

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「チワワの飼い方|水頭症・膝蓋骨脱臼・気管虚脱の3つ」です。ではどうぞ!
大きな目、立った耳、そして手のひらに収まるほどの小さな体。チワワは、公認犬種のなかで最も小さい犬とされています。
体重は1.5〜3kg。猫よりも軽い犬です。
集合住宅でも飼いやすく、散歩の負担も軽い。日本で長く人気を保ってきたのには、理由があります。
ただし、この小ささはそのまま健康上のリスクでもあります。
水頭症、膝蓋骨脱臼、気管虚脱。この3つは、いずれも「体が小さいこと」から直接生じる疾患です。
この記事では、3つの疾患のサインをどう見つけるか、そして家庭でどう対策するかを具体的に書いていきます。
結論
チワワで注意したいのは水頭症・膝蓋骨脱臼・気管虚脱の3つです。いずれも体の小ささに由来します。家庭でできる対策は床にマットを敷くこと、飛び降りさせないこと、首輪ではなくハーネスを使うこと。この3つで、リスクはかなり下がります。
この記事でわかること
- ✓チワワの体重・寿命・価格の目安
- ✓水頭症のサインと、生後3〜6か月という時期
- ✓膝蓋骨脱臼の初期サインと、床の重要性
- ✓気管虚脱と、ハーネスを使う理由
- ✓小さな体を守る、家のなかの環境づくり
チワワの基本データ
まずは数字で全体像をつかみます。

体重は1.5〜3kg、体高は15〜23cmほど。スムースコートチワワの理想体重は2.7kg以下とされています。
平均寿命は12〜15歳。小型犬らしく、長生きな部類に入ります。15年以上生きる個体も珍しくありません。
被毛にはスムース(短毛)とロング(長毛)の2種類があります。毛質による違いはチワワの被毛の記事にまとめてあります。
メキシコ原産、世界最小の犬種
チワワの名前は、メキシコのチワワ州に由来します。古代メキシコで飼われていたテチチという犬が祖先だとされています。
正確な起源には諸説ありますが、非常に古い歴史を持つ犬種であることは確かなようです。
もともと小さかったという点は、人が意図的に小型化した犬種とは違います。ただし現代の繁殖では、さらに小さくする方向の圧力も働いています。
注意したい、3つの疾患

チワワを飼ううえで、知っておくべき疾患が3つあります。
1|水頭症
脳のまわりを流れる液(脳脊髄液)が異常に増え、脳を圧迫する疾患です。
チワワは他の犬種より発症率が高いとされ、その多くは先天性で生後3〜6か月に症状が出ます。

| サイン | 内容 |
|---|---|
| ふらついて歩く | まっすぐ歩けない |
| 同じ場所を回る | 旋回するような動き |
| ぼんやりしている | 反応が鈍く、名前を呼んでも来ない |
| しつけが入らない | 学習そのものに支障が出る |
| 頭が異常に大きい | ドーム状に膨らんで見える |
| けいれん発作 | 重症化した場合 |
「よくつまずく」「なかなか覚えない」——こうした様子を「まだ子犬だから」で片づけないでください。
泉門開存という、関連する特徴
チワワの子犬には、頭蓋骨がまだ閉じていない部分があります。これを泉門開存(ペコ)と呼びます。
人の赤ちゃんにもある特徴で、チワワの場合は生後1年ほどで閉じることがほとんどです。
ただし成犬になっても開いたままの場合、水頭症のリスクが高いとされています。
⚠ 頭のやわらかい部分を、強く押さないでください
泉門が開いている部分は、骨で守られていません。
軽い衝撃でも脳に影響が及ぶ可能性があるため、頭を強くなでる、押す、落とすことは避けてください。
子どもがいる家庭では、頭は触らないことを最初に教えておいてください。
2|膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝のお皿がずれてしまう疾患です。小型犬全般に多く、チワワもその代表格とされています。
初期のサインは、歩いている途中で数歩だけ後ろ足を上げ、またすぐ普通に歩き出すという様子です。
これは、ずれた膝のお皿が自然に戻った瞬間。「たまたま」ではありません。
| 段階 | 状態 | 対応 |
|---|---|---|
| 軽度 | 時々ずれるが、自然に戻る | 環境を整えて進行を防ぐ |
| 中等度 | ずれている時間が長くなる | 受診して方針を相談 |
| 重度 | 常にずれた状態になる | 手術が検討される |
| 最重度 | 戻らず、歩行に支障が出る | 手術が必要 |
軽度のうちに気づければ、環境を整えることで進行を抑えられます。
3|気管虚脱
気管がつぶれて、呼吸が苦しくなる疾患です。小型犬に多く、チワワでも報告があります。
特徴的なのが、ガーガー、あるいはガチョウの鳴き声のような咳。興奮したとき、散歩でリードを引っ張ったときに出やすくなります。
- 首輪ではなくハーネスを使う
- 散歩で引っ張らせないよう、しつける
- 興奮させすぎない。吠え続ける状況を減らす
- 肥満は気管を圧迫する。体重管理を徹底する
- 夏の暑さで悪化することがある。室温に注意
- 咳が続く、呼吸が苦しそうなときは受診する
ハーネスへの切り替えは、今日からできる対策です。首輪は気管を直接圧迫します。
首輪は迷子札をつけるために残し、リードはハーネスにつなぐ——この使い分けが現実的です。
家のなかの環境が、最大の対策

3つの疾患のうち、膝蓋骨脱臼と気管虚脱は環境でかなり予防できます。
床の滑り止めが、最も効く
フローリングは滑るため、犬は足を踏ん張って歩くことになります。この踏ん張りが、膝に大きな負担をかけます。
- よく通る場所には、カーペットやマットを敷く
- 滑り止めのコーティングを施す方法もある
- 足裏の毛が伸びると滑りやすくなる。定期的に刈る
- 爪が伸びていても踏ん張れない。こまめに切る
- ソファやベッドからの飛び降りをさせない
- ステップやスロープを置いて、段差を減らす
「二本足で立つ」姿勢も負担になります。かわいらしい仕草ですが、膝に体重がかかる姿勢です。
骨折という、もうひとつのリスク
体重1.5〜3kgの犬にとって、人の胸の高さからの落下は重傷につながります。
抱き上げるときは、必ず両手で支える。そして子どもには抱き上げさせない——この2つを家族で共有してください。
落下事故は、超小型犬で最も多い怪我の原因のひとつです。抱いたまま家のなかを歩き回ることも、できるだけ避けたほうが安全でしょう。
体重管理も、すべてに効く
2kgの犬が2.4kgになれば、体重の2割が増えたことになります。膝にも気管にも、その分だけ負担がかかります。
- フードは1日の量を計量して与える。目分量にしない
- おやつは1日の総カロリーの1割以内に収める
- 月に一度、体重を測って記録する
- 触って肋骨に指が当たるかで判断する
- 去勢・避妊後は必要カロリーが下がる。量を見直す
- 10g単位で測れる方法だと、変化に気づきやすい
性格と、しつけ
チワワは勇敢で、警戒心が強い犬種です。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 飼い主への愛情が深い | 特定の一人に強く懐くことが多い |
| 警戒心が強い | 見知らぬ人や犬に吠えやすい |
| 勇敢 | 体格差を気にせず立ち向かうことも |
| 賢く、覚えは早い | しつけは十分に入る |
| 寒がり | 体が小さく、熱が逃げやすい |
| 環境の変化に敏感 | 静かな家庭のほうが向く |
「小さいから」としつけを後回しにしないでください。警戒心の強さは、放置すると吠えや噛みつきとして定着します。
体の大きさと、しつけの必要性は関係ありません。むしろ小型犬のほうが、問題行動が放置されやすい傾向があります。
そして社会化。子犬のうちに他の犬や人に慣れておくと、無用な警戒が減ります。
この犬種でよくあるのが、吠えたときに抱き上げてしまうという対応です。
抱き上げれば、その場は静かになります。しかし犬にとっては「吠えれば抱いてもらえる」という学習になります。
吠えている最中は反応しない。静かになった瞬間に構う。この順番を家族全員で守ってください。
賢い犬種なので、ほめて教える方法だけで十分に身につきます。体罰は必要ありませんし、繊細なこの犬種には逆効果になります。
散歩と運動
小型犬でも、散歩は必要です。「小さいから室内だけで十分」ではありません。
- 散歩は1日2回、各15〜20分程度が目安
- 自分の足で歩かなければ、筋力も骨も育たない
- 筋力がつけば、膝を支える力も強くなる
- 外の刺激は、社会化と精神面にも効く
- 夏のアスファルトは避ける。体が地面に近く、熱を受けやすい
- 冬は服を着せることを検討する
常に抱かれている犬は、自分の足で歩く機会を失います。その結果、筋力が育たず関節を支える力も弱くなります。
散歩では、リードを引っ張らせないことも重要です。首輪であれば気管を圧迫し、ハーネスでも急な引きは体に負担をかけます。
他の犬との接触にも配慮を。大型犬が悪気なくじゃれついただけで、1.5kgの体には大きな衝撃になります。
寒さへの備え
チワワは寒さに非常に弱い犬種です。
体が小さいと、体積に対して表面積が大きくなり、熱が逃げやすくなります。メキシコ原産という出自も影響しています。
- 冬の室温は22〜25度を目安に保つ
- 散歩時は服を着せることを検討する
- 自分から潜り込めるベッドや毛布を用意する
- ペット用ヒーターは低温やけどに注意する
- 留守中も暖房を切らないほうが安全
- 震えているときは、寒がっている可能性が高い
震えは、寒さだけでなく緊張や痛みでも起こります。暖かい環境でも震え続けるなら、別の原因を疑ってください。
その他の健康面
3つの疾患以外にも、小型犬として知っておきたい点があります。
| 疾患 | 主なサイン | 対策 |
|---|---|---|
| 低血糖 | ぐったりする・震える(子犬期) | 食事を1日3〜4回に分ける |
| 歯周病 | 口臭・歯石・よだれ | 毎日の歯みがき |
| 乳歯遺残 | 乳歯が抜けずに残る | 永久歯が生えたら獣医師に相談 |
| 目のトラブル | 目が大きく突出しており、傷つきやすい | 顔まわりの環境に注意 |
| 肥満 | 見た目では分かりにくい | 月1回の体重測定 |
| 寒さによる体調不良 | 震え・元気消失 | 冬の室温管理 |
とくに歯には注意が必要です。あごが小さいほど歯が密集し、汚れがたまりやすくなります。
子犬のうちから口を触ることに慣らしておくと、歯みがきを習慣にしやすくなります。毎日が理想ですが、週2〜3回からでも構いません。
そして目。チワワの目は大きく、やや突出しています。草むらや家具の角でぶつけて傷つけることがあります。
目を気にする、涙が増えた、白く濁ってきた——こうした変化があれば早めに受診してください。
お迎え費用と、毎年かかるお金
| 項目 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 子犬の価格 | 15〜35万円 | 毛色・血統で変動 |
| 初期の用品一式 | 3〜5万円 | マット・ステップは必須 |
| 初年度の医療 | 3〜6万円 | ワクチン、健康診断、避妊去勢 |
| 年間のフード代 | 2〜4万円 | 体が小さく量は少なめ |
| 年間の医療・予防 | 3〜8万円 | ワクチン、フィラリア、健診 |
| 手術が必要になった場合 | 10〜30万円 | 膝や気管の外科治療 |
年間の維持費はおよそ8〜15万円。トリミングが不要なぶん、小型犬のなかでも維持費は抑えめです。
ただし膝や気管の治療が始まると、状況は変わります。手術となれば数十万円かかることもあります。
生涯でかかる金額は、12〜15年暮らすとしておおよそ130〜220万円が目安です。小型犬のなかでは、抑えめの部類に入ります。
ペット保険は一般に加入前から抱えている病気は補償されません。膝蓋骨脱臼や気管虚脱が対象外の商品もあるため、加入前に約款で確認してください。
迎えるときに確認したいこと
- 両親の膝の状態を確認しているか
- 泉門の状態を見せてもらう
- 親犬に会わせてもらえるか、歩き方を見せてもらえるか
- 子犬の後ろ足の運びに違和感がないか、その場で見る
- ふらつきや旋回など、神経の異常がないか観察する
- 引き渡し後の相談に応じてくれるか
水頭症は生後3〜6か月に症状が出ます。引き渡しの時点では分からないこともあると理解しておいてください。
そして極端に小さい個体には注意を。「ティーカップ」「極小」といった呼び名で高値がついている場合、健康上のリスクはさらに上がります。
チワワはもともと最小の犬種です。そこからさらに小さくすることに、健康上の利点はありません。
見学の際は、子犬が自分から動き回っている様子を見せてもらってください。歩き方、足の運び、反応の良さ——その場で確認できることは意外に多くあります。
よくある質問
Q. 水頭症はいつ分かりますか?
A. 多くは生後3〜6か月に症状が出ます。ふらついて歩く、同じ場所を回る、ぼんやりしている、しつけが入らない——こうした様子を「まだ子犬だから」で片づけないでください。
Q. 頭のやわらかい部分は、大丈夫ですか?
A. 泉門開存といい、多くは生後1年ほどで閉じます。ただし骨で守られていないため、強く押したり落としたりしないでください。成犬になっても開いたままの場合は、水頭症のリスクが高くなります。
Q. 足を一瞬だけ上げるのですが、大丈夫でしょうか?
A. 膝蓋骨脱臼の初期サインの可能性があります。ずれたお皿が自然に戻った瞬間です。軽度のうちなら環境改善で進行を抑えられるので、一度受診してください。
Q. ガーガーという咳をします。
A. 気管虚脱の可能性があります。首輪をハーネスに替え、引っ張らせないようにしてください。肥満も気管を圧迫するため、体重管理も重要です。咳が続くなら受診してください。
Q. フローリングのままではいけませんか?
A. マットを敷いてください。滑る床では足を踏ん張ることになり、膝に大きな負担がかかります。膝蓋骨脱臼の対策として、最も効果が大きい方法です。
Q. 震えているのは寒いからですか?
A. 寒さの可能性が高いですが、それだけではありません。緊張や痛みでも震えます。暖かい環境でも震え続けるなら、別の原因を疑って受診してください。
Q. 小さいほど良いのでしょうか?
A. 逆です。体が小さいほど、水頭症・骨折・低血糖のリスクは上がります。「ティーカップ」などの呼び名で高値がついていても、健康度を保証するものではありません。
まとめ|3つを知って、環境で守る
チワワは、小さな体に強い愛情と勇気を持った犬です。飼い主への深い愛着は、この犬種の最大の魅力だと言えます。
その一方で、水頭症・膝蓋骨脱臼・気管虚脱という3つの疾患を抱えやすい体でもあります。
しかし、後ろの2つは環境でかなり防げます。床にマットを敷く。飛び降りさせない。首輪ではなくハーネスを使う。
特別な知識も費用も要りません。知っているかどうかだけで、この犬の15年は大きく変わります。
そして水頭症については、子犬期の様子をよく見ておくこと。早く気づけば、できることがあります。
迎えたその日から、この3つを
- 1よく通る床にマットを敷き、段差にはステップを置く
- 2首輪をハーネスに替え、散歩で引っ張らせない
- 3歩行中に一瞬でも足を上げたら、膝を疑って受診する
この犬種のリスクは、ほとんどが家のなかで減らせます。床を変えることが、いちばん確実な治療になります。

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「チワワの飼い方|水頭症・膝蓋骨脱臼・気管虚脱の3つ」でした。
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