

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の眼瞼内反症|痛みや、痩せから起こることがあります」です。ではどうぞ!
目やにが多く、いつも涙が出ている。
まぶしそうに、目を細めている。
そういうとき、まぶたの形が原因になっていることがあります。
眼瞼内反症はまぶたが内側に巻き込んでしまう病気です。そして猫では生まれつきの形だけでなく、目の痛みが続いたときや、急に痩せたときにも起こります。
結論
眼瞼内反症は眼瞼(まぶた)が発育や眼瞼痙攣、加齢に伴い内側に巻き込んでしまう病気です。眼瞼内反の原因は発育異常や、眼瞼内反を誘発しやすい構造を持つ猫、何らかの目の病気に続いて起こるものなど様々です。たとえば感染性の結膜炎や角膜炎によって慢性的に眼瞼痙攣があると、それによって眼瞼が内反してしまうことがあります。また急激な削痩によって眼が落ちくぼんだ状態になり、それによって内反症が起こることがあります。眼瞼内反があると睫毛が角膜に接触してしまい、目ヤニや羞明、流涙などの症状がみられます。軽度のものでは検査用の点眼麻酔薬で症状を軽減、消失させることができます。一方症状が慢性化して角膜炎や角膜糜爛や潰瘍などの角膜損傷が繰り返し起こるようであれば、苦痛を取り去って生活の質を改善し、猫においては角膜黒色壊死症などのさらなる角膜損傷の複雑化を防止するため、外科手術を考慮します。
この記事でわかること
- ✓まぶたが、内側に巻き込みます
- ✓起こり方は、いくつかあります
- ✓痛みが、まぶたを巻き込ませます
- ✓急に痩せると、目が落ちくぼみます
- ✓悪循環になります
- ✓点眼麻酔で、区別できます
- ✓手術を考えるとき
- ✓猫では、その先が心配なのです
まぶたが、内側に巻き込みます

まず、どういう状態なのかから。
縁が、内側を向いてしまいます
まぶたの縁は、本来外を向いています。
それが内側へ巻き込んでしまうのが、この病気です。
まぶたの縁が、目のほうを向いている——そう考えてください。
毛が、角膜に当たります
縁が内を向くと、そこに生えている毛も目のほうを向きます。
眼瞼内反があると睫毛が角膜に接触してしまいます。
まばたきのたび、毛が角膜をこする——これが、症状のもとになります。
こんな症状が出ます
目ヤニや羞明、流涙などの症状がみられます。
羞明とはまぶしがることです。
- 目やにが、いつも多い
- 涙が止まらず、目のまわりが濡れている
- まぶしそうに、目を細めている
- まぶたが、ぴくぴくしている
- 目のまわりの毛が、いつも湿っている
- 顔をこすりつけることがある
結膜炎の症状とよく似ています。だから、まぶたの形まで見てもらう必要があります。
起こり方は、いくつかあります
この病気で大事なのは、なぜ巻き込んだのかです。
生まれつきの形によるもの
発育異常や、眼瞼内反を誘発しやすい構造を持つ猫がいます。
顔の骨格やまぶたの形が、もともと巻き込みやすいということです。
鼻が低く、顔の皮膚にたるみのある猫種で見られやすいものです。
この場合は子猫のころから症状が出ます。
別の病気の結果として起こるもの
いっぽう、何らかの目の病気に続いて起こるものもあります。
もともとは正常だったまぶたが、あとから巻き込むようになった——そういう場合です。
これが、猫でとくに大事なところです。
形の問題ではないなら、手術の前にやることがあります。
痛みが、まぶたを巻き込ませます
では、どんな病気のあとに起こるのか。
目が痛いと、強く閉じます
感染性の結膜炎や角膜炎によって慢性的に眼瞼痙攣があると、それによって眼瞼が内反してしまうことがあります。
眼瞼痙攣とは、まぶたをぎゅっと閉じてしまう状態のことです。
目が痛ければ、猫はまぶたを閉じます。それが続くと、まぶたが内側へ入り込んでしまうのです。
原因になりやすい病気
とくに猫ヘルペスウイルスによる慢性の目の症状は、何年も続くことがあります。
子猫のころから目やにが多い猫では、気をつけて見ておいてください。
痛みのもとを、探します
痙攣による内反なら、探すのは痛みのもとです。
- 角膜に、傷や潰瘍がないか(染色して確かめる)
- 目の中に、炎症が起きていないか
- 異物が、まぶたの裏に入っていないか
- 逆さに生えたまつげがないか
- 涙の量が、足りているか
- ヘルペスなど、感染が関わっていないか
ここで見つかったものを治すことが、そのまま内反の治療になります。
原因を治せば、戻ることがあります
ここが、この型のいいところです。
痛みが取れれば、まぶたは元の位置に戻ることがあります。
手術をしなくても済むということです。
だから、まず痛みのもとを治します。
急に痩せると、目が落ちくぼみます
もうひとつ、猫で知っておいてほしい起こり方があります。
痩せると、目のまわりの支えが減ります
急激な削痩によって眼が落ちくぼんだ状態になり、それによって内反症が起こることがあります。
目のうしろにはクッションのような脂肪があります。
痩せると、その脂肪が減ります。
すると眼球が奥へ落ちくぼみ、まぶたが行き場を失って内側へ巻き込みます。
だから、体重を見てください
高齢の猫が、急に痩せてきた——
そのときに目やにや涙が増えたなら、この型を考えます。
そして急に痩せること自体が、別の病気のサインです。
| 急に痩せる原因 | こんな様子も出ます |
|---|---|
| 慢性腎臓病 | 水をよく飲む、尿が増える |
| 甲状腺機能亢進症 | よく食べるのに痩せる、落ち着かない |
| 糖尿病 | 多飲多尿、食べても痩せる |
| 腫瘍 | 元気や食欲が落ちてくる |
| 歯や口の痛み | 食べにくそうにする、よだれが増える |
目の話が、全身の話になります
目の症状で受診したら、体重の減少を指摘された——
そこから全身の病気が見つかることがあります。
目は、体の状態が現れる場所です。
まぶたが巻き込んだ理由が、体のほうにある——そういう視点を持っておいてください。
悪循環になります

この病気が放っておけない理由があります。
痛みが、痛みを呼びます
痛い → 閉じる → 巻き込む → 毛が当たる → もっと痛い——
この輪が、自分で回り始めます。
最初のきっかけが治っても、輪だけが残ってしまうことがあるのです。
角膜が、削れていきます
毛が当たり続ければ、角膜は削れていきます。
角膜炎や角膜糜爛、潰瘍などの角膜損傷がくり返し起こるようになります。
治しても、また同じところが傷つく——この状態になったら、輪を断ち切る必要があります。
形か、結果かで進め方が変わります
| 形によるもの | 別の病気の結果 | |
|---|---|---|
| いつから | 子猫のころから | あるときから、そうなった |
| 手前にあるもの | とくにない | 目の炎症、または急な体重減少 |
| 点眼麻酔で | 巻き込みは残る | 巻き込みが解けることがある |
| まずやること | 角膜を守りながら、手術を考える | 手前の病気を、先に治す |
| 手術 | 必要になることが多い | 治れば、避けられることもある |
だから、いつから始まったかを覚えておいてください。
点眼麻酔で、区別できます

形の問題なのか、痛みの結果なのか。
これを見分ける、簡単な方法があります。
痛みを取ってみます
軽度のものでは検査用の点眼麻酔薬で症状を軽減、消失させることができます。
目に麻酔の点眼をして、痛みを取るのです。
そのうえで、まぶたを見ます。
戻れば、痛みが原因です
痛みが取れてまぶたの巻き込みが解けるなら、それは痛みによる痙攣だったということです。
この場合、まず痛みのもとを治します。
すぐ手術という話にはなりません。
戻らなければ、形の問題です
痛みを取っても巻き込んだままなら、まぶたの形そのものが問題です。
生まれつきのものか、痩せて落ちくぼんだものか——
この場合は、手術を考えることになります。
数分でできる検査で、方針が大きく分かれます。
手術を考えるとき

では、いつ手術になるのか。
くり返すようになったときです
症状が慢性化して角膜炎や角膜糜爛や潰瘍などの角膜損傷が繰り返し起こるようであれば、外科手術を考慮します。
一度きりなら、治療して終わりです。
けれど治しても治しても同じことが起きるなら、原因を断つほうが早いという判断になります。
目的は、二つあります
手術をする理由は、はっきりしています。
ひとつは苦痛を取り去って生活の質を改善すること。
もうひとつは猫においては角膜黒色壊死症などのさらなる角膜損傷の複雑化を防止することです。
何をする手術ですか
まぶたの皮膚を、必要な分だけ切り取って縫い合わせます。
巻き込みが解けるように、縁の向きを外へ戻す手術です。
切る量の見きわめが、この手術の要になります。
取りすぎれば、今度は閉じられなくなるからです。
手術のあとに、してほしいこと
手術が終わってからも、数週間はやることがあります。
- カラーを外さない。傷をかかせない
- 指示された点眼を、続ける
- 抜糸まで、決められた日に通う
- まぶたが、きちんと閉じるか見る
- 目やにや涙が減ってきたか、確かめる
- 反対の目にも、変化がないか見る
まぶたが閉じきらないようなら、取りすぎのおそれがあります。
気づいたら、すぐ相談してください。
猫では、その先が心配なのです
最後に、猫ならではの事情です。
角膜黒色壊死症へ、つながることがあります
手術を考える理由として猫においては角膜黒色壊死症などのさらなる角膜損傷の複雑化を防止するためとはっきり挙げられています。
角膜黒色壊死症は猫特有の、角膜が壊死する病気です。
慢性の刺激が続いた角膜で起こりやすいと考えられています。
角膜を、見る習慣をつけてください
この病気の猫では、まぶたより角膜のほうを見ていてください。
| 黒目の様子 | 考えられること |
|---|---|
| 透明で、つやがある | 今のところ守れている |
| 白く濁ってきた | 炎症か、傷ができている |
| 赤い筋が入ってきた | 慢性化して、血管が伸びている |
| 黒い斑ができた | 角膜黒色壊死症を疑う |
| 細めるようになった | 痛みが強くなっている |
週に一度、明るい場所で黒目を見る——それだけで、早く気づけます。
だから、慢性化させないことです
毛が当たり続ける状態を、何年も続けない。
それが、この病気でいちばん大事な考え方です。
「目やにが多いだけ」で放っておかないでください。
その先に、もっと難しい病気が控えています。
⚠ 受診してよい理由になります
目やにや涙が、ずっと続いている。
まぶしそうに、目を細めている。
結膜炎の治療をしても、よくならない。
最近、急に痩せてきた。
まぶたの形まで見てもらうことで、話が進むことがあります。
🩺 治らないときに、疑うこと
「結膜炎」で治療を続けているのによくならないとき、この病気が隠れていることがあります。
薬が効かないのではなく、こすれ続けているのが原因という場合です。
「まぶたの形はどうですか」と聞いてみてください。
この記事の要点
眼瞼内反症は、発育や眼瞼痙攣、加齢に伴ってまぶたが内側に巻き込む病気です。
結膜炎や角膜炎による慢性的な眼瞼痙攣からも、急激な削痩による落ちくぼみからも起こります。
軽度なら、検査用の点眼麻酔薬で症状を軽減・消失させることができます。
角膜損傷がくり返されるなら、角膜黒色壊死症などへの複雑化を防ぐため手術を考慮します。
Q. 眼瞼内反症とは、どんな病気ですか?
A. まぶたが内側に巻き込んでしまう病気です。発育や眼瞼痙攣、加齢に伴って起こります。巻き込むと睫毛が角膜に接触してしまいます。
Q. どんな症状が出ますか?
A. 目ヤニや羞明、流涙などの症状がみられます。羞明とは、まぶしがることです。まぶたがぴくぴくしていることもあります。
Q. 原因は何ですか?
A. 発育異常や、眼瞼内反を誘発しやすい構造を持つ猫、何らかの目の病気に続いて起こるものなど様々です。
Q. 結膜炎から起こることがありますか?
A. あります。感染性の結膜炎や角膜炎によって慢性的に眼瞼痙攣があると、それによって眼瞼が内反してしまうことがあります。
Q. 痩せたことと関係ありますか?
A. 関係することがあります。急激な削痩によって眼が落ちくぼんだ状態になり、それによって内反症が起こることがあります。
Q. 急に痩せたのが心配です
A. そちらも調べてもらってください。高齢猫が急に痩せる背景には、腎臓病や甲状腺の病気、糖尿病などがあることがあります。
Q. どうやって診断しますか?
A. まぶたの形と、角膜の状態を診ます。また、検査用の点眼麻酔薬を使って痛みを取ったときに巻き込みが解けるかを見ることがあります。
Q. 点眼麻酔で、何が分かるのですか?
A. 痛みが原因かどうかが分かります。巻き込みが解ければ痛みによる痙攣、解けなければまぶたの形そのものの問題と考えます。
Q. 軽ければ、点眼で治りますか?
A. 軽度のものでは、点眼麻酔薬で症状を軽減、消失させることができます。痛みによる眼瞼痙攣がひどくなければ、点眼薬で症状の軽減が可能です。
Q. 手術はいつ必要ですか?
A. 症状が慢性化して、角膜炎や角膜糜爛、潰瘍などの角膜損傷が繰り返し起こるようであれば考慮します。
Q. 手術の目的は何ですか?
A. 苦痛を取り去って生活の質を改善することと、角膜損傷の複雑化を防ぐことです。猫では角膜黒色壊死症などへ進むのを防ぐ意味があります。
Q. 手術では何をしますか?
A. まぶたの皮膚を必要な分だけ切り取って縫い合わせ、縁の向きを外へ戻します。切る量の見きわめが要になります。
Q. 放っておくと、どうなりますか?
A. 痛みが痛みを呼ぶ悪循環になります。毛が当たり続けることで角膜が削れ、炎症や潰瘍がくり返されるようになります。
Q. 結膜炎の治療をしても治りません
A. まぶたの形を見てもらってください。薬が効かないのではなく、こすれ続けているのが原因のことがあります。
Q. 予防できますか?
A. 形によるものは、防げません。ただし目の炎症を長引かせないこと、急な体重減少を放置しないことが、この病気を遠ざけます。
まとめ|まぶたの形まで、見てもらってください
目やにが多い、涙が止まらない、まぶしそうにしている——
そういうとき、まず結膜炎を疑うのは自然なことです。
けれど、治療してもよくならないなら、まぶたの形を見てもらってください。
眼瞼内反症は生まれつきの形からも、目の痛みが続いたことからも、急に痩せたことからも起こります。
だから、手前を探すことに意味があります。
痛みが原因なら、そこを治せば戻ることがあります。
痩せたことが原因なら、体のほうに調べるべきものがあります。
そして、放っておけば痛みが痛みを呼ぶ輪ができます。
その先には、猫特有の難しい角膜の病気が控えています。「目やにが多いだけ」で、済ませないでください。
今日できる3つ
- 1正面から、まぶたの縁が内を向いていないか見る
- 2目やにや涙がいつから続いているか、思い出す
- 3体重が減っていないか、抱いて確かめる
内反は、結果として起きていることがあります。手前に何があるかを、確かめてください。

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