ネコの病気    猫の眼球癒着|子猫のころの、猫風邪の跡です

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猫の眼球癒着|子猫のころの、猫風邪の跡です
猫の眼球癒着
モフ@ペット好き

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の眼球癒着|子猫のころの、猫風邪の跡です」です。ではどうぞ!

目のふちから、薄い膜が黒目のほうへ伸びている。

まぶたが、目の表面にくっついているように見える。

眼球癒着はまぶたの裏の結膜が、目の表面にくっついてしまった状態です。

そしてこれは、多くの場合子猫のころにひいた、重い猫風邪の跡です。今の病気ではなく、過去の炎症が残したもの——そう考えると、この病気は分かりやすくなります。

結論

眼球癒着とは眼球がまぶたや結膜にくっついてしまう状態です。通常、角膜と結膜は上皮細胞で覆われていて癒着しないようになっていますが、重度の結膜の炎症によって結膜と角膜の表面の傷ついた部分同士がくっついてしまいます。猫での主な原因は、猫ヘルペスウイルス感染による重度の結膜炎で、クラミジア感染による重度の結膜炎でも起こることがあります。子猫が初めて猫ヘルペスウイルスに感染して重度の結膜炎を起こしたときに生じることが多く、いわば猫風邪の後遺症という形になります。治療については外科的に癒着を剥離する方法がありますが、手術をしても再び癒着してしまうことがあります。視覚を保てるかどうかは癒着の範囲によって決まり、癒着が角膜全体を覆う場合には視覚が妨げられ、重度の角膜の炎症や潰瘍から角膜穿孔や緑内障を起こし、失明に至る可能性もあります。

この記事でわかること

  • くっつく、とはどういうことか
  • なぜ、くっつくのか
  • 原因は、子猫のころの猫風邪です
  • どこがくっつくかで、困ることが変わります
  • 視覚が保てるかは、範囲で決まります
  • 剥がしても、またくっつくことがあります
  • 防げるのは、子猫のときだけです
  • 癒着のある猫と、暮らすとき

くっつく、とはどういうことか

まず、どういう状態なのかから。

結膜が、目の表面に張りつきます

結膜とは、まぶたの裏から白目の表面をおおう薄い膜です。

ふだんはまぶたを動かすと、その下で自由に滑ります。

それが、くっついて動かなくなるのがこの状態です。

見た目に、分かることがあります

目のふちから、薄い膜が黒目のほうへ伸びている——

まぶたを軽く動かしても、そこだけついてくる——

そういう見え方をします。

白っぽい膜が、黒目の一部を覆っているように見えることもあります。

痛みは、あまりないことがあります

癒着そのものは、強く痛むものではありません。

すでに落ち着いた跡だからです。

だから、見つかるのが遅れます。

「目の形が少し変」で気づかれることが多いものです。

なぜ、くっつくのか

なぜくっつくのか
傷ついた面同士が、つながります。

ふだんは、くっつかないようになっています。

表面が、守られているからです

通常、角膜と結膜は上皮細胞で覆われていて癒着しないようになっています。

つるりとした細胞の層が、表面を覆っているのです。

だから、触れ合っても離れます。

その覆いが、はがれると

けれど重度の結膜の炎症によって、結膜と角膜の表面の傷ついた部分同士がくっついてしまいます。

覆いがはがれて、むき出しになった面同士が触れ合う——

そのまま治ろうとすると、つながってしまうのです。

だから、炎症の重さが決め手です

軽い結膜炎では、まず起こりません。

表面が削れるほど強い炎症が必要です。

そして、それが起こりやすいのが子猫です。

原因は、子猫のころの猫風邪です

では、その重い炎症は何から起こるのか。

猫ヘルペスウイルスです

猫での主な原因は、猫ヘルペスウイルス感染による重度の結膜炎です。

猫ヘルペスウイルス猫風邪の中心にいるウイルスです。

子猫が初めて感染したとき、とても強い結膜炎を起こすことがあります。

クラミジアでも起こります

クラミジア感染による重度の結膜炎でも起こることがあります。

クラミジア目の症状が強く出る感染症です。

どちらにしても、重い結膜炎であることが条件です。

重い結膜炎の、こんな様子から始まります

癒着に至るのは、こういう経過をたどった子猫です。

  • 目が開かないほど、目やにでふさがっていた
  • まぶたが腫れ上がっていた
  • 目のあたりがふくらんでいた
  • くしゃみや鼻水も、ひどかった
  • 治療を受けられないまま、時間がたった
  • 何度もぶり返していた

軽い目やに程度では、まず起こりません。

表面が削れるほどの炎症が必要だからです。

だから、保護猫で多く見られます

外で生まれた子猫、保護された子猫では、猫風邪をひいている割合が高いものです。

手当てを受けられないまま、重くなることもあります。

迎えたときには、すでに癒着が残っていた——そういう場合が多いのです。

飼い主さんが何かを怠ったわけではありません。

どこがくっつくかで、困ることが変わります

どこがくっつくか
場所によって、困ることが違います。

癒着といっても、場所はさまざまです。

黒目にかかると、見えにくくなります

結膜が角膜の上に張り出している場合、その部分は光を通しません。

膜がかかった分だけ、見える範囲が狭くなります。

黒目の中心にかかっているかどうかが、大きな分かれ目になります。

まばたきに、影響することがあります

まぶたと眼球がくっついていると、まばたきがしにくくなります。

まばたきは涙を目の表面に広げる働きをしています。

それができないと、目が乾きます。

乾けば、角膜が傷つきやすくなります。

涙が、あふれることがあります

目頭には涙の出口(涙点)があります。

ここが癒着でふさがれると、涙が流れていきません。

いつも涙があふれ、目のまわりが濡れている——そういう症状になります。

涙やけの原因になることもあります。

どんな見え方をするか、まとめておきます

痛がらないので、見た目の違和感から気づかれることが多い病気です
家から見える様子 考えられること
目頭から、薄い膜が伸びている 結膜が角膜側へ癒着している
白っぽい膜が黒目にかかる 視野に影響している可能性がある
まばたきが浅い まぶたと眼球がくっついている
涙がいつもあふれる 涙点がふさがれていることがある
目の形が左右で違う まぶたの縁が癒着していることがある

写真を撮って、日付を残しておいてください。

変わっていないことを確かめられるのも、大事な情報です。

視覚が保てるかは、範囲で決まります

範囲による違い
黒目にかかるかどうかが、分かれ目です。

見通しを決めるのは、範囲です。

端のほうなら、影響は小さいものです

目頭のあたりだけ、少し膜が張っている——

この程度なら視覚にはほとんど影響しません。

そのまま暮らしていけることも多いものです。

ただし、経過は見てもらってください。

角膜全体を覆うと、深刻です

視覚を保てるかどうかは癒着の範囲によって決まり、癒着が角膜全体を覆う場合には視覚が妨げられます。

光そのものが入らなくなるということです。

その先に、さらに問題が続きます

重度の角膜の炎症や潰瘍から角膜穿孔や緑内障を起こし、失明に至る可能性もあります。

まばたきができず、涙も届かない——

そういう目では、角膜潰瘍が起こりやすくなります。

そして緑内障へつながることもあります。

⚠ こんなときは、受診してください

目を細めるようになった。

黒目が、白く濁ってきた。

涙や目やにが、急に増えた。

片目が、大きくなってきた。

癒着そのものは急がなくても、そこから起きる病気は急ぎます。

剥がしても、またくっつくことがあります

治療について、知っておいてほしいことがあります。

剥離するという手術があります

外科的に癒着を剥離する方法があります。

くっついている部分を、切り離す手術です。

黒目にかかっている膜を取りのぞくことで、視野を取り戻せる可能性があります。

けれど、また戻ることがあります

手術をしても再び癒着してしまうことがあります。

剥がした面は、また傷ついた面です。

そこが触れ合えば、同じことが起こりえます。

これが、この病気のいちばん難しいところです。

だから、慎重に判断します

手術をすれば必ずよくなる、とは言えません。

視覚にどれだけ影響しているか

再癒着のリスクをどう考えるか——

そこを相談したうえで決めることになります。

癒着そのものより、そこから起きることのほうが問題になります
状況 考えられる進め方
端のほうだけ 経過を見る。角膜の状態を確かめ続ける
涙点がふさがっている 涙の流れを確保する処置を考える
黒目にかかっている 剥離を検討する。再癒着の説明を受ける
まばたきができない 乾燥から角膜を守る治療を続ける
角膜に傷が出た そちらの治療が、まず優先になる

防げるのは、子猫のときだけです

子猫のときにできること
防げるのは、このときだけです。

この病気の予防は、時期が決まっています。

できてしまってからでは、遅いのです

癒着そのものは、あとから防げません。

防げるのは、その手前——子猫が重い結膜炎を起こしたときだけです。

そこで炎症を早く抑えられれば、癒着は起きにくくなります。

子猫の目やにを、放置しないでください

子猫の結膜炎よくあることです。

けれどよくあることと、放っておいてよいことは別です。

目が開かない、目やにでふさがっている、目のあたりが腫れている——

この三つは、その日のうちに連れていってください。

ワクチンにも、意味があります

混合ワクチンには、ヘルペスウイルスとカリシウイルスが含まれています。

かからなくするというより、症状を軽くするものです。

けれど、この病気では「症状が軽い」ことに大きな意味があります。

重くならなければ、癒着は起きにくいからです。

  • 子猫を迎えたら、まず健康診断を受ける
  • 目やにや涙があれば、その時点で相談する
  • 治療は、決められた期間続ける
  • 混合ワクチンを、決められた間隔で受ける
  • 多頭飼いなら、症状のある猫を分ける
  • 新しい猫を迎える前に、先住猫の健康を確かめる

癒着のある猫と、暮らすとき

すでに癒着がある場合、どう付き合っていくかです。

多くの猫は、ふつうに暮らせます

範囲が限られていれば、生活そのものに大きな支障は出ません。

片目の視野が狭くても、猫はよく適応します。

見た目が気になっても、猫が困っていないなら、それでよいのです。

見ておくのは、角膜のほうです

癒着そのものは変わりません。

変わるのは、角膜のほうです。

  • 黒目が、白く濁っていないか
  • 目を細めていないか
  • 涙や目やにが、増えていないか
  • 黒目に、黒い斑ができていないか
  • 目のまわりが、いつも濡れていないか

週に一度、明るい場所で黒目を見る——それが、いちばんの手当てになります。

見せる間隔の目安

癒着は変わりませんが、角膜の状態は変わっていきます
状況 どのくらいの間隔で診せるか
見つかったとき 範囲と、角膜の状態を評価してもらう
範囲が小さく、安定 年に一度の健診で、目も見てもらう
まばたきに影響がある 数か月ごとに、角膜を染めて確かめる
涙があふれている 涙の流れを確認してもらう
症状が出たら そのつど。待たずに受診する

乾燥を、減らしてあげてください

まばたきに影響がある猫では、目が乾きやすくなっています。

エアコンの風を、直接当てない。

冬は、加湿する。

必要なら、潤す点眼を処方してもらう。

どれも小さなことですが、積み重なると差が出ます。

🩺 迎えた方へ

これは、飼い主さんのせいではありません。

多くは、迎える前にできていたものです。

できるのはこれから角膜を守ることだけです。

そして、それは十分にできることです。

この記事の要点

通常は上皮細胞で覆われて癒着しませんが、重度の結膜炎で傷ついた面同士がくっついてしまいます。

主な原因は、猫ヘルペスウイルスによる重度の結膜炎です。クラミジアでも起こります。

手術で剥離しても、再び癒着してしまうことがあります。

視覚を保てるかは範囲によって決まり、角膜全体を覆う場合には視覚が妨げられます。

Q. 眼球癒着とは、どんな状態ですか?

A. 眼球がまぶたや結膜にくっついてしまう状態です。まぶたの裏の結膜が、目の表面に張りついて動かなくなります。

Q. なぜ、くっつくのですか?

A. 通常、角膜と結膜は上皮細胞で覆われていて癒着しませんが、重度の結膜の炎症によって傷ついた部分同士がくっついてしまいます。

Q. 原因は何ですか?

A. 猫での主な原因は、猫ヘルペスウイルス感染による重度の結膜炎です。クラミジア感染による重度の結膜炎でも起こることがあります。

Q. 子猫のときの病気ですか?

A. 子猫が初めて感染して重度の結膜炎を起こしたときに生じることが多いものです。いわば、猫風邪の後遺症という形になります。

Q. うちの子は保護猫です

A. 保護猫で見られることが多い病気です。外で生まれた子猫は猫風邪をひいている割合が高く、手当てを受けられないまま重くなることがあるためです。

Q. 私の世話が悪かったのでしょうか?

A. そうではありません。多くは迎える前にできていたものです。できるのは、これから角膜を守ることです。

Q. 痛みはありますか?

A. 癒着そのものは、強く痛むものではありません。すでに落ち着いた跡だからです。ただし、そこから角膜の病気が起きれば痛みが出ます。

Q. 視力に影響しますか?

A. 癒着の範囲によって決まります。端のほうだけなら影響は小さく、角膜全体を覆う場合には視覚が妨げられます。

Q. 放っておくと、どうなりますか?

A. 重度の角膜の炎症や潰瘍から角膜穿孔や緑内障を起こし、失明に至る可能性もあります。癒着そのものより、そこから起きる病気に注意が要ります。

Q. 手術で治りますか?

A. 外科的に癒着を剥離する方法があります。ただし、手術をしても再び癒着してしまうことがあります。

Q. なぜ、また癒着するのですか?

A. 剥がした面も、傷ついた面だからです。そこが触れ合えば、同じことが起こりえます。だから、手術は慎重に判断することになります。

Q. 涙がいつもあふれています

A. 涙の出口がふさがれているかもしれません。目頭の涙点が癒着でふさがると、涙が流れていかなくなります。処置で流れを確保できることがあります。

Q. ほかの猫にうつりますか?

A. 癒着そのものはうつりません。ただし、原因になったウイルスを持っている可能性はあります。同居猫のことは、獣医師に相談してください。

Q. 予防できますか?

A. 子猫のときにしか防げません。重い結膜炎を早く抑えることが、唯一の予防になります。子猫の目やにを放置しないでください。

Q. ワクチンは効きますか?

A. 混合ワクチンには、ヘルペスとカリシが含まれています。かからなくするというより症状を軽くするものですが、重くならなければ癒着は起きにくくなります。

まとめ|これは、過去の炎症が残したものです

眼球癒着はまぶたの裏の結膜が、目の表面にくっついた状態です。

そして多くは、子猫のころにひいた重い猫風邪の跡です。

今、何かが進行しているわけではありません。

すでに終わった炎症が、形として残っている——そう考えてください。

だから、見ておくべきなのは癒着そのものではなく、角膜のほうです。

まばたきができない、涙が届かない——そういう目では、角膜が傷つきやすくなります。

週に一度、黒目を見る。濁りや、細める様子がないかを確かめる。

そして、もし今、子猫を保護しているなら——

その子の目やにを、放置しないでください。この病気を防げるのは、そのときだけです。

今日できる3つ

  • 1まぶたを軽く動かして、膜がついてこないか見る
  • 2黒目に濁りがないか、明るい場所で確かめる
  • 3子猫がいるなら、目やにの有無を毎日見る

癒着は、過去の炎症の跡です。これから守るのは、その下にある角膜です。

モフ@ペット好き

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