

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「シャルトリューの飼い方|フランス生まれの、動じない猫」です。ではどうぞ!
青みがかった灰色の短い毛に、金色や銅色の目。そして、少し微笑んでいるように見える口元。シャルトリューは、フランスで古くから愛されてきた猫です。
見た目はロシアンブルーとよく似ています。しかし性格の方向は、かなり違います。
ロシアンブルーが繊細で警戒心の強い猫だとすれば、シャルトリューは温和で、物音にも動じない猫です。人によくつき、呼ぶと来る個体も多いことから「犬のような猫」と表現されることもあります。
この記事では、シャルトリューがどういう猫なのか、密なダブルコートと骨太な体が持つ弱点は何かを具体的に書いていきます。
結論
シャルトリューは温和で人につく、扱いやすい猫です。物音にも動じにくく、初めて猫を飼う方にも向いています。気をつけたいのは2点。密度の高い毛は熱を逃がしにくく、夏の室温管理が必須であること。そしてがっしりした体型は、太っても見た目に出ないことです。月1回の体重測定を習慣にしてください。
この記事でわかること
- ✓シャルトリューの体重・寿命・価格の目安
- ✓修道院の猫という伝説と、絶滅の危機からの復活
- ✓ロシアンブルーとの見分け方と、性格の違い
- ✓「犬のような猫」と呼ばれる理由
- ✓密なダブルコートの弱点と、夏の環境づくり
シャルトリューの基本データ
まずは数字で全体像をつかみます。「思ったより大きい」と感じる方が多い猫種です。

体重はオスで4.5〜7kg、メスで3〜5kgほど。骨太でがっしりした体つきで、オスとメスの体格差がはっきり出る猫種です。
平均寿命は12〜15歳とされます。この猫種に特有の遺伝性疾患はあまり知られておらず、健康面では比較的手のかからない部類に入ります。
修道院の猫という伝説
シャルトリューの起源には諸説あります。有力とされるのが、1500年代に中東からフランスへ持ち込まれたという説です。
パリ近郊のカルトゥジオ会の修道院で、書物や穀物を荒らすネズミを退治する猫として盛んに繁殖されたと伝えられています。「シャルトリュー」という名前も、この修道院に由来するという説があります。
もうひとつ、当時よく知られていたスペインのウールに毛質が似ていたことから名付けられた——という説もあります。どちらが正しいかは、いまも決着していません。
絶滅の危機からの復活
この猫種は、二度の世界大戦で頭数が激減しました。第二次大戦後には、純血の個体がほとんど残っていないという状態に陥ったとされています。
その後、有志のブリーダーたちが残った個体を集めて繁殖を再開し、現在の頭数まで回復させました。日本で見かける個体は、その復活の過程を経てきた血統ということになります。
現在も世界的に頭数は多くありません。日本のペットショップで見かけることは少なく、ブリーダーを探して迎えるのが一般的です。
フランスでは国民的な猫として知られ、作家のコレットが飼っていたことでも有名です。文学や絵画に登場することも多く、文化のなかに深く根を下ろしてきた猫種だと言えます。
毛色はブルーのみで、濃さには灰青から明るい銀灰まで幅があります。毛先に銀色がのって見えることもありますが、ロシアンブルーのような明確なティッピングとは区別されるのが一般的です。
ロシアンブルーとの違い

青灰色の毛を持つ猫種は、シャルトリュー、ロシアンブルー、コラットの3種が「ブルー御三家」と呼ばれています。
このうちロシアンブルーとは特に混同されやすいのですが、見分けるポイントははっきりしています。
| 項目 | シャルトリュー | ロシアンブルー |
|---|---|---|
| 目の色 | 金色・銅色 | エメラルドグリーンのみ |
| 体つき | がっしりした骨太 | 細身でしなやか |
| 毛の質 | 密生してややごわつく | 毛先に銀色のティッピング |
| 性格 | 温和。物音に動じにくい | 繊細。警戒心が強い |
| 人への接し方 | 呼ぶと来る個体が多い | 特定の一人に強く懐く |
| 環境の変化 | 比較的強い | とても弱い |
最も分かりやすいのは目の色です。金色や銅色の目をしていれば、シャルトリューの可能性が高くなります。
そして性格の違いは、暮らしやすさに直結します。来客が多い家庭、小さな子どもがいる家庭、引っ越しの予定がある——こうした条件では、シャルトリューのほうが向いています。
「犬のような猫」と呼ばれる性格
シャルトリューを語るとき、必ずと言っていいほど挙げられるのがこの表現です。
呼ぶと来る、あとをついてくる
この猫種は、名前を呼ぶと反応して近づいてくる個体が多いことで知られています。
飼い主のあとをついて部屋を移動する、帰宅すると玄関に迎えに来る、作業しているそばで見ている——そうした行動が「犬のよう」と表現される理由です。
ただし、べったり甘えるわけではありません。そばにはいるが、抱っこは短時間で十分——という距離感を保つ個体が多い印象です。
動じない、というのが最大の長所
シャルトリューの本当の強みは、環境の変化や物音に動じにくいという点にあります。
| 場面 | この猫種の反応 |
|---|---|
| 来客がある | 逃げずに、様子を見に来ることも |
| 掃除機の音 | 少し離れるが、パニックにはなりにくい |
| 子どもが騒ぐ | 静かな場所へ移動する。攻撃はしにくい |
| 他のペットがいる | 嫉妬や攻撃性が出にくい |
| 引っ越し | 比較的早く順応する |
| 留守番 | 一人の時間にも耐えやすい |
穏やかで、嫉妬深さや攻撃性が出にくいため、多頭飼いや、子どものいる家庭にも向いています。
鳴き声も小さく、要求のために鳴き続けることは少ない猫種です。集合住宅でも近隣に迷惑をかけにくいという利点があります。
微笑んでいるように見える口元
シャルトリューの顔つきには、もうひとつ特徴があります。頬がふっくらしていて、口角が上がって見えるのです。
そのため、常に微笑んでいるような表情に見えます。この穏やかな顔立ちが、実際の性格とも重なってこの猫種の印象をつくっています。
なお、この頬のふくらみはオスのほうが顕著です。成長するにつれて発達するため、3歳ごろに一気に貫禄が出てきます。
密なダブルコートという弱点
ここからは健康面の話です。この猫種で最も注意したいのが暑さになります。

シャルトリューの被毛は短毛ですが、上毛と下毛が密生した二層構造で、羊毛のような独特の質感を持ちます。
この毛は寒さから身を守るためのものです。逆に言えば、熱を逃がしにくいということでもあります。日本の高温多湿な夏は、この猫種にとって厳しい環境です。
- 夏の室温は28度以下を目安に保つ
- 留守中もエアコンを切らない
- 直射日光の当たらない、涼しい寝床を複数用意する
- ひんやりするマットやタイルを床に置く
- 水飲み場を部屋ごとに増やし、いつでも飲めるようにする
- 春の換毛期にしっかりとかし、抜けるべき下毛を残さない
⚠ ぐったりして動かないのは、危険なサインです
呼吸が荒い、口を開けて呼吸している、動かずぐったりしている——これらは猫にとって異常な状態です。
涼しい場所へ移し、すぐに動物病院へ連絡してください。熱中症は、短時間で命に関わります。
キャリーでの移動時、車内に短時間でも置き去りにしないでください。
春のブラッシングは、夏を乗り切る準備です。抜けるべき下毛が残っていると、それだけで熱がこもります。換毛期だけは毎日とかすことをおすすめします。
がっしり体型は、肥満を隠す
もうひとつの課題が体重です。
骨太でずんぐりした体型は、太っても見た目でほとんど分かりません。そこに密度の高い毛が加わるため、触ってもごまかされます。
- フードは1日の量を計量して与える。目分量にしない
- おやつは1日の総カロリーの1割以内に収める
- 月に一度、同じ曜日に体重を測って記録する
- 見た目ではなく、触って肋骨に指が当たるかで判断する
- 去勢・避妊後は必要カロリーが下がる。量を見直す
- 1日10分でも、おもちゃを動かして遊ぶ時間をつくる
成長がゆっくりな猫種で、体ができあがるまでに2〜3年かかります。「まだ成長期だから」と食べさせ続けてしまうことが起こりやすい点にも注意してください。
肥満は、猫でよく見られる尿路の病気のリスクも上げます。水を飲みやすい環境をつくり、トイレの砂の固まりで尿の量と回数を把握しておいてください。
水を飲む環境が、尿路を守る
猫はもともと水をあまり飲まない動物です。尿が濃くなりやすく、結石や膀胱炎につながることがあります。
| 工夫 | 内容 |
|---|---|
| 水飲み場を複数置く | 部屋ごとに用意する |
| 器の材質を変える | 陶器・ガラス・ステンレスを試す |
| 循環式の給水器 | 流れる水を好む個体に向く |
| トイレの近くを避ける | 猫は水場とトイレが近いのを嫌う |
| ウェットフードの併用 | 水分摂取量を確実に増やせる |
| 尿の量と回数を見る | 砂の固まりで把握できる |
トイレに何度も行くのに尿が出ていない——これは緊急性の高い状態です。とくにオスは尿道が細く詰まりやすいため、半日でも様子を見ずに受診してください。
毎日の手入れ
被毛の手入れは、週2〜3回のブラッシングで足ります。短毛のため毛玉にはなりにくく、手入れの負担は軽い猫種です。
- 通常期は週2〜3回のブラッシングで十分
- 春と秋の換毛期は、できれば毎日行う
- ラバーブラシは短毛の抜け毛を取るのに向いている
- 皮膚に近い下毛まで届く道具を使うと効率がよい
- 抜けた毛は家具や服につきやすい。掃除の手間は残る
- 毛づくろいで飲み込む量も増える。毛玉を吐く回数を見ておく
この猫種は体を触られることを比較的受け入れやすいため、ブラッシングを嫌がることは少ないでしょう。
爪切りや歯みがきも、子猫のうちから慣らしておけば受け入れてくれる個体が多い猫種です。動じない性格は、こうした場面でも効いてきます。
通院やキャリーへの出入りも、他の猫種より抵抗が少ない傾向があります。とはいえ、元気なうちにキャリーに慣らしておくことはこの猫種でも同じように大切です。
手入れの時間は、体の変化に気づく時間でもあります。なでながらの健康チェックの手順もあわせて参考にしてください。
お迎え費用と、毎年かかるお金

| 項目 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 子猫の価格 | 20〜35万円 | 平均は20万円前後 |
| 初期の用品一式 | 3〜5万円 | 涼しく過ごせる寝床も |
| 初年度の医療 | 3〜5万円 | ワクチン、健康診断、避妊去勢 |
| 年間のフード代 | 5〜8万円 | 体格が大きいぶん量も多い |
| 年間の医療・予防 | 2〜6万円 | 特有の遺伝性疾患は少ない |
| 夏の電気代 | 追加で1〜3万円 | エアコンを切れない |
遺伝性の疾患が少ないぶん、医療費の見通しは立てやすい猫種です。生涯でかかる金額は、12〜15年暮らすとして130〜200万円ほどが目安になります。
ただし夏の電気代は固定費として見込んでおいてください。熱がこもりやすい体である以上、留守中もエアコンを稼働させ続けることになります。
迎えるときに確認したいこと
- 親猫に会わせてもらえるか、性格を見せてもらえるか
- 目の色を確認する。金色・銅色になる見込みか聞く
- 子猫が人の手を怖がっていないか、その場で見る
- 兄弟や他の猫との関わり方を見せてもらう
- 飼育環境の室温管理がされているか確認する
- 引き渡し後の相談に応じてくれるか
日本では頭数が少なく、ブリーダーも限られます。ペットショップで見かけることは少ないため、専門のブリーダーを探して問い合わせることになります。
子猫のうちは目の色がまだ定まっていません。金色・銅色に落ち着くまでには時間がかかります。親猫の目の色が、ある程度の手がかりになります。
また、頭数が少ない猫種であるため、近い血統同士での繁殖が起こりやすいという事情もあります。血統書の3代前までを見せてもらい、同じ名前が繰り返し出てこないかを確認しておくとよいでしょう。
そして、飼育環境の室温にも目を向けてください。暑さに弱い猫種を扱っている以上、その環境が適切に管理されているかは繁殖者の姿勢を測る手がかりになります。
よくある質問
Q. ロシアンブルーとどう見分けますか?
A. 目の色がいちばん分かりやすい違いです。シャルトリューは金色や銅色、ロシアンブルーはエメラルドグリーンのみ。体つきも、シャルトリューはがっしり、ロシアンブルーは細身です。
Q. 本当に呼ぶと来るのですか?
A. 多くの個体が反応します。名前を呼ぶと近づいてくる、あとをついて移動するという行動から「犬のような猫」と呼ばれます。ただし個体差はあり、必ずそうなるわけではありません。
Q. 暑さに弱いと聞きました。どうすればいいですか?
A. 室温28度以下を目安に保ってください。密生したダブルコートは熱を逃がしにくい構造です。留守中もエアコンを切らず、春の換毛期にしっかりブラッシングして下毛を取り除いてください。
Q. 太っているかどうかが分かりません。
A. 見た目ではなく、触って判断してください。背中から脇腹に手を当てて、肋骨に指が当たるかを確かめます。そして月に一度、同じ方法で体重を測って記録してください。
Q. 初めて猫を飼うのですが向いていますか?
A. 非常に向いています。温和で物音にも動じにくく、扱いやすい猫種です。手入れの負担も軽く、遺伝性疾患も少なめ。夏の室温管理と体重管理さえ守れば、飼いやすい猫です。
Q. 多頭飼いや子どものいる家庭でも大丈夫ですか?
A. 向いています。嫉妬深さや攻撃性が出にくい猫種です。ただし逃げ込める場所は必ず用意し、子どもには追いかけない・抱き上げないことを教えてください。
Q. 日本で探すのは難しいですか?
A. 簡単ではありません。世界的にも頭数が多くなく、ペットショップに並ぶことはまれです。専門のブリーダーを探して、予約して待つことになります。
まとめ|手のかからない猫の、たった2つの弱点
シャルトリューは、温和で、人につき、物音にも動じない。手入れの負担も軽く、遺伝性の疾患も少ない。暮らしの相手としては、きわめて優秀な猫です。
その代わり、弱点は2つに集中しています。熱がこもりやすい毛と、肥満が見えにくい体型。
どちらも、飼い主が数字で管理できるものです。室温は28度以下。体重は月1回。この2つを守れば、この猫とは十数年、穏やかに過ごせます。
努力の方向がはっきりしている——これは飼い主にとって、大きな安心材料になります。
迎えたその日から、この3つを
- 1夏は室温28度以下を保ち、留守中もエアコンを切らない
- 2月に一度、同じ方法で体重を測って記録する
- 3春の換毛期は毎日とかし、抜けるべき下毛を残さない
この猫の弱点は、どちらも環境でほぼ解決できます。整えてしまえば、あとは手のかからない相棒になります。

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「シャルトリューの飼い方|フランス生まれの、動じない猫」でした。
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