

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の結晶尿|結晶が出ただけでは、病気とは限りません」です。ではどうぞ!
健康診断で
「尿に結晶が出ています」と言われた——
そう聞くと不安になります。
「石になるのでは」
「すぐ療法食にしないと」——
けれど、ここで知っておいてほしい数字があります。
健康な猫の70%以上に
自然排尿の尿からストルバイト結晶が確認される——
つまり、結晶が確認されることは
必ずしも病的な状態とは限らないのです。
大事なのは、そのあと——
それが本当に問題なのかを見分けることです。
結論
健康な猫の70%以上に、自然排尿の尿からストルバイト結晶が確認されます。つまり結晶が確認されることは、必ずしも病的な状態とは限りません。自然排尿中にストルバイト結晶があることは、正常所見範囲内とみなされます。これは自然排尿のおしっこは体外に出て温度が下がり、濃度が濃くなるため、非常に結晶が析出しやすい状況にあるためです。結晶尿は猫に何か問題があることを示している場合がある一方、医学的に特に問題のない場合もあります。より正確な診断には、お腹に針を刺して膀胱から直接尿を採取する方法が最も正確に診断ができます。
この記事でわかること
- ✓健康な猫の70%以上に出ます
- ✓出てから、できることがあります
- ✓だから、採り方で結果が変わります
- ✓「結晶が出た=療法食」ではありません
- ✓では、何を見て決めるのか
- ✓気をつけたいのは、こんなときです
- ✓家でできることは、水とトイレです
健康な猫の70%以上に出ます

まず、この数字からお伝えします。
健康な猫の70%以上に
自然排尿の尿からストルバイト結晶が確認されます。
| 内容 | |
|---|---|
| どのくらい出るか | 健康な猫の70%以上に確認される |
| つまり | 結晶があること自体は、めずらしくない |
| どう扱うか | 自然排尿中にあることは、正常所見範囲内とされる |
| 問題がある場合 | 何かを示していることもある |
| 問題のない場合 | 医学的に特に問題のないこともある |
| だから | 結晶だけでは決められない |
70%以上——
これは、「多くの猫で見つかる」ということです。
もし、結晶が出た全員が病気だとしたら
ほとんどの猫が病気になってしまいます。
そうではありません。
だから、「結晶が出ています」と言われたときに
すぐあわてる必要はないのです。
もちろん、無視してよいという意味ではありません。
結晶尿は猫に何か問題があることを示している場合がある一方
医学的に特に問題のない場合もあります。
そのどちらなのかを落ち着いて見分けることが
この記事の目的です。
出てから、できることがあります

なぜ、そんなに出やすいのか——
そこにははっきりした理由があります。
自然排尿のおしっこは体外に出て温度が下がり
濃度が濃くなるため
非常に結晶が析出しやすい状況にあるのです。
- 膀胱のなかでは、成分は溶けている
- 体外に出ると、温度が下がっていく
- 水分が抜け、濃度が濃くなる
- 溶けきれなくなった成分が、結晶になる
- つまり、出たあとにできることがある
- 体のなかにあったとは、限らない
熱いお茶を冷ますと底に何か沈む——
それと似たことが容器のなかで起きています。
体のなかでは溶けていたものが
外に出てはじめて見えてくる——
だから、採った尿を
長く置いておくほど
結晶は出やすくなります。
だから、「昨日の尿を持ってきました」というのは
あまり役に立ちません。
採ったらその日のうち——
そこだけ覚えておいてください。
採った尿は、早く持っていってください
家で尿を採るときには
できるだけ新しいものを持っていってください。
時間が経つほど冷えて濃くなり
結晶が出やすくなります。
「昨日の夜のもの」では本当の状態が見えにくいのです。
朝採ってその日のうちに——
それがいちばんです。
だから、採り方で結果が変わります

ここが、この記事でいちばん実用的なところです。
より正確な診断には
お腹に針を刺して膀胱から直接尿を採取する方法が
最も正確に診断ができます。
| 採り方 | 見えるもの |
|---|---|
| 自然排尿 | 体外に出たあとの状態も混ざる |
| 時間が経ったもの | さらに結晶が出やすくなっている |
| 膀胱から直接 | 体内にあった状態を、そのまま見られる |
| その方法 | お腹に針を刺して採取する |
| すすめられる場面 | 正確に判断したいとき |
| 細菌を調べるときも | この方法が確かなことが多い |
「お腹に針を刺す」と聞くと
驚かれるかもしれません。
けれど、これは広く行われている方法です。
超音波で膀胱を見ながら細い針で採ります。
「病院で採らせてください」と言われたときには
そこに理由があります。
確かな結果を出すためです。
そして、細菌がいるかどうかを調べるときにも
この方法が確かなことが多くなります。
途中で汚れていない尿が必要だからです。
「結晶が出た=療法食」ではありません
ここは、はっきり書いておきます。
結晶が出たからすぐに療法食へ——
そういう決め方は
すすめられません。
- 結晶は、健康な猫の70%以上にも出る
- 自然排尿では、出やすい条件が揃っている
- 症状がないなら、様子を見てよいことが多い
- 療法食は、尿の性質を変えるためのもの
- 必要のない猫に、長く続ける意味は薄い
- だから、必要かどうかを見極める
療法食は尿のpHや成分を変えるためのものです。
必要な猫には大きな意味があります。
けれど、必要のない猫に
ずっと続けることには
そこまでの意味がありません。
「本当に必要ですか」と
聞いてよいのです。
「どうして必要なのですか」と尋ねることは
疑っているのではありません。
納得して続けたいから聞くのです。
そして、納得しているほうが
長く続けられます。
⚠ ただし、自己判断でやめないでください
ここまで読んで
「では療法食をやめよう」とされるのは
危険です。
すすめられたのには理由があります。
石があったのか症状があったのか繰り返しているのか——
その理由を聞いたうえで相談してください。
では、何を見て決めるのか

結晶だけでは決められない——
では、何を見るのか——
| 見ること | 意味 |
|---|---|
| 症状の有無 | 頻尿、血尿、いきむなどがあるか |
| 画像検査 | 膀胱や腎臓に、石ができていないか |
| 繰り返しているか | 一度きりか、何度も出ているか |
| 採り方 | 自然排尿か、膀胱から直接か |
| 尿のpH | 大きく傾いていないか |
| 過去の経歴 | 結石や閉塞を起こしたことがあるか |
いちばん重いのは「症状があるか」です。
元気でトイレもふつうで
血尿も頻尿もない——
そのうえで結晶だけが出ているのなら
様子を見ることになることが多くなります。
そのうえで水を増やししばらく見ていく——
それがよくある進め方です。
逆に、症状があるのなら
結晶はその一部として意味を持ちます。
結晶の種類にも、意味があります
「結晶」とひとくちに言っても
いくつかの種類があります。
| 種類 | 見方 |
|---|---|
| ストルバイト | 健康な猫でもよく見つかる |
| そのとき | 尿がアルカリ性に傾いていることが多い |
| シュウ酸カルシウム | こちらも見つかることがある |
| その場合 | 石になれば、溶かせないという違いが出る |
| まれな種類 | ほかの病気が背景にあることも |
| だから | 「何の結晶か」も聞いておく価値がある |
ストルバイトなら石になっても溶かせる——
けれど、シュウ酸カルシウムは溶けません。
だから、同じ「結晶が出た」でも
先の見通しが少し違ってきます。
「何の結晶ですか」——
これも、聞いておいてよい質問です。
石があるかどうかは、別に調べます
結晶と石は別のものです。
結晶は小さな粒——
それが集まって大きくなったものが膀胱結石です。
- 結晶が出ていても、石がないことは多い
- 逆に、石があっても結晶が出ないこともある
- 石は、画像検査で見つける
- 結晶は、尿検査で見つける
- だから、両方を見る意味がある
- 「結晶が出た」だけでは、石の有無は分からない
「結晶が出ています」と言われたときには
「石はありませんか」と
聞いてみてください。
そこがいちばん知りたいことだからです。
結晶がいつも石になるわけでもありません。
多くの猫では結晶のまま流れて出ていきます。
石になるかどうかは
尿の濃さやためこむ時間に左右されます。
気をつけたいのは、こんなときです
結晶が出ることそのものはあわてなくてよい——
けれど、こういうときは別です。
- 何度もトイレに行くのに、少ししか出ない
- 血が混じっている
- トイレでいきんで、鳴いている
- 陰部をしきりに舐めている
- トイレ以外で粗相をする
- まったく尿が出ていない
とくに、最後のひとつ——
「まったく出ていない」は
尿道閉塞の可能性があります。
1〜2日で命に関わるため
その日のうちに受診してください。
結晶が詰まりの原因になることもあります。
とくにオス猫は尿道が細いので
結晶でも詰まりうるのです。
結晶と栓子は、別のものです
オス猫が詰まるとき
詰まらせているものは石だけとは限りません。
| 詰まらせるもの | 説明 |
|---|---|
| 結石 | 大きくなった石が、途中で引っかかる |
| 結晶 | 小さな粒が集まって、通り道を塞ぐ |
| 栓子 | 結晶や細胞、粘液がまとまって栓になる |
| 炎症による腫れ | 通り道そのものが狭くなる |
| けいれん | 尿道が締まってしまうこともある |
| いずれも | 結果は同じ。尿が出なくなる |
「石はありません」と言われたとしても
詰まらないとは限らない——
そこは、覚えておいてください。
だからこそ、オス猫では
「結晶が出ている」という結果を
少しだけ重く受け止めてください。
結晶が多く出ているオス猫では
尿が出ているかどうかを
見ておく価値があります。
血尿が気になるなら血尿症もご覧ください。
家でできることは、水とトイレです
結晶が出ていると言われたときに
できることははっきりしています。
| すること | 理由 |
|---|---|
| 水分を増やす | 尿が薄くなり、結晶ができにくくなる |
| ウェットフード | 食事から水分を入れるのが確実 |
| 器を増やす | 飲む機会そのものを増やす |
| トイレを清潔に | 我慢させない。ためこませない |
| トイレの数 | 頭数+1が目安とされる |
| 様子を見る | 症状が出ていないかを、毎日確かめる |
療法食を始めるかどうかで迷うより
まず、水を増やすこと——
水を増やすことはどの猫にとってもよいことですし
結晶にも石にも効きます。
そして、ためこませないこと——
尿が膀胱に長くとどまるほど
結晶はできやすくなります。
水を増やす、具体的な方法
「水を飲ませて」と言われても
猫はなかなか飲んでくれません。
- ウェットフードに切り替える、または混ぜる
- ドライフードに、ぬるま湯を少し足す
- 水の器を、家のなかの何か所かに置く
- 器の材質を変えてみる(陶器、ガラスなど)
- 浅めで、ひげが当たらない器にする
- 食事の場所から、少し離して置く
いちばん確実なのはウェットフードです。
飲ませようとするより
食べものに混ぜてしまうほうが
猫にとっても楽です。
そして、水の減り方を量ってみると
効いているかどうかが分かります。
毎日、トイレを見てください
結晶が問題になるのは
症状が出てきたときです。
| 見ること | 気づけること |
|---|---|
| 固まりの数 | 回数が増えていないか |
| 固まりの大きさ | 少量ずつになっていないか |
| 色 | 血が混じっていないか |
| トイレでの時間 | 長くいる、鳴くことがないか |
| 陰部 | しきりに舐めていないか |
| 粗相 | トイレ以外でしていないか |
「結晶が出ている」と言われたのなら
これらを見ておくことに意味があります。
何もないまま過ぎていくなら
それが答えです。
「何も起きなかった」というのは
いちばんよい結果です。
けれど、変化が出たなら
そのときに動けます。
よくある質問
Q. 結晶が出たと言われました。病気ですか?
A. 必ずしも病的な状態とは限りません。健康な猫の70%以上に、自然排尿の尿からストルバイト結晶が確認されます。自然排尿中にストルバイト結晶があることは、正常所見範囲内とみなされます。
Q. なぜ、そんなに出やすいのですか?
A. 体外に出たあと、条件が変わるからです。自然排尿のおしっこは体外に出て温度が下がり、濃度が濃くなるため、非常に結晶が析出しやすい状況になります。
Q. 採った尿は、いつ持っていけばよいですか?
A. できるだけ新しいものを持っていってください。時間が経つほど冷えて濃くなり、結晶が出やすくなります。朝採って、その日のうちに持っていくのがいちばんです。
Q. 病院で尿を採ると言われました
A. より正確に診断するためです。お腹に針を刺して膀胱から直接尿を採取する方法が、最も正確に診断ができます。体内にあった状態を、そのまま見られるからです。
Q. すぐ療法食にしたほうがよいですか?
A. 必要かどうかを見極めてから決めます。症状の有無、石があるか、繰り返しているか、採り方などをあわせて判断することになります。「結晶が出た=療法食」という決め方はすすめられません。
Q. すでに療法食を食べていますが、やめてよいですか?
A. 自己判断でやめないでください。すすめられたのには理由があります。石があったのか、症状があったのか、繰り返しているのか——その理由を聞いたうえで相談してください。
Q. 結晶と結石は、違うのですか?
A. 別のものです。結晶は小さな粒で、それが集まって大きくなったものが結石です。結晶が出ていても石がないことは多く、逆に石があっても結晶が出ないこともあります。
Q. 何を気をつけて見ればよいですか?
A. 症状が出ていないかです。頻尿、血尿、トイレでいきむ、陰部を舐める、粗相などが出てきたら受診してください。とくに「まったく尿が出ていない」ときは、その日のうちに向かってください。
Q. 何の結晶かも、聞いたほうがよいですか?
A. 聞いておく価値があります。ストルバイトなら石になっても溶かせますが、シュウ酸カルシウムは溶けません。同じ「結晶が出た」でも、先の見通しが少し違ってきます。
Q. 石がなければ、詰まりませんか?
A. そうとは限りません。結晶そのものが集まって通り道を塞ぐことも、結晶や細胞、粘液がまとまった栓子が詰まらせることもあります。とくにオス猫では、尿が出ているかを見ておいてください。
Q. 家でできることはありますか?
A. 水分を増やし、トイレを清潔に保つことです。尿が薄く量が多いほど、結晶はできにくくなります。ためこませないことも大切です。
まとめ|あわてる前に、聞いてください
この記事でいちばん伝えたかったことは
「結晶が出ただけでは、決められない」ということです。
健康な猫の70%以上にも出るもの——
そして、体外に出てからできることもあるもの——
だから、その一行で不安にならないでください。
大事なのは症状があるかどうかと
石ができていないかどうか——
「石はありませんか」と聞いてみてください。
そして、症状がないのなら
まずは水を増やして様子を見る——
それでじゅうぶんなことが多いのです。
不安をそのまま抱えず聞いてください。
今日できる3つ
- 1「石はありませんか」と聞いてみる
- 2水の器を増やし、ウェットフードを試してみる
- 3トイレの固まりを、毎日見る習慣をつける
結晶が出ることは、めずらしくありません。見るべきなのは、そのまわりです。

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「猫の結晶尿|結晶が出ただけでは、病気とは限りません」でした。
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