

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の鼻腔内腫瘍|治らない鼻水を、風邪と思わないで」です。ではどうぞ!
鼻水が、なかなか治らない。
薬を飲んでも、また出てくる。
そして、片方の鼻からばかり出ている——
それは、風邪ではないかもしれません。鼻腔内腫瘍は、初期には鼻汁とくしゃみだけで、ウイルス性の鼻炎と区別がつきません。「治らないこと」が、いちばんの手がかりです。
結論
猫の鼻腔内腫瘍では、リンパ腫と上皮細胞のがんが最も多くを占め、腺癌が多く、扁平上皮癌、未分化癌などがあります。起こりうる症状は、くしゃみ、鼻水、鼻血、顔面変形(鼻のあたりが盛り上がる・目が飛び出る)、食欲不振、元気消失、削痩です。初期では鼻汁、くしゃみがみられるのみでウイルス性の鼻炎などとの区別が困難ですが、進行すると、鼻出血、呼吸困難、元気・食欲の低下、体重減少などがみられるようになります。診断では多くの場合レントゲン検査が行われ、鼻の部分を横から、そして上から撮影し、骨の内部の状態を確認します。レントゲン上で異常を発見した場合は、より詳しい検査である細胞の検査を行い、断層撮影などの麻酔下の検査時に同時に行われます。よくみられるリンパ腫では化学療法(抗がん剤)が使用され、合わせて放射線療法を行うこともあります。リンパ腫以外では放射線療法がすすめられることが多いですが、症例数も少なく、治療がはっきりと確立されていないことが現状です。無治療であれば数か月で顔面変形などの強い症状が出て亡くなってしまいますが、治療反応が良いので治療中は進行をそれほど感じないかと思われます。
この記事でわかること
- ✓初期は、風邪と見分けられません
- ✓治らないことが、手がかりです
- ✓片方の鼻から、出ていませんか
- ✓進むと、顔の形が変わります
- ✓リンパ腫が、多いのです
- ✓レントゲンから、始まります
- ✓リンパ腫なら、抗がん剤が効きます
- ✓治療すれば、進行は抑えられます
初期は、風邪と見分けられません

ここが、この病気のいちばん難しいところです。
鼻水とくしゃみだけ、から始まります
初期では鼻汁、くしゃみがみられるのみで、ウイルス性の鼻炎などとの区別が困難です。
症状だけを見れば、風邪と同じです。
だから、最初は誰も疑いません。
それは、仕方のないことです。
猫では、鼻の症状がありふれています
鼻炎は猫にとても多い病気です。
ヘルペスウイルスなどが、生涯にわたって再発をくり返します。
だから「またか」と思われてしまいます。
それでも、区別できる点があります
片方の鼻からだけ、長く続く——
治療しても、良くならない——
この二つが、腫瘍を疑う手がかりになります。
治らないことが、手がかりです
いちばん大事な視点です。
鼻炎なら、治療で良くなります
ウイルス性の鼻炎なら、
治療でいったん落ち着くことが多いものです。
くり返しても、良くなる時期があります。
腫瘍なら、良くなりません
薬を飲んでも、変わらない——
むしろ、少しずつ悪くなっていく——
そこが、決定的な違いです。
だから、経過を伝えてください
いつから続いているか、
どんな治療を、どのくらい試したか——
それが、次の検査へ進む理由になります。
「治らないんです」と、はっきり伝えてください。
抗生剤で、少し良くなることもあります
腫瘍のまわりでは、細菌の感染も起きています。
だから、抗生剤でいったん鼻水が減ることが
あります。
そして、やめるとまた戻ります。
この「くり返し」も、手がかりになります。
高齢の猫では、なおさらです
腫瘍は、年をとるほど増えていきます。
高齢の猫で、初めて出た鼻水が治らないなら、
それは調べる理由になります。
片方の鼻から、出ていませんか

家庭で気づけることです。
片側からだけ、出ることが多いのです
腫瘍は、片方の鼻の中にできます。
だから、そちら側からだけ鼻水が出ます。
ウイルス性の鼻炎では、両方から出ることが多いものです。
鼻血が、混じることがあります
進行すると、鼻出血がみられるようになります。
くしゃみをしたあと、赤い点が飛んでいる——
そこで気づかれることがあります。
猫の鼻血は、めずらしいことです。
血が止まらない病気が背景にあることもあります。
いずれにせよ、調べる理由になります。
音が、変わることもあります
鼻が詰まって、いびきのような音がする——
口を開けて呼吸するようになる——
猫が口で呼吸するのは、それだけで異常です。
- 片方の鼻から、鼻水が続いている
- 治療しても、良くならない
- 鼻血が出た、鼻水に血が混じる
- いびきのような音がするようになった
- 顔の形が、変わってきた
- 食欲が落ち、痩せてきた
上の二つが揃ったら、検査を相談してください。
鼻水が続く、ほかの理由
| 考えられるもの | 特徴 |
|---|---|
| ウイルス性の鼻炎 | 両鼻から。くり返すが、良くなる時期がある |
| 鼻咽頭ポリープ | 若い猫に多い。取れば治る |
| 歯の根の炎症 | 片鼻から。歯の処置で改善する |
| 異物 | 急に始まる。激しいくしゃみを伴う |
| 鼻腔内腫瘍 | 片鼻から続き、治療しても良くならない |
どれであっても、長く続くなら調べる価値があります。
進むと、顔の形が変わります

進行したときの姿です。
鼻のあたりが、盛り上がります
顔面変形(鼻のあたりが盛り上がる・目が飛び出る)が症状として挙げられています。
腫瘍が骨を押し広げていくためです。
そこまで来ると、かなり進んでいます。
毎日見ていると、少しずつの変化には気づきにくいものです。
だから、写真が役に立ちます。
目が、飛び出ることもあります
鼻の奥は、目のすぐ近くです。
だから、目が押し出されることがあります。
左右の目の位置が違って見えるなら、
それは急ぐ理由になります。
食べられなくなります
食欲不振、元気消失、削痩も症状として挙げられています。
においが分からなくなると、猫は食べません。
鼻が詰まることが、そのまま食欲に響きます。
温めてにおいを立たせるだけで、食べることもあります。
まず、そこから試してみてください。
呼吸も、苦しくなります
進行すると、呼吸困難がみられます。
鼻が通らなくなり、口で呼吸するようになります。
猫にとって、それは異常な状態です。
寝ているときの呼吸音も、聞いてみてください。
変わってきていれば、それも情報になります。
⚠ 受診してください
片鼻からの鼻水が、治らない。
鼻血が出た、血が混じる。
顔の形が、変わってきた。
口を開けて呼吸している。
「風邪が長引いている」で終わらせないでください。
リンパ腫が、多いのです

どんな腫瘍ができるのかです。
リンパ腫と、上皮のがんです
リンパ腫と上皮細胞のがんが最も多くを占め、腺癌が多く、扁平上皮癌、未分化癌などがあります。
この二系統で、大半を占めます。
リンパ腫なら、望みがあります
リンパ腫は猫では鼻腔型が多い型のひとつです。
そして、抗がん剤がよく効く腫瘍です。
だから、まず種類を確かめる意味があります。
「鼻に腫瘍がある」で止まらず、何の腫瘍かまで進んでください。
そこで、打てる手が変わります。
ポリープとも、区別します
鼻咽頭ポリープでも
似た症状が出ることがあります。
こちらは腫瘍ではなく、取れば治るものです。
若い猫では、そちらの可能性もあります。
レントゲンから、始まります
診断の進め方です。
鼻を、二方向から撮ります
多くの場合レントゲン検査が行われ、鼻の部分を横から、そして上から撮影し、骨の内部の状態を確認します。
骨が溶けていないか、
左右で違いがないか——
そこを見ていきます。
細胞の検査へ、進みます
レントゲン上で異常を発見した場合は、より詳しい検査である細胞の検査を行います。
鼻の中から、組織を採ってくるのです。
そこで、種類が分かります。
麻酔下で、まとめて行います
断層撮影などの麻酔下の検査時に、同時に行われます。
眠らせて、画像と組織を一度に取る——
麻酔の回数を、減らせます。
組織を採るのは、簡単ではありません
鼻の奥は、狭くて出血しやすい場所です。
そのため、麻酔をかけて慎重に行います。
一度で診断がつかず、採り直すことがあります。
広がりも、そこで分かります
どこまで骨を壊しているか、
目や脳のほうへ及んでいないか——
それが、治療の方針を決めます。
専門的な設備が要るため、紹介されることもあります。
検査を受ける前に、聞いておくこと
- どこまで調べる予定か
- 麻酔が必要な検査かどうか
- 断層撮影ができる施設か、紹介になるか
- 結果が出るまでの日数
- その間、症状を抑える治療をするか
- 費用の目安はどのくらいか
先に聞いておくと、落ち着いて決められます。
リンパ腫なら、抗がん剤が効きます
治療の話です。
化学療法が、使われます
よくみられるリンパ腫では、化学療法(抗がん剤)が使用され、合わせて放射線療法を行うこともあります。
猫のリンパ腫は、抗がん剤がよく効きます。
副作用も軽微とされています。
放射線が、選ばれることもあります
リンパ腫以外では、放射線療法がすすめられることが多いとされています。
鼻の中は、手術で取りにくい場所です。
だから、放射線が中心になります。
行える施設は限られます。
治療は、確立されていません
症例数も少なく、治療がはっきりと確立されていないことが現状です。
そこは、正直にお伝えしておきます。
施設によって、できることが変わることもあります。
紹介先を含めて、相談してみてください。
選択肢が限られることもあります。
それでも、できることはあります
鼻づまりを和らげる、痛みを取る——
食べられるように支える——
過ごしやすさを保つ治療は、続けられます。
「治せない」ことと「何もできない」ことは、違います。
| 種類 | 治療の中心 | 備考 |
|---|---|---|
| リンパ腫 | 化学療法 | 放射線を合わせることもある |
| 腺癌など | 放射線療法 | すすめられることが多い |
| 共通して | 症状を和らげる治療 | 鼻づまりや痛みを抑える |
| 手術 | 取りにくい場所 | 中心にはなりにくい |
暮らしのなかで、支えられること
| 困りごと | できる工夫 |
|---|---|
| 鼻が詰まって食べない | 温めて、においを立たせる |
| 呼吸が苦しそう | 湿度を保ち、鼻まわりを拭く |
| 鼻水で汚れる | こまめに拭き、皮膚を守る |
| 体重が減る | 食べやすい形に変え、回数を増やす |
| 痛みがある | 我慢させず、薬を相談する |
「腫瘍だから仕方ない」とあきらめないでください。
治療すれば、進行は抑えられます
見通しについてです。
何もしなければ、数か月です
無治療であれば数か月で顔面変形などの強い症状が出て、亡くなってしまいます。
自然に落ち着く病気ではありません。
そこは、知っておいてください。
けれど、治療への反応は良いのです
治療反応が良いので、治療中は進行をそれほど感じないかと思われます。
鼻水や鼻血が減り、また食べるようになる——
そういう経過をたどることがあります。
早く見つければ、変えられます
早期発見と適切な治療によって、余命を大きく延ばすことも可能とされています。
だから、「治らない鼻水」で立ち止まってほしいのです。
家で、見ておいてほしいこと
- どちらの鼻から出ているか
- 鼻水の色と、血が混じるかどうか
- いつから続いているか
- 顔の左右が、変わってきていないか
- 食べる量と、体重
- いびきのような音が出ていないか
顔の写真を残しておくと
形の変化に気づきやすくなります。
🩺 治らないことが、合図です
猫の鼻の症状は、とてもありふれています。
だからこそ、「治らない」ことに意味があります。
片鼻から続く鼻水、混じる血、そして顔の形の変化——
そこで、一度きちんと調べてください。
この記事の要点
リンパ腫と上皮細胞のがんが最も多く、腺癌、扁平上皮癌、未分化癌などがあります。
初期は鼻汁とくしゃみのみで、ウイルス性の鼻炎との区別が困難です。
進行すると鼻出血、呼吸困難、顔面変形がみられるようになります。
リンパ腫では化学療法が使用され、それ以外では放射線療法がすすめられることが多いとされます。
Q. どんな腫瘍ができますか?
A. リンパ腫と上皮細胞のがんが最も多くを占めます。腺癌が多く、扁平上皮癌、未分化癌などがあります。
Q. どんな症状が出ますか?
A. くしゃみ、鼻水、鼻血、顔面変形、食欲不振、元気消失、削痩などです。
Q. 風邪と区別できますか?
A. 初期では区別が困難です。鼻汁とくしゃみだけのことが多く、ウイルス性の鼻炎と症状が同じになります。
Q. では、何を手がかりにすればよいですか?
A. 片方の鼻から続くこと、治療しても良くならないことです。
Q. 鼻血が出ました
A. 進行すると、鼻出血がみられるようになります。猫の鼻血はめずらしいので、受診してください。
Q. 顔の形が変わってきました
A. 腫瘍が骨を押し広げているサインです。鼻のあたりが盛り上がる、目が飛び出るといった変化が出ます。
Q. 食べなくなるのは、なぜですか?
A. においが分からなくなるためです。猫はにおいで食べるかどうかを決めています。
Q. どうやって診断しますか?
A. 多くの場合レントゲン検査で、鼻の部分を横から、そして上から撮影し、骨の内部の状態を確認します。
Q. そのあとは?
A. 異常を発見した場合は、より詳しい細胞の検査を行います。断層撮影などの麻酔下の検査時に、同時に行われます。
Q. 治療はどうしますか?
A. リンパ腫では化学療法が使用され、合わせて放射線療法を行うこともあります。
Q. リンパ腫以外では?
A. 放射線療法がすすめられることが多いとされています。ただし症例数も少なく、治療がはっきりと確立されていないのが現状です。
Q. 手術では取れませんか?
A. 鼻の中は、手術で取りにくい場所です。そのため、放射線が中心になります。
Q. 治療しないと、どうなりますか?
A. 無治療であれば数か月で顔面変形などの強い症状が出て、亡くなってしまいます。
Q. 治療すれば、変わりますか?
A. 治療反応が良いので、治療中は進行をそれほど感じないかと思われます。早期発見と適切な治療で、余命を大きく延ばすことも可能とされています。
Q. 家では何を見ておけばよいですか?
A. どちらの鼻から出ているか、血が混じるか、いつから続いているかです。顔の写真を残しておくと、形の変化に気づきやすくなります。
まとめ|「治らない」で、立ち止まってください
猫の鼻の症状は、ありふれています。
だから、腫瘍はいちばん後に疑われます。
初期は、鼻水とくしゃみだけ——
ウイルス性の鼻炎と、見分けられません。
けれど片方の鼻から続き、治療しても良くならないなら、
そこで一度、調べてください。
鼻血が出たら、顔の形が変わったら、なおさらです。
リンパ腫なら、抗がん剤がよく効きます。
早く見つけるほど、変えられることが増えます。
今日できる3つ
- 1鼻水がどちらの鼻から出ているか、確かめる
- 2顔を正面から撮って、左右の形を記録する
- 3鼻水がいつから続いているか、数えてみる
猫の鼻水は、よくあることです。だからこそ「治らない」ことに意味があります。

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「猫の鼻腔内腫瘍|治らない鼻水を、風邪と思わないで」でした。
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