

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の悪性黒色腫|虹彩のシミが、増えていませんか」です。ではどうぞ!
猫の目に、小さな黒い点を見つけた。
前より、増えている気がする——
それは、確かめておいたほうがよい変化です。
悪性黒色腫は、色の濃い悪性腫瘍です。口、皮膚、爪床、そして目のブドウ膜に発生します。そして猫では、目のものがほかの臓器へ転移しやすい傾向があります。
結論
悪性黒色腫(メラノーマ)とは色素をつくる細胞が腫瘍化した、色の濃い悪性腫瘍です。猫では稀で、犬に多い腫瘍とされています。犬と猫では、口、皮膚、爪床に発生し、目ではブドウ膜(虹彩、毛様体、脈絡膜)に悪性黒色腫が生じます。主な症状としては、色の濃いしこり、自壊したしこりからの出血、食べにくさ、口臭、よだれの増加、口からの出血などが挙げられます。目のメラノーマでは眼圧が上昇し、続発性緑内障や眼内出血を引き起こすことがあります。口腔および爪床のメラノーマは悪性度が高く、肺やリンパ節へ転移しやすいため、早期発見と治療が重要です。猫では、目のメラノーマが犬よりもほかの臓器へ転移しやすい傾向があります。早期発見のためには、口腔内、目、肉球を定期的に確認し、色ムラ、形の不整、境界の不明瞭さといった徴候に注意することが大切です。
この記事でわかること
- ✓色をつくる細胞の、腫瘍です
- ✓猫では、稀な腫瘍です
- ✓口・爪床・皮膚にできます
- ✓目のブドウ膜にも、できます
- ✓猫では、目のものが転移しやすいのです
- ✓色と形と、境目を見てください
- ✓見つけたら、確かめてください
- ✓毎月、三か所を見る習慣を
色をつくる細胞の、腫瘍です
まず、どんな腫瘍なのかから。
メラニンをつくる細胞です
皮膚や目の色を決めているのは、色素をつくる細胞です。
その細胞が腫瘍になったものが
悪性黒色腫です。
だから、色が濃いのです
色素を持つ細胞が増えるのですから、
黒っぽい、あるいは茶色いしこりになります。
目で見て分かる——
そこが、この腫瘍の特徴です。
色のない型もあります
色素をほとんど持たないタイプも
存在します。
その場合、黒く見えません。
「黒くないから違う」とは、言い切れません。
その場合も、調べれば分かります。
猫では、稀な腫瘍です
犬との違いです。
犬に多く、猫では少ないのです
猫では稀で、犬に多い腫瘍とされています。
数が少ないぶん、思い浮かべてもらいにくいところがあります。
だから、知っておく価値があります
「そういう病気もある」と知っていることが
気づくきっかけになります。
とくに、目の変化は
飼い主さんが最初に気づくところです。
それでも、猫でも起こります
稀であっても、ゼロではありません。
口の中、目、肉球——
その三か所を、ときどき見てください。
口・爪床・皮膚にできます

できる場所です。
口の中にできると、悪性度が高いのです
口腔および爪床のメラノーマは悪性度が高く、肺やリンパ節へ転移しやすいため、早期発見と治療が重要です。
同じ腫瘍でも、場所で性質が変わります。
口の症状は、こう現れます
色の濃いしこり、自壊したしこりからの出血、食べにくさ、口臭、よだれの増加、口からの出血などが挙げられます。
食べに来るのに食べない——
それは、口の痛みのサインです。
爪の根元にも、できます
爪床とは爪が生えている根元の部分です。
指が腫れる、爪が変形する、出血する——
「けがかな」と思われることがあります。
治らない指の腫れは、調べてください。
抗生剤を飲んでも良くならないなら、
それは、感染ではないかもしれません。
口の中は、奥まで見えません
唇をめくって見えるのは、ごく一部だけです。
奥や、舌の下は見えません。
だから、麻酔をかけて確かめることがあります。
歯石の処置と同時に、見てもらえることもあります。
皮膚にも、できます
色の濃いしこりとして
皮膚に現れることがあります。
ほくろのように見えることもあります。
毛に隠れて、気づきにくい場所です。
撫でるときに、指で探してください。
- 口の中に、黒っぽいできものがある
- よだれが増え、口臭が強くなった
- 食べにくそうにしている
- 指が腫れている、爪が変形した
- 皮膚に、色の濃いしこりがある
- そこから出血している
出血しているものは、その週のうちに受診してください。
目のブドウ膜にも、できます

猫でとくに大事な場所です。
虹彩に、シミのように現れます
目ではブドウ膜(虹彩、毛様体、脈絡膜)に悪性黒色腫が生じます。
虹彩は目の色がついている部分です。
そこに、色の濃い点が現れます。
最初は、小さな点です
ごま粒ほどの、黒い点——
それが、始まりのことがあります。
「模様かな」と思われて、見過ごされます。
実際、多くはそのまま変わりません。
問題は、変わっていくものです。
増えて、広がっていきます
数が増える、大きくなる、境目がぼやける——
そういう変化が、手がかりになります。
だから、写真に残しておくことが役に立ちます。
眼圧が、上がることがあります
目のメラノーマでは眼圧が上昇し、続発性緑内障や眼内出血を引き起こすことがあります。
緑内障になれば強い痛みが出ます。
目が大きく見える、白目が赤い、目をしょぼつかせる——
そうなったら、その日のうちに受診してください。
ブドウ膜炎とも、区別します
ブドウ膜炎でも
虹彩の見え方が変わることがあります。
炎症なのか、腫瘍なのか——
そこを確かめる必要があります。
炎症なら、原因を探して治療します。
腫瘍なら、まったく別の道になります。
虹彩に色が出る、ほかの理由
| 考えられるもの | 特徴 |
|---|---|
| もともとの模様 | 子猫のころからあり、変わらない |
| 加齢による色素沈着 | 年とともに現れ、平らなまま |
| 虹彩のメラノーマ | 増えて広がり、境目がぼやける |
| ブドウ膜炎 | 目が濁る、痛がる、白目が赤い |
| 眼内の出血 | 急に赤黒くなる。ほかの病気が背景にある |
だから、写真を残して比べることに意味があります。
猫では、目のものが転移しやすいのです
ここが、猫で知っておきたいことです。
犬より、転移しやすい傾向があります
猫では、目のメラノーマが犬よりもほかの臓器へ転移しやすい傾向があります。
「目だけの問題」では終わらないことがあるということです。
だから、早い段階で相談してください
小さなシミのうちに気づけば、選べる方法が増えます。
広がってからでは、眼球を摘出するしかなくなることもあります。
その判断も、早いほうが体への負担が小さいものです。
眼球摘出という選択もあります
目を取ると聞くと、ためらわれると思います。
けれど痛みの原因を取り除き、転移の可能性を減らすことができます。
猫は、片目でもふつうに暮らせます。
勧められたら、その意味を聞いてみてください。
見えなくなることより、痛みが続くことのほうがつらい——
そういう見方もあります。
経過を見る選択もあります
変化のない小さなシミなら、
定期的に見ていく判断もあります。
大事なのは、変化を見逃さないことです。
そのために、記録を残してください。
何か月に一度、見せに行くかも決めておいてください。
「気になったら」だと、つい先延ばしになります。
⚠ 受診してください
虹彩のシミが、増えている、広がっている。
目が大きく見える、白目が赤い。
口の中に、黒っぽいできものがある。
指が腫れている、爪が変形した。
「シミ」で終わらせず、確かめてください。
色と形と、境目を見てください

見分けるための視点です。
三つの点に、注目してください
色ムラ、形の不整、境界の不明瞭さといった徴候に注意することが大切です。
この三つが、そのまま手がかりになります。
色ムラがあるかどうか
濃さが均一でなく、まだらに見える——
そういうものは、確かめる価値があります。
形が、いびつかどうか
丸くきれいな形ではなく、いびつに広がっている——
それも、注意する点です。
境目が、ぼやけているかどうか
周りとの境目がはっきりしない——
にじむように広がっている——
この三つ目が、いちばん分かりやすいかもしれません。
| 見る点 | 気にしなくてよい | 確かめたい |
|---|---|---|
| 色 | 均一な濃さ | まだらで、色ムラがある |
| 形 | 丸く整っている | いびつで、不整 |
| 境目 | はっきりしている | ぼやけて、にじんでいる |
| 大きさ | 変わらない | だんだん大きくなる |
| 高さ | 平らなまま | 盛り上がってきた |
見つけたら、確かめてください

診断と治療のことです。
細胞や組織を、調べます
できものの正体は、調べるまで分かりません。
針で細胞を採る、組織を採って調べる——
そこで、初めて診断がつきます。
目の場合は、専門的な検査になります
眼科の検査で、虹彩の状態を詳しく見ていきます。
眼圧を測ることも、あわせて行われます。
専門的に扱う施設を紹介されることもあります。
色があることは、手がかりになります
色素を持つ細胞が集まっているため、
顕微鏡で見ると分かりやすいことがあります。
ただし、色素の少ないタイプでは特殊な染色が必要になります。
広がりも、確かめます
肺やリンパ節へ転移しやすいとされるため、
胸のレントゲンや、リンパ節の確認が
あわせて行われます。
そこで、治療の方針が決まります。
治療は、取ることが中心です
外科的に取り除くことが基本になります。
口の中なら、周りの骨ごと取ることもあります。
目なら、眼球摘出という選択があります。
広がっている場合は、薬による治療を組み合わせることもあります。
受診のときに、伝えてほしいこと
- いつから、気づいていたか
- 前と比べて、変わってきているか
- 片目だけか、両目か
- 目を気にする様子があるか
- 食べ方が、変わっていないか
- 以前の写真があれば、持って行く
写真が一枚あるだけで、話がまったく違ってきます。
毎月、三か所を見る習慣を
家庭でできることです。
口の中、目、肉球です
早期発見のためには、口腔内、目、肉球を定期的に確認することが大切です。
この三か所を
月に一度、見てください。
目は、明るい場所で見てください
窓際の自然光なら
虹彩の模様がよく見えます。
左右を比べると、違いに気づきやすくなります。
写真に、残してください
目の写真を撮っておくと
数か月後に比べられます。
「増えた気がする」を「増えている」に変えられます。
日付が残るので、経過も伝えやすくなります。
こんなことを、続けてください
- 月に一度、明るい場所で目を見る
- 虹彩の写真を、撮って残しておく
- 唇をめくって、口の中を見る
- 肉球と爪の根元を、確かめる
- 皮膚に、色の濃いしこりがないか触る
- 変化があれば、その時点で相談する
撫でるついでで、十分です。
撮り方の、ちょっとしたコツ
| 撮るとき | 気をつけること |
|---|---|
| 明るさ | 窓際の自然光がいちばん見やすい |
| フラッシュ | 使わない。目に負担になり、色も飛ぶ |
| 距離 | 近づきすぎず、顔全体が入る位置から |
| 両目 | 左右そろえて撮ると、比べやすい |
| 頻度 | 月に一度でも、並べれば変化が分かる |
同じ場所、同じ時間帯で撮ると
色の見え方がそろいます。
健康診断でも、見てもらってください
年に一度の診察のときに
「目のシミが気になる」と伝えてください。
そのひと言で、専門的に見てもらえます。
そのとき、撮った写真を見せてください。
診察室での一瞬より、何か月分の記録のほうが確かです。
🩺 変化を、追ってください
猫の虹彩に見える黒い点は、多くが問題のないものです。
けれど、増えていく・広がっていく場合は確かめる価値があります。
猫では、目のメラノーマが犬よりも転移しやすい傾向があります。
写真を撮って、変化を追ってください。
この記事の要点
口、皮膚、爪床に発生し、目ではブドウ膜(虹彩、毛様体、脈絡膜)に生じます。
目のメラノーマでは眼圧が上昇し、続発性緑内障や眼内出血を引き起こすことがあります。
口腔および爪床のものは悪性度が高く、肺やリンパ節へ転移しやすいとされます。
猫では、目のメラノーマが犬よりもほかの臓器へ転移しやすい傾向があります。
Q. 悪性黒色腫とは、どんな腫瘍ですか?
A. 色素をつくる細胞が腫瘍化した、色の濃い悪性腫瘍です。猫では稀で、犬に多いとされています。
Q. どこにできますか?
A. 口、皮膚、爪床に発生し、目ではブドウ膜(虹彩、毛様体、脈絡膜)に生じます。
Q. どんな症状が出ますか?
A. 色の濃いしこり、自壊したしこりからの出血、食べにくさ、口臭、よだれの増加、口からの出血などです。
Q. 目にできると、どうなりますか?
A. 眼圧が上昇し、続発性緑内障や眼内出血を引き起こすことがあります。
Q. 虹彩の黒い点は、すべて危険ですか?
A. 多くは問題のないものです。ただし増えていく、広がっていく、盛り上がってくる場合は確かめる価値があります。
Q. 猫では、目のものが危ないのですか?
A. 猫では、目のメラノーマが犬よりもほかの臓器へ転移しやすい傾向があります。
Q. 口や爪のものは、どうですか?
A. 悪性度が高く、肺やリンパ節へ転移しやすいため、早期発見と治療が重要とされています。
Q. どんな点に注意すればよいですか?
A. 色ムラ、形の不整、境界の不明瞭さです。この三つが、そのまま手がかりになります。
Q. 黒くなければ、違いますか?
A. 色素をほとんど持たないタイプもあります。黒く見えないから違う、とは言い切れません。
Q. どうやって診断しますか?
A. 細胞や組織を採って調べます。目の場合は、眼科の検査で虹彩の状態を詳しく見ていきます。
Q. 治療はどうしますか?
A. 外科的に取り除くことが基本になります。目なら眼球摘出、口なら周りの骨ごと取ることもあります。
Q. 目を取っても、暮らせますか?
A. 猫は、片目でもふつうに暮らせます。痛みの原因を取り除き、転移の可能性を減らすことができます。
Q. 様子を見てもよいですか?
A. 変化のない小さなシミなら、経過を見る判断もあります。大事なのは、変化を見逃さないことです。
Q. 家では何を見ればよいですか?
A. 口の中、目、肉球の三か所です。月に一度、明るい場所で確かめてください。
Q. 記録の残し方は?
A. 目の写真を撮っておくと、数か月後に比べられます。日付が残るので、経過も伝えやすくなります。
まとめ|写真を撮って、比べてください
悪性黒色腫は、色をつくる細胞の腫瘍です。
口、皮膚、爪床、そして目のブドウ膜にできます。
猫では稀な腫瘍ですが、
目のものは犬より転移しやすい傾向があります。
虹彩の黒い点は、多くが問題のないものです。
けれど増えていく、広がっていく、盛り上がってくるなら
それは確かめる理由になります。
色ムラ、形の不整、境界の不明瞭さ——
この三つを、覚えておいてください。
今日できる3つ
- 1明るい場所で、両目の写真を撮っておく
- 2唇をめくって、口の中に黒いものがないか見る
- 3肉球と爪の根元を、そっと確かめる
この腫瘍は、目で見て気づける数少ないものです。写真という記録が、変化を教えてくれます。

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「猫の悪性黒色腫|虹彩のシミが、増えていませんか」でした。
下記の#タグキーワードからも、関連記事を検索できます。
Others 同じカテゴリの記事 |

猫の眼球摘出|見た目より、痛みを見てあげてください |
猫のブドウ膜炎|目なのに、血液検査をする理由 |
猫の角膜黒色壊死症|待つか、削るかの選び方 |
猫のコクシジウム症|消毒液では、死にません |
猫の膝蓋骨脱臼|スキップするような歩き方をしませんか |
猫の股関節形成不全|症状が出るのは、三割ほどです |




