ネコの病気    猫の鼻咽頭狭窄症|猫風邪の跡が、道をふさぎます

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猫の鼻咽頭狭窄症|猫風邪の跡が、道をふさぎます
鼻咽頭狭窄症
モフ@ペット好き

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の鼻咽頭狭窄症|猫風邪の跡が、道をふさぎます」です。ではどうぞ!

子猫のころ、ひどい猫風邪をひいた。

それは治ったはずなのに、呼吸のたびにズーズーと音がする。

寝ていると、いびきをかく。

鼻咽頭狭窄症は、鼻の奥の空気の通り道が膜のような組織で狭くなる病気です。そして多くは、猫風邪が残した跡です。

結論

鼻咽頭狭窄症とは鼻の奥(鼻咽頭)の空気の通り道が狭くなってしまう病気です。鼻咽頭狭窄の原因は、生まれつきのもの(先天性)と、炎症への反応などにより引き起こされたもの(瘢痕性)があります。上部呼吸器(鼻や咽頭など)感染の後に、炎症に対する反応により膜のような組織ができるなどして鼻咽頭が狭くなります。猫カリシウイルス感染症や猫ヘルペスウイルス感染症が関与し、狭い部分が形成される刺激になっていると考えられています。症状としては呼吸の時にブーブー、ズーズーといった異常な音がする、睡眠時にいびきをかく、口を開けている(開口呼吸)や肩で息をしているなど、呼吸がしにくい様子が挙げられます。治療方法は、狭窄している部分の膜様の構造物を取り除き狭窄を解除することです。手術によって切除する、または内視鏡で確認しながら先端が風船のように膨らむバルーンカテーテルを膨らませることで狭窄部分を拡張させるなどといった方法があります。ただし処置後に再狭窄が起こることが多く、処置を繰り返し行わなくてはならないこともあります。

この記事でわかること

  • 鼻の奥の道が、狭くなります
  • 猫風邪の跡が、膜をつくります
  • 生まれつきのこともあります
  • ズーズーという音が、目印です
  • ポリープとは、別のものです
  • 診断は、奥を見ることです
  • 治療は、広げることです
  • 再び狭くなることがあります

鼻の奥の道が、狭くなります

まず、どこが狭くなるのかから。

鼻咽頭は、空気の通り道です

鼻咽頭とは鼻の奥、のどとの境目あたりのことです。

鼻から吸った空気が、のどへ抜けていく通路にあたります。

ここが狭くなれば、空気が通りにくくなります。

膜のようなものが、できます

炎症に対する反応により、膜のような組織ができるなどして鼻咽頭が狭くなります。

塊があるのではなく、仕切りのような膜ができる——

そこに小さな穴だけが残ることもあります。

だから、吸うときに苦労します

狭い穴を通して息を吸うことになります。

だから、吸うときに音が出ます。

ストローで息を吸うようなものだと考えてください。

猫風邪の跡が、膜をつくります

狭くなるまで
炎症の跡が、膜になります。

いちばん多い成り立ちです。

感染のあとに、起こります

上部呼吸器(鼻や咽頭など)感染の後に、炎症に対する反応により膜のような組織ができるなどして鼻咽頭が狭くなります。

感染そのものは、治っています。

けれど、その跡が残ってしまうのです。

猫風邪のウイルスが関わります

猫カリシウイルス感染症や猫ヘルペスウイルス感染症が関与し、狭い部分が形成される刺激になっていると考えられています。

猫ヘルペスウイルス猫カリシウイルスも、

いわゆる猫風邪の中心にいるウイルスです。

だから、後遺症として現れます

子猫のころに重い猫風邪をひいた猫あとから見つかることがあります。

同じように、猫風邪の跡が残る病気として

眼球癒着があります。

目にも、鼻の奥にも、跡が残ることがあるということです。

嘔吐や、逆流のあとにも起こります

吐いたものが、鼻の奥まで上がってくることがあります。

その刺激で、炎症が起こることも考えられています。

麻酔からの回復時などにも起こりうるとされています。

生まれつきのこともあります

先天性の場合です。

最初から、狭いのです

鼻咽頭狭窄の原因は、生まれつきのもの(先天性)もあります。

体が作られる段階で、そこが十分に開かなかった——

そういう成り立ちです。

子猫のころから、音がします

迎えたときから、ずっと音がしている——

「もともとそういう子」と思っていた——

そういう形で、見過ごされることがあります。

いびきをかく猫は、ふつうではありません。

「そういう子だと思っていた」というところに、この病気は隠れます。

どちらでも、対処は同じです

先天性でも、瘢痕性でも

狭くなっている道を広げるという治療の方向は変わりません。

だから、成り立ちが分からなくても治療は始められます。

暮らしに、じわじわ響きます

命に関わらなくても、毎日の質を下げていく病気です
場面 起こりうること
食べるとき 息継ぎが要り、食べるのに時間がかかる
眠るとき いびきで、深く眠れないことがある
遊ぶとき すぐ息が切れて、続かなくなる
暑い日 体温を逃がしにくく、より苦しくなる
長い目で見ると 体重が増えにくくなることがある

「息が苦しいまま暮らす」ことの負担小さくありません。

ズーズーという音が、目印です

気づくきっかけ
音で、気づきます。

いちばん分かりやすいサインです。

呼吸のたびに、音がします

呼吸の時にブーブー、ズーズーといった異常な音がするのがこの病気の代表的な症状です。

鼻がつまったような音ずっと続きます。

そして、鼻水が出ているわけでもありません。

寝ているときの、いびき

睡眠時にいびきをかくことも挙げられています。

猫がいびきをかくのは、ふつうではありません。

とくに若い猫では、調べる理由になります。

録音しておくと、診察で役に立ちます。

進むと、口を開けます

口を開けている(開口呼吸)や肩で息をしているなど、呼吸がしにくい様子が現れます。

猫の開口呼吸は、それだけで受診の理由です。

鼻から十分に入っていないということだからです。

  • ブーブー、ズーズーという呼吸音がする
  • 寝ているとき、いびきをかく
  • 口を開けて呼吸することがある
  • 肩で息をしている
  • 鼻水が続いている
  • 食べるとき、息が苦しそう

ポリープとは、別のものです

ポリープとの違い
膜か、塊か。

同じ「いびき」でも、原因が違います。

膜か、塊か

鼻咽頭狭窄症では、膜のような組織が道をふさぎます。

鼻咽頭ポリープでは盛り上がった塊がふさぎます。

どちらも同じ場所ですが、形が違うのです。

治療も、変わります

塊なら、取り除けます。

膜なら、広げることになります。

そして、再発のしやすさも違います。

ポリープは取れば予後良好、狭窄は再び狭くなることが多い——

そこが、大きな違いです。

だから、見て確かめます

音だけでは、区別がつきません。

鼻の奥を実際に見て、どちらなのかを確かめます。

両方が同時にあることも、ありえます。

並べて、整理しておきます

耳の症状があるかどうかが、ポリープを疑う手がかりになります
狭窄症 ポリープ 慢性鼻炎
正体 膜のような組織 盛り上がった塊 粘膜の炎症
ズーズー、いびき いびき、鼻づまり 鼻水を伴う音
鼻水 少ないことが多い 出ることがある 続いて出る
耳の症状 ない 伴うことがある ない
治療 広げる 取り除く 薬で炎症を抑える

三つとも「若い猫のいびき」として現れます。

診断は、奥を見ることです

どうやって確かめるのかです。

外からは、見えません

鼻咽頭は、軟口蓋の裏側にあります。

口を開けて見ても、そこは見えません。

だから、麻酔をかけて調べることになります。

内視鏡が、役に立ちます

内視鏡で確認しながら狭窄している部分を直接見ます。

膜の位置と、残っている穴の大きさが分かります。

そのまま、処置に進めることもあります。

画像検査も、行われます

CT検査などでどこがどれだけ狭いかを確かめることがあります。

ほかに原因がないかもあわせて調べます。

腫瘍や異物が背景にないか——

そこを除外しておく必要があります。

治療は、広げることです

治療と再狭窄
広げても、戻ることがあります。

薬では、治りません。

膜を、取り除きます

治療方法は、狭窄している部分の膜様の構造物を取り除き、狭窄を解除することです。

手術によって切除する方法があります。

物理的に、道を作り直すということです。

風船で、広げる方法もあります

内視鏡で確認しながら、先端が風船のように膨らむバルーンカテーテルを膨らませることで狭窄部分を拡張させる方法があります。

狭いところに細い管を通し、そこで風船をふくらませる——

切らずに広げられるのが利点です。

負担が比較的小さい方法になります。

筒を置いておくこともあります

広げた道が、また狭くならないように

ステントと呼ばれる筒を留置することがあります。

道を、内側から支えておくという考え方です。

ただし、異物として反応が出ることもあります。

処置の前に、聞いておきたいこと

くり返す処置になりうるので、見通しを最初に聞いておいてください
聞くこと なぜ知っておきたいか
どの方法で広げるか 切除か、バルーンかで負担が違う
何回くらい必要そうか 再狭窄することが多いため
次はいつ見せるか 狭くなり始めを、早く捉えられる
どんな症状が出たら受診か 再狭窄の目印を、知っておく
ほかに原因はないか 腫瘍や異物を、除外できているか

「一度で終わらないかもしれない」知っているだけで、心の準備が変わります。

再び狭くなることがあります

この病気の、いちばん難しいところです。

処置のあと、また狭くなります

処置後に再狭窄が起こることが多く、処置を繰り返し行わなくてはならないこともあります。

広げたところが、また膜で埋まってくる——

傷が治る力が、そのまま狭窄をつくるのです。

だから、何度も行うことがあります

一度で終わらないことがある——

そこは、最初に聞いておいてください。

「何回くらい必要になりそうですか」尋ねてみてください。

見通しを知っておくことで、気持ちの準備ができます。

再び狭くなってきた印

  • 呼吸音が、また出てきた
  • いびきが、戻ってきた
  • 口を開けることが、増えた
  • 食べるのに、時間がかかるようになった
  • 寝ている時間が、増えた
  • 安静時呼吸数が、増えてきた

音が戻ってきたら、それが合図です。

苦しくなってからより、音の段階で相談するほうが楽です。

それでも、楽になります

広げれば、その間は呼吸が楽になります。

音が減り、よく眠れるようになります。

食べやすくもなります。

くり返すとしても、行う価値のある処置です。

「治しきれない」ことと「やる意味がない」ことは、別です。

⚠ こんなときは、その日のうちに

口を開けて呼吸している。

肩で息をして、苦しそうにしている。

舌や歯ぐきが、紫や灰色に見える。

食べられなくなってきた。

鼻から入らなければ、猫は口で呼吸するしかありません。

🩺 慣れてしまう前に

「昔から音がする子なんです」——

その音は、ふつうではないかもしれません。

猫は、いびきをかく動物ではありません。

一度、奥を見てもらってください。

家でできること

  • 寝ているときの呼吸音を、録音しておく
  • 安静時呼吸数を、数えて記録する
  • 口を開けていないか、毎日見る
  • 食べにくそうにしていないか、確かめる
  • 体重が減っていないか、はかる
  • 乾燥する季節は、加湿する

録音は、いちばん役に立つ記録です。

診察室では緊張して、音が出ないことがあります。

この記事の要点

鼻の奥の通り道が、膜のような組織で狭くなる病気です。

先天性のものと、上部呼吸器感染のあとに炎症への反応でできる瘢痕性のものがあります。

猫カリシウイルスや猫ヘルペスウイルスの感染が関与すると考えられています。

治療は膜様構造物を取り除いて広げることですが、処置後に再狭窄が起こることが多いものです。

Q. 鼻咽頭狭窄症とは、どんな病気ですか?

A. 鼻の奥(鼻咽頭)の空気の通り道が、膜のような組織で狭くなる病気です。吸うときに音が出るようになります。

Q. 原因は何ですか?

A. 生まれつきのもの(先天性)と、炎症への反応で引き起こされたもの(瘢痕性)があります。上部呼吸器感染のあとに膜のような組織ができることがあります。

Q. 猫風邪と関係がありますか?

A. あります。猫カリシウイルス感染症や猫ヘルペスウイルス感染症が関与し、狭い部分が形成される刺激になっていると考えられています。

Q. どんな症状が出ますか?

A. 呼吸の時にブーブー、ズーズーといった異常な音がします。睡眠時にいびきをかく、口を開けている、肩で息をしているといった様子も見られます。

Q. 猫がいびきをかくのは、ふつうですか?

A. ふつうではありません。とくに若い猫でいびきが続く場合は、調べる理由になります。

Q. ポリープとは違うのですか?

A. 別のものです。狭窄症は膜のような組織が道をふさぎ、ポリープは盛り上がった塊がふさぎます。

Q. どうやって診断しますか?

A. 麻酔をかけて、鼻の奥を直接見ます。内視鏡で確認すると、膜の位置と残っている穴の大きさが分かります。

Q. なぜ麻酔が要るのですか?

A. 鼻咽頭は軟口蓋の裏側にあり、口を開けても見えないためです。起きたままでは、確かめようがありません。

Q. 薬では治りませんか?

A. 治りません。狭くなっている部分を、物理的に広げる必要があります。

Q. どんな治療をしますか?

A. 膜様の構造物を取り除き、狭窄を解除します。手術による切除のほか、内視鏡で見ながらバルーンカテーテルを膨らませて拡張する方法があります。

Q. バルーンでの拡張とは何ですか?

A. 先端が風船のように膨らむ管を使い、狭窄部分を広げる方法です。切らずに広げられるため、負担が比較的小さい方法です。

Q. 一度で治りますか?

A. 処置後に再狭窄が起こることが多いものです。処置を繰り返し行わなくてはならないこともあります。

Q. くり返すなら、意味がありますか?

A. あります。広げれば、その間は呼吸が楽になり、よく眠れて食べやすくもなります。

Q. 先天性と瘢痕性で、治療は違いますか?

A. 広げるという方向は変わりません。だから、成り立ちが分からなくても治療は始められます。

Q. 家でできることは?

A. 寝ているときの呼吸音を録音しておくことです。診察室では緊張して音が出ないことがあるため、その録音がいちばん役に立ちます。

Q. また狭くなってきたか、どう分かりますか?

A. 音が戻ってくることが合図です。いびきが戻る、口を開けることが増える、食べるのに時間がかかるといった変化が目印になります。

Q. 命に関わりますか?

A. 直接そうなることは多くありませんが、毎日の質を下げていきます。眠りが浅くなり、食べにくくなり、遊びも続かなくなります。ただし開口呼吸が出ているときは、その日のうちに受診してください。

まとめ|その音に、慣れてしまわないでください

猫がいびきをかく。

呼吸のたびに、ズーズーと音がする。

それは、ふつうではありません。

鼻咽頭狭窄症は、鼻の奥の道が膜でふさがれる病気です。

そして多くは、猫風邪が残した跡です。

感染そのものは治っているのに、跡だけが残っている——

だから「治らない猫風邪」に見えてしまいます。

広げても、また狭くなることがあります。

それでも、広げれば呼吸は楽になります。まずは、その音を録音して持っていってください。

今日できる3つ

  • 1寝ているときの呼吸音を、録音してみる
  • 2口を開けて呼吸していないか、毎日確かめる
  • 3「昔からの音」でも、一度奥を見てもらう

猫は、いびきをかく動物ではありません。その音には、理由があります。

モフ@ペット好き

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