ネコの病気    猫の胆管炎|二つの型で、治療が正反対になります

 プロモーションが含まれています
急上昇ワード
猫の胆管炎|二つの型で、治療が正反対になります
猫の胆管炎
モフ@ペット好き

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の胆管炎|二つの型で、治療が正反対になります」です。ではどうぞ!

食べない日が続いている。

白目が、黄色く見える。

そう言われて、胆管炎という名前を聞いた——

この病気には、二つの型があります。細菌が原因の好中球性と、免疫の異常によるリンパ球性です。そして、治療がまったく逆になります。

結論

胆管炎・胆管肝炎とは肝臓から胆汁を送り出す管に炎症が起きる病気です。胆管肝炎は、リンパ球性、好中球性、肝吸虫による慢性の3分類とされています。細菌感染により好中球が集まって炎症が起こるのが好中球性胆管炎で、免疫の異常でリンパ球が集まって炎症が起こるのがリンパ球性胆管炎です。好中球性胆管炎は、腸管からの細菌の感染が原因ではないかと考えられています。症状としては食欲不振や黄疸、肝腫大が挙げられ、血液検査では、肝酵素の上昇や高ビリルビン血症が認められることがあります。治療では好中球性胆管炎では抗生物質の投与を中心に、リンパ球性胆管炎ではステロイドを中心に行います。好中球性胆管炎は、予後がよい傾向にあります。

この記事でわかること

  • 胆管という、細い管の病気です
  • 猫だけの、特別なつくりがあります
  • 二つの型があります
  • 治療が、正反対になります
  • 黄疸と、食欲不振が出ます
  • 検査で、何を見ているか
  • 好中球性は、見通しが良いのです
  • 膵炎や腸炎と、一緒に起こります

胆管という、細い管の病気です

まず、どこの病気なのかから。

胆汁を、運ぶ管です

肝臓は、胆汁という液を作っています。

脂肪の消化を助ける液です。

それを腸まで運ぶ管が、胆管です。

そこに、炎症が起きます

胆管に炎症が起きるのが、胆管炎です。

炎症が肝臓にまで及べば、胆管肝炎と呼ばれます。

管と、その周りの肝臓が一緒に傷むのです。

胆汁が、流れにくくなります

炎症で管が腫れれば、流れが悪くなります。

行き場を失った胆汁の成分が、体に溜まります。

それが、黄疸として現れます。

猫だけの、特別なつくりがあります

猫の胆管のつくり
腸から、さかのぼります。

ここが、猫でこの病気が多い理由です。

胆汁の管と、膵臓の管が合流します

猫では、総胆管と主膵管が合流してから十二指腸へ開口するという解剖学的特徴があります。

肝臓からの管と、膵臓からの管が途中で一本になる——

そして、まとめて腸へ入っていきます。

だから、腸から細菌が上がってきます

好中球性胆管炎は、腸管からの細菌の感染が原因ではないかと考えられています。

腸には、たくさんの細菌がいます。

その細菌が、開口部から管をさかのぼる——

それが、この病気の始まりと考えられています。

そして、三つに広がります

一本になった管をさかのぼれば、膵臓にも届きます。

だから、膵炎が同時に起こります。

猫の三臓器炎は、この構造から生まれています。

胆嚢も、同じ経路にあります

胆汁は、いったん胆嚢に溜められます。

そこから、食事に合わせて送り出されるのです。

だから、胆嚢にも炎症が及ぶことがあります。

超音波で、あわせて見ていくところです。

二つの型があります

二つの型
治療が、正反対です。

いちばん大事な区別です。

三つに分けられています

胆管肝炎は、リンパ球性、好中球性、肝吸虫による慢性の3分類とされています。

国内で問題になることが多いのは、前の二つです。

好中球性は、細菌が原因です

細菌感染により好中球が集まって炎症が起こるのが、好中球性胆管炎です。

好中球とは細菌と戦う白血球のことです。

そこに細菌がいるから、集まってくるのです。

リンパ球性は、免疫の異常です

免疫の異常でリンパ球が集まって炎症が起こるのが、リンパ球性胆管炎です。

細菌がいるわけではありません。

体のしくみのほうが、暴走している状態です。

急に出るか、じわじわ続くか

好中球性では、熱が出て急に具合が悪くなることがあります。

リンパ球性では、はっきりしないまま長く続くことがあります。

ただし、これも決め手にはなりません。

あくまで、傾向の話です。

年齢にも、傾向があります

どちらの型も、猫では珍しくない病気です。

若い猫でも、高齢の猫でも起こります。

「年をとっていないから違う」とは、言えません。

見た目では、区別できません

どちらも、食欲不振と黄疸が出ます。

外から見て、分かるものではありません。

だから、検査が必要になります。

治療が、正反対になります

区別する理由がここにあります。

好中球性には、抗生物質を使います

好中球性胆管炎では、抗生物質の投与を中心に治療を行います。

細菌が原因だから、細菌を叩く——

筋の通った治療です。

長く続けることになります。

リンパ球性には、ステロイドを使います

リンパ球性胆管炎では、ステロイドを中心に治療を行います。

ステロイドは、炎症を抑えたり自分の免疫を調節する目的で使用されます。

暴走している免疫を、抑えるという考え方です。

逆にすると、悪くなります

細菌がいるところに免疫を抑える薬を使えば、細菌が増えます。

免疫の異常に抗生物質を使っても、効きません。

だから、型を確かめることに意味があるのです。

同じ「胆管炎」でも、治療の方向がまったく変わります
原因 中心となる治療
好中球性 細菌の感染 抗生物質
リンパ球性 免疫の異常 ステロイド
肝吸虫による慢性 寄生虫 原因に応じた治療
見分けかた 見た目では分からない 検査で確かめる
逆にすると 効かない、悪化することもある だから調べる

治療は、長くかかります

症状が消えても、決められた期間は続けることが大切です
治療の進め方
好中球性 抗生物質を、数週間から数か月続ける
同上 途中でやめると、ぶり返すことがある
リンパ球性 ステロイドで抑え、量を調整していく
同上 減らす時期は、必ず相談して決める
どちらも 食べられるように支えることが必要

「元気になったから、もういい」

いちばん多い再発の理由です。

黄疸と、食欲不振が出ます

現れる症状
黄疸が、手がかりです。

どんな症状が出るのかです。

食べなくなります

臨床症状には、食欲不振や黄疸、肝腫大が含まれます。

食欲不振まず出てくることが多いものです。

そして、食べない日が続けば肝リピドーシスの危険も重なります。

白目が、黄色くなります

黄疸この病気の代表的なサインです。

白目、歯ぐき、耳の内側

明るい場所で見てください。

黄色く見えたら、その日のうちに受診してください。

熱が出ることもあります

細菌が関わる型では、熱が出ることがあります。

耳や足の先が、いつもより熱い——

そんな感じで気づかれることがあります。

抱いたときの体温の感じも、伝えてください。

吐くこともあります

気持ちが悪くなり、吐くことがあります。

下痢や軟便を伴うこともあります。

腸の炎症が、一緒に起きていることも考えられます。

肝臓が、大きくなります

肝腫大も症状として挙げられています。

炎症で、肝臓が腫れているということです。

触診や超音波で、分かることがあります。

  • 食べない日が、続いている
  • 白目や歯ぐきが、黄色い
  • 元気がなく、動きたがらない
  • 吐くことがある
  • 体が熱い気がする
  • 体重が、減ってきた

黄疸があれば、それだけで急ぐ理由になります。

検査で、何を見ているか

検査で分かること
血液と、細胞で。

調べ方です。

血液検査で、肝臓の状態を見ます

血液検査では、肝酵素の上昇や高ビリルビン血症が認められることがあります。

肝臓の細胞が傷むと、酵素が血液へ漏れ出します。

そして、黄疸のもとになる成分も上がります。

超音波で、管を見ます

胆管や胆嚢が腫れていないか

詰まっているところがないか——

それを画面で確かめます。

肝外胆管閉塞との区別もここで進みます。

型を見分けるには、細胞を見ます

好中球が集まっているのか、リンパ球が集まっているのか——

それは、組織を採って調べないと分かりません。

肝臓の生検確実な方法になります。

胆汁を採って、細菌を調べることもあります。

状態によっては、まず治療を始めます

検査に耐えられないほど弱っているときは、

疑わしいほうから治療を始めることもあります。

反応を見ながら、方向を修正していきます。

抗生物質で改善するなら、細菌が関わっていた可能性が高い——

そんなふうに、治療そのものが情報になることもあります。

落ち着いてから、あらためて生検を検討することもあります。

似た症状を出すものと、区別します

黄疸が出る病気はいくつもあり、原因ごとに治療が変わります
考えられるもの 見分けの手がかり
胆管炎・胆管肝炎 食欲不振、黄疸、肝臓が大きくなる
肝リピドーシス 食べない日が続いたあとに起こる
肝外胆管閉塞 管が詰まって、胆汁が流れない
膵炎 時々食べない、時々吐くが続く
肝臓の腫瘍 画像で、しこりとして見えることがある

そして、これらは同時に起きていることもあります。

好中球性は、見通しが良いのです

希望のある部分です。

予後がよい傾向にあります

好中球性胆管炎は、予後がよい傾向にあります。

原因が細菌であれば、叩くことができるからです。

治療に反応して、回復していくことが期待できます。

「細菌が原因」というのは、この病気では良い知らせです。

叩ける相手が、はっきりしているからです。

だから、型を確かめる価値があります

「胆管炎です」で止まらず、どちらの型かまで進む——

それが、見通しを変えます。

検査を勧められたら、その意味を思い出してください。

リンパ球性は、長くつきあいます

免疫の異常は、根本から消せるものではありません。

薬で抑えながら、落ち着かせていくことになります。

治すというより、コントロールする病気です。

薬を、自己判断でやめないでください。

それでも、落ち着いた状態を長く保てる猫はたくさんいます。

「治らない」と「悪くなり続ける」は、別のことです。

⚠ すぐに受診してください

白目や歯ぐきが、黄色い。

まる一日以上、食べていない。

ぐったりして、動かない。

黄疸は、放っておいてよいサインではありません。

受診のときに、伝えてほしいこと

  • 食べない日が、いつから続いているか
  • 白目の色が、変わってきたか
  • 吐いているか、下痢をしているか
  • 体重が、減っていないか
  • これまでに、同じことがあったか
  • いま飲んでいる薬があるか

以前にも同じ症状があったかどうか

型を考えるうえで、手がかりになります。

膵炎や腸炎と、一緒に起こります

猫では、ここまで含めて一つの病気です。

三臓器炎として、まとめて見ます

胆管炎、膵炎、腸炎が同時に起こることが猫では少なくありません。

管が合流しているという構造

そのまま、炎症の通り道になります。

だから、検査が広がります

胆管炎と言われたのに、膵臓や腸も調べる——

それは、猫では標準的な進め方です。

見落とせば、治りきらないからです。

どれが主役かで、治療の順番が変わります

胆管炎が強いのか、膵炎が強いのか——

そのときどきで、重点が変わります。

だから、経過を見ながら薬を調整していくことになります。

一度決めた治療が、ずっと同じとは限りません。

食べさせることも、治療のうちです

食欲不振が続けば、脂肪肝が重なります。

だから、食べられるように支えることも治療の一部です。

点滴や、食欲を出す薬が使われます。

肝臓を助ける薬が、あわせて出ることもあります。

家で、見ておいてほしいこと

  • 白目の色を、ときどき見る
  • 食べた量を、目安で記録する
  • 体重を、月に一度はかる
  • 薬を、指示どおり続ける
  • 吐く回数が増えていないか
  • 便のようすが変わっていないか

薬をやめた途端に戻ることがあります。

やめるときは、必ず相談してください。

🩺 型を、確かめる意味

「胆管炎」と言われたら、どちらの型かを聞いてみてください。

好中球性なら抗生物質、リンパ球性ならステロイド——

治療の方向が、まったく変わります。

そして好中球性は、予後がよい傾向にあります。

この記事の要点

細菌感染で好中球が集まるのが好中球性、免疫の異常でリンパ球が集まるのがリンパ球性です。

好中球性は抗生物質、リンパ球性はステロイドと、治療が正反対になります。

猫では総胆管と主膵管が合流してから十二指腸へ開口するため、三臓器炎が起こります。

好中球性胆管炎は、予後がよい傾向にあります。

Q. 胆管炎とは、どんな病気ですか?

A. 肝臓から胆汁を送り出す管に炎症が起きる病気です。炎症が肝臓にまで及ぶと、胆管肝炎と呼ばれます。

Q. どんな種類がありますか?

A. リンパ球性、好中球性、肝吸虫による慢性の3分類とされています。

Q. 好中球性とは何ですか?

A. 細菌感染により好中球が集まって炎症が起こるものです。腸管からの細菌の感染が原因ではないかと考えられています。

Q. リンパ球性とは何ですか?

A. 免疫の異常でリンパ球が集まって炎症が起こるものです。細菌がいるわけではありません。

Q. 治療は同じですか?

A. 正反対になります。好中球性は抗生物質の投与を中心に、リンパ球性はステロイドを中心に治療します。

Q. なぜ猫に多いのですか?

A. 猫では、総胆管と主膵管が合流してから十二指腸へ開口するという解剖学的特徴があります。腸の細菌が、その経路をさかのぼると考えられています。

Q. どんな症状が出ますか?

A. 食欲不振や黄疸、肝腫大が挙げられます。

Q. 黄疸は、どこを見れば分かりますか?

A. 白目、歯ぐき、耳の内側です。明るい自然光の下で見てください。

Q. 血液検査では何が分かりますか?

A. 肝酵素の上昇や、高ビリルビン血症が認められることがあります。

Q. 型は、どうやって見分けますか?

A. 肝臓の生検で、集まっている細胞を調べます。胆汁を採って細菌を調べることもあります。

Q. 生検は必要ですか?

A. 治療の方向を決めるために意味があります。ただし状態によっては、疑わしいほうから治療を始めることもあります。

Q. 予後はどうですか?

A. 好中球性胆管炎は、予後がよい傾向にあります。リンパ球性は、長くつきあうことになりやすい病気です。

Q. 膵炎も一緒に起こりますか?

A. 起こることがあります。猫では胆管炎、膵炎、腸炎が同時に起こる三臓器炎が知られています。

Q. 食べないのですが、大丈夫ですか?

A. 大丈夫ではありません。食欲不振が続くと肝リピドーシスが重なります。食べられるように支えることも、治療の一部です。

Q. 薬は、いつまで続けますか?

A. 自己判断でやめないでください。とくにリンパ球性では、抑えながら落ち着かせていく治療になります。

まとめ|どちらの型かを、聞いてみてください

猫の胆管炎には、二つの型があります。

細菌による好中球性と、免疫の異常によるリンパ球性——

そして、治療が正反対になります。

抗生物質か、ステロイドか——

だから、型を確かめることに意味があります。

そして好中球性は、予後がよい傾向にあります。

猫では、胆汁の管と膵臓の管が合流しています。

だから、膵臓や腸も一緒に調べることになります。

白目が黄色く見えたら、その日のうちに受診してください。

今日できる3つ

  • 1明るい場所で、白目と歯ぐきの色を見てみる
  • 2食べなかった日に、しるしをつける
  • 3診断されているなら、どちらの型かを聞いておく

同じ病名でも、型で治療が変わります。「どちらですか」の一言が、大きな違いになります。

モフ@ペット好き

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「猫の胆管炎|二つの型で、治療が正反対になります」でした。
下記の#タグキーワードからも、関連記事を検索できます。

記事上に掲載された情報は投稿日現在のものです
Others
同じカテゴリの記事


この記事を書いた人

モフ@ペット好き 犬猫の悩みを即解決!は、愛猫・愛犬のしつけに悩む方、爪とぎや夜鳴き・吠えなどの問題行動を改善したい方、初めてペットを迎えて飼い方に不安を感じている方まで、犬猫に関する悩みに応える専門情報メディアです。

記事一覧はこちら
Category
カテゴリー
Recommendation
おすすめタグ
犬の悩み
ネコの病気
犬の病気
ネコのサイン
ネコのしつけ
急上昇ワード