを取り戻す活動
最も手軽で効果が大きいのがにおいを嗅がせることです。
犬にとって、においを嗅ぐ行為は情報収集であり、落ち着きを取り戻す行動でもあります。
- 散歩で、急がせずゆっくり嗅がせる
- 室内でおやつを隠して探させる
- タオルにおやつを包んで、ほどかせる
- 草むらで自由に探索させる(安全を確認して)
- 1回10〜15分でも十分な満足感がある
走らせるより、嗅がせる——
興奮しやすい犬ほど、この転換が効くことがあります。
生活リズムは、あえて一定にしすぎない
意外に感じるかもしれませんが、時間をきっちり固定しすぎないほうが落ち着くことがあります。
毎日同じ時刻に散歩していると、犬はその時間を強く期待し、近づくと興奮しはじめます。
「だいたいこの時間帯」という幅を持たせておくと、待つ時間が落ち着いたものになります。
飼い主にとっても予定が立てやすくなるという利点があります。
同じことが食事の時間にも当てはまります。
きっちり決めるより、前後30分ほどの幅を持たせるほうが、落ち着いて待てるようになることがあります。
落ち着く練習を、日常に組み込む
興奮の管理はその場の対応だけでは足りません。
落ち着いている時間を意識的に作る——この練習が土台になります。
| 練習 | やり方 |
|---|---|
| マットで待つ | 決めた場所で伏せて過ごす時間を作る |
| 名前を呼んで戻る | 興奮していない場面で何度も練習する |
| おやつを探させる | 静かに集中する時間になる |
| ゆっくり撫でる | 落ち着いているときに、穏やかに触れる |
| 何もしない時間 | そばで静かに過ごす |
見落とされやすいのが最後の「何もしない時間」です。
犬が起きているとき、常に何かをしてあげようとしていないでしょうか。
- 起きるたびに遊びに誘わない
- そばに来ても、いつも構わなくてよい
- 静かに一緒に過ごす時間を持つ
- 犬が自分から伏せたら、そっとしておく
- 落ち着いている状態をこそ褒める
落ち着いていると何も起きないより、落ち着いていると褒められるほうが犬にとって分かりやすいものです。
静かに伏せているときにそっとおやつを置く——この積み重ねが効いてきます。
改善しないときは、専門家に相談を
生活を整えても変わらない場合、背景に別の要因があることがあります。
| 状況 | 相談先 |
|---|---|
| 急に興奮しやすくなった | まず動物病院(体の確認) |
| 常にそわそわして休めない | 行動診療科のある病院 |
| 興奮すると噛む・吠えが止まらない | 行動診療科・トレーナー |
| 生活を整えても3か月変化がない | 家庭訪問型トレーナー |
| 家族が疲弊している | 迷わず相談を |
「性格だから仕方ない」と諦めてしまう前に、一度相談してみてください。
落ち着けない状態が続くことは、犬にとっても常に緊張し続けているというつらい状況です。
改善できれば、犬自身の生活の質も上がることになります。
相談するときは興奮した場面の動画を持っていってください。
診察室では緊張して普段の様子が出ないことがよくあります。
いつ・どんな場面で・どれくらい続くかを記録しておくと、はるかに具体的な助言が返ってきます。
よくある質問
Q. 興奮している犬に「落ち着いて」と言っても届きません。
A. その段階では届きません。興奮には段階があり、名前を呼んでも反応しない状態では何を言っても伝わりません。刺激から物理的に離すことが唯一の方法です。
Q. 興奮する前に気づくには、どこを見ればいいですか?
A. 耳を見てください。犬の耳は音の方向へほぼ反射的に向くため、最も早く変化が出ます。耳が前を向いて固定された瞬間が、動くべきタイミングです。
Q. 落ち着かせようと撫でていますが、効果がありません。
A. 興奮中は逆効果です。触れることも刺激になり、上乗せされてしまいます。落ち着かせてから撫でるのであって、撫でて落ち着かせるのではありません。
Q. たくさん走らせて疲れさせれば落ち着きますか?
A. そうとは限りません。激しい運動は興奮状態を長く維持する練習になることがあります。落ち着かせたいならにおいを嗅がせる・考えさせる活動のほうが向いています。
Q. 興奮が止まらないのは、性格でしょうか?
A. 睡眠不足の可能性もあります。犬は1日16時間前後眠るとされ、眠れていないと些細な刺激にも過剰に反応します。邪魔されない寝床があるかを確認してみてください。
Q. 散歩の時間を決めていますが、その前から興奮します。
A. 時間を固定しすぎているのかもしれません。毎日同じ時刻だと、犬はその時間を強く期待します。「だいたいこの時間帯」という幅を持たせるほうが落ち着くことがあります。
Q. 急に興奮しやすくなりました。
A. まず動物病院で相談してください。痛み・感覚の衰え・体調の変化が背景にあることがあります。特にシニア期の変化は「年のせい」で片づけないでください。
まとめ|段階2で動けるかが、分かれ目
興奮しきった犬に指示は届きません。
だからこそ大切なのはスイッチが入る前に動くことです。
耳が前を向いた・動きが速くなった——この段階で刺激から離せれば、多くの場面は穏やかに収まります。
そして忘れてはならないのが睡眠です。興奮が止まらない犬は、眠れていないだけかもしれません。
走らせるより、嗅がせる。疲れさせるより、眠らせる。この転換が、落ち着きへの近道になることがあります。
今日から試してみたい3つのこと
- 1耳が前を向いた瞬間に、刺激から離してみる
- 2興奮中は声をかけず、落ち着いてから褒める
- 3誰にも邪魔されない寝床を、部屋の隅に用意する
興奮は、犬が自分では止められない状態です。止められるのは、早い段階で気づいた人だけです。

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「興奮しやすい犬の落ち着かせ方|スイッチが入る前に止める」でした。
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