

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「ミニチュアブルテリア|尾を追い続ける行動という課題」です。ではどうぞ!
自分の尾を追いかけて、ぐるぐる回り続ける——
最初は、かわいい遊びに見えます。
けれど、この行動が止まらなくなることがあります。
呼んでも反応しない。何十分も続く。尾を咬んで傷つける——
常同行動と呼ばれる状態です。
そして、ブルテリアはこの行動が知られている犬種のひとつです。
この記事では、遊びと常同行動の見分け方と、この犬種で知られている難聴・腎臓という2つの体質を書いていきます。
結論
ブルテリアには自分の尾を追い続ける常同行動が知られています。見分けの手がかりは「呼んで止まるかどうか」——止まらない、何十分も続く、尾を傷つけているなら受診してください。そして白い個体に多い難聴と若齢から起こりうる腎臓の病気——どちらも、早く知っておけば備えられるものです。年1回の血液・尿検査を習慣にしてください。
この記事でわかること
- ✓尾を追うという、行動
- ✓遊びと、常同行動の見分け方
- ✓白い個体に多い、難聴
- ✓若い時期から見ておきたい、腎臓
- ✓この犬種の、気質と暮らし
尾を追うという、行動

犬が自分の尾を追いかける——
子犬期には、多くの犬に見られる行動です。
自分の尾を「動くもの」として認識して追いかけてしまう——
ほとんどの犬は、成長とともにやらなくなります。
問題は、それが続いて定着したときです。
| 段階 | 様子 | 対応 |
|---|---|---|
| 子犬期の遊び | たまに回る。すぐやめる | ほとんど心配ない |
| 頻度が増える | 毎日、何度も繰り返す | 生活を見直す |
| 止められない | 呼んでも反応しない | 受診の理由になる |
| 自傷 | 尾を咬んで傷つける | 早急に受診 |
| 生活を妨げる | 食事や睡眠にも影響 | 行動診療の対象 |
ブルテリアでは、この行動が犬種として知られています。
「見えないハエを追う」ような行動も報告されており、
神経学的な背景が指摘されることがあります。
⚠ 「かわいい癖」のうちに、手を打つ
この行動は、定着すると戻すのが難しくなります。
「最近、回る回数が増えた」と気づいた段階で生活を見直してみてください。
その時点なら、運動と刺激を増やすだけで収まることもあります。止まらなくなってからでは、できることが限られます。
遊びと、常同行動の見分け方

どこからが問題なのか——
いちばん分かりやすい手がかりが「呼んで止まるかどうか」です。
| 観察 | 遊びの範囲 | 受診したい状態 |
|---|---|---|
| 呼んだとき | 止まってこちらを見る | 反応しない |
| 持続時間 | 数十秒〜数分 | 何十分も続く |
| 頻度 | たまに | 毎日、何度も |
| 尾の状態 | 傷はない | 咬んで傷つけている |
| 生活への影響 | ない | 食事や睡眠を妨げる |
「呼んでも止まらない」という状態はすでに、犬の意思では止められなくなっている可能性を示します。
そして、叱っても止まりません。
むしろ、叱ることが刺激になって行動を強めることもあります。
まず、生活を見直す
行動が定着する前なら——
運動と刺激を増やすことで収まることがあります。
- 散歩の時間を、まず30分増やしてみる
- においで探す遊びを、毎日10〜15分入れる
- 知育トイを使う
- 新しいことを教える時間を作る
- 回り始めたら、別のことに意識を向けさせる
- 叱らない——反応が刺激になる
「回り始めたら、別のことに」——
これは、叱るのではなく誘導するという意味です。
おやつを見せる、散歩に誘う、おもちゃを出す——
行動が始まる前に気づいて切り替えるほうが効果があります。
改善しないときは、専門家へ
生活を変えても改善しない——
その場合は、行動診療を扱う獣医師に相談してください。
常同行動は、行動の「病気」として扱われることがあります。
薬を使いながら行動の修正を進める——
そういう方針がとられることもあります。
そして、似た行動を起こす別の原因——皮膚のかゆみ、尾の痛み、神経の異常なども除外する必要があります。
「行動の問題」と決めつけずに一度診てもらうことが大切です。
受診の際は、動画を撮って持参してください。
診察室では、犬は緊張して普段の行動を見せません。
いつから、1日に何回、どれくらい続くのか——記録があれば、判断は格段に確かになります。
白い個体に多い、難聴

この犬種で知られているもうひとつの体質が遺伝性の難聴です。
とくに白い被毛の個体で報告が多いとされています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 関係 | 白い毛色と関連が指摘されている |
| 両耳・片耳 | どちらもある。片側は気づきにくい |
| 時期 | 生まれつき。子犬期に分かる |
| 検査 | 専門的な聴力検査がある |
| 治療 | 治すことはできない |
| 暮らし | 工夫すれば十分に暮らせる |
「片耳だけ」の場合はとくに気づきにくいものです。
片方が聞こえていれば、呼べば反応します。
ただし、音のする方向が分からない——
そういう形で現れます。
聞こえなくても、暮らせます
難聴があると分かったとき——
それは、暮らせないという意味ではありません。
- 手の合図で指示を教える
- 近づくときは、視界に入ってから触れる
- 寝ているときは、驚かせないよう配慮する
- 散歩では、必ずリードをつける
- 車の音が聞こえないことを前提にする
- 迷子札に「聴覚障害あり」と記しておく
「手の合図で教える」——
犬は、もともと人の身振りをよく読み取ります。
声より、手の動きのほうが分かりやすいこともあります。
そして、驚かせないこと。
聞こえない犬にとって突然触られるのは驚きの体験になります。
視界に入ってから近づくことを家族で共有してください。
床を軽く踏んで振動で知らせるという方法もあります。
聞こえない犬でも、振動は感じ取れます。驚かせずに気づいてもらうための工夫のひとつとして、ぜひ覚えておいてください。
若い時期から見ておきたい、腎臓

ブルテリアでは、腎臓の病気が知られています。
そして、若い時期から起こりうるという点が重要です。
| サイン | 内容 | 気づき方 |
|---|---|---|
| 水をよく飲む | 飲水量が増える | 水入れの減りが早い |
| 尿の量が増える | 薄い尿が多く出る | シートの重さで分かる |
| 食べても痩せる | 体重が落ちる | 月1回の記録で分かる |
| 食欲が落ちる | 進行したサイン | 受診が必要 |
| 元気がない | 進行したサイン | 受診が必要 |
「水をよく飲む」という変化は見過ごされやすいものです。
「暑いからかな」「運動したからかな」——
そう思っているうちに進んでいきます。
だからこそ、年1回の血液検査と尿検査が効いてきます。
- 年1回の健康診断で、血液検査と尿検査を受ける
- 若いうちから始める——この犬種では若齢でも起こりうる
- 水入れの減り方を、意識して見ておく
- 月に一度、体重を測って記録する
- いつでも新鮮な水が飲めるようにする
- 数値に変化があれば、間隔を詰めて再検査する
腎臓は、かなり悪くなるまで症状が出ない臓器です。
「元気がない」と感じた頃には進行していることが少なくありません。
症状を待たずに、検査で見ておく——
それが、この犬種では現実的な備えになります。
スタンダードとの、違い
「ブルテリア」と呼ばれる犬種には2つのサイズがあります。
| 項目 | ミニチュア | スタンダード |
|---|---|---|
| 体重 | 11〜15kg | 22〜38kg |
| 体高 | 25〜35cm | 50〜60cm前後 |
| 頭部の形 | 同じ卵型 | 同じ卵型 |
| 気質 | 基本は同じ | 基本は同じ |
| 力の強さ | 扱いやすい範囲 | 相応の管理が必要 |
| 健康面の注意 | ほぼ共通 | ほぼ共通 |
体格以外は、ほとんど同じ犬種だと考えてよいでしょう。
気質も、健康面の注意点も共通しています。
違うのは、その性質がどれだけの体重で出てくるか——
ミニチュアは11〜15kgですから、力の管理という点では扱いやすい範囲に収まります。
「ブルテリアの気質を、扱いやすいサイズで」——
それが、この犬種が選ばれる理由だと言えます。
食事と、体重管理
この犬種は、食欲が旺盛だと言われます。
そして、筋肉質でがっしりした体型のため見た目では太り具合が分かりにくい——
| 確かめ方 | 適正な状態 | 太っている状態 |
|---|---|---|
| 肋骨を触る | 薄い脂肪ごしに骨が指に当たる | 押しても骨が分からない |
| 上から見る | 腰にくびれがある | 寸胴に見える |
| 横から見る | お腹が持ち上がっている | お腹が垂れている |
| 記録 | 月1回、体重を記録する | 気づかないうちに増える |
体重管理は、この犬種では腎臓のためにも重要です。
肥満は、腎臓や関節への負担につながります。
- フードはキッチンスケールで量る
- おやつは1日の総カロリーの1割まで
- 月に一度、体重を測って記録する
- 人の食べ物を分け与えない
- 避妊・去勢後は必要カロリーが下がる
- いつでも新鮮な水が飲める環境にする
「いつでも水が飲める」——
腎臓に注意したい犬種ですから、この点は意識しておいてください。
複数の場所に水入れを置くと飲む量も把握しやすくなります。毎日おおよその量を見ておけば、増えたときにすぐ気づけます。
この犬種の、気質と暮らし
ミニチュアブルテリアはブルテリアを小型化した犬種です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 体重 | 11〜15kg |
| 体高 | 25〜35cm |
| 平均寿命 | 11〜14年 |
| 性格 | 陽気・頑固・人懐こい |
| 運動量 | 1日2回、各30〜45分 |
| 被毛 | 短毛。手入れは楽 |
「卵型の頭」と表現される独特の頭部がこの犬種の特徴です。
横から見ると、鼻先まで丸くつながっている——
ほかの犬種にはない形をしています。
そして気質。
陽気で、人懐こく、そして頑固です。
- 「やったら、いいことがある」形で教える
- 力で押さえつけようとしない
- 同じことを繰り返しすぎない——飽きる
- 子犬期の社会化を、必ず行う
- 他の犬との相性は、慎重に見る
- 短毛なので、手入れは週1回程度で足りる
力の強い犬種でもあります。
体重11〜15kgですが、筋肉質でがっしりしています。
「引っぱらずに歩く」練習は体が小さいうちに始めてください。
陽気さと、頑固さ
この犬種を飼っている方が口をそろえて言うのが「陽気さ」です。
人が好きで、遊ぶことが好きで、そして表情が豊か——
あの独特の顔で全身で喜ぶ姿はこの犬種の何よりの魅力だと言えます。
一方で、頑固です。
「やりたくない」と決めたことは動きません。
力で押さえつけようとすれば、より強く抵抗します。
「やったら、いいことがある」という形で教えるほうがはるかに早く進みます。
そして、飽きやすい——
同じことを10回繰り返させるより、3回でやめて別のことをするほうがこの犬種には合っています。
そのほかに、注意したい病気
難聴と腎臓のほかにも、知っておきたい病気があります。
| 病気 | 内容 | 気づき方 |
|---|---|---|
| 水晶体脱臼 | テリア系で知られる目の疾患 | 急に目を痛がる・白く濁る |
| 副甲状腺機能低下症 | 血中カルシウムが下がる | 震え・けいれん |
| 膝蓋骨脱臼 | 小型〜中型犬に見られる | スキップするような歩き方 |
| 皮膚のアレルギー | 短毛でも起こる | 足先を舐め続ける |
| 心臓の疾患 | 報告のある犬種のひとつ | 年1回の聴診で確認 |
「震え・けいれん」は副甲状腺の問題で起こることがあります。
血液検査で分かるため、年1回の健康診断に組み込んでおいてください。
この犬種では、血液検査で分かる病気が複数あります。
「元気だから検査は不要」とは考えないでください。
迎える前に、確かめておきたいこと
遺伝性の課題が複数ある犬種ですから、迎える前の確認が重要になります。
| 確認すること | なぜ必要か |
|---|---|
| 子犬の聴力検査 | 難聴は生まれつきのもの |
| 両親の腎臓の状態 | 遺伝性が指摘されている |
| 両親の目の検査結果 | 水晶体脱臼は検査で分かる |
| 両親の気質 | 常同行動の傾向も見ておきたい |
| 生後56日を過ぎているか | 法律で定められた基準 |
| 質問への答え方 | 繁殖者の姿勢が表れる |
「両親の気質を見せてもらう」——
常同行動については、遺伝的な傾向が指摘されることがあります。
両親や、同じ親から生まれた兄弟にそういう行動があるか——
尋ねてみる価値はあります。
- 両親に会い、体格と気質を確認する
- 聴力・腎臓・目について、検査の有無を聞く
- 「検査済み」ではなく、結果の内容まで確認する
- 書面で受け取っておく
- 過去の出産例について尋ねてみる
- 正直に答えてくれる相手を選ぶ
これらの検査には、費用も手間もかかります。
それを続けている繁殖者は、この犬種の課題をきちんと理解していると考えてよいでしょう。
よくある質問
Q. 尾を追いかけて回ります。放っておいていいですか?
A. 頻度と、止まるかどうかを見てください。呼べば止まり、短時間で終わるなら遊びの範囲です。呼んでも止まらない、何十分も続く、尾を咬んで傷つけているなら受診してください。
Q. 叱れば止まりますか?
A. 叱っても止まりません。むしろ、叱ることが刺激になって行動を強めることもあります。行動が始まる前に気づいて、おやつや散歩など別のことに切り替えるほうが効果があります。
Q. 生活を変えても改善しません。
A. 行動診療を扱う獣医師に相談してください。常同行動は、行動の「病気」として扱われることがあります。また、皮膚のかゆみや尾の痛みなど別の原因も除外する必要があります。
Q. 白い犬は難聴が多いのですか?
A. 白い被毛の個体で報告が多いとされています。片耳だけの場合は気づきにくく、「音のする方向が分からない」という形で現れます。専門的な聴力検査があるので、気になる場合は相談してください。
Q. 難聴があると、飼うのは難しいですか?
A. 工夫すれば十分に暮らせます。手の合図で指示を教える、視界に入ってから触れる、散歩では必ずリードをつける——この3つが基本になります。
Q. 腎臓の検査は、何歳から必要ですか?
A. 若いうちから始めてください。この犬種では若齢でも腎臓の病気が起こりうるとされています。年1回の健康診断に、血液検査と尿検査を組み込んでおいてください。
Q. 手入れは大変ですか?
A. 楽な部類です。短毛で、ブラッシングは週1回程度で足ります。トリミングも不要です。その時間を、皮膚の状態を見る機会にしてください。
まとめ|早く気づけば、できることがある
ブルテリアには、自分の尾を追い続ける常同行動が知られています。
見分けの手がかりは「呼んで止まるかどうか」——
そして、定着する前なら生活を変えるだけで収まることもあります。
「かわいい癖」だと思っているうちに手を打ってください。
そして難聴と、腎臓。
どちらも、早く知っておけば備えられるものです。
難聴があっても、手の合図で暮らせます。
腎臓は、年1回の血液・尿検査で早く見つけられます。
この犬種で必要なのは、特別な世話ではありません。「早く気づくこと」——それだけです。
そして、この犬種の陽気さはほかの犬種では代わりにならないものです。
あの独特の顔で全身で喜ぶ姿を長く見ていられるように——年1回の検査と、行動の変化への注意を習慣にしてください。
今日から始める3つ
- 1尾を追い始めたとき、呼んで止まるかどうかを確かめる
- 2年1回の健康診断に、血液検査と尿検査を組み込む
- 3水入れの減り方を、意識して見る習慣をつくる
この犬種の課題は、どれも早期に気づけるものです。「かわいい癖」で片づけないことが、いちばんの備えになります。

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「ミニチュアブルテリア|尾を追い続ける行動という課題」でした。
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