犬の行動・サイン    犬が低く唸るのは最後の警告|絶対に叱ってはいけない理由

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犬が低く唸るのは最後の警告|絶対に叱ってはいけない理由
犬が低く唸るのは最後の警告
モフ@ペット好き

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「犬が低く唸るのは最後の警告|絶対に叱ってはいけない理由」です。ではどうぞ!

犬が低く、重い声で唸った

「生意気だ」「なめられている」——そう感じて叱ってしまう方は少なくありません。

しかし、それは最も危険な対応です。

唸りは「これ以上近づくと噛みます」という最後の警告。叱って消してしまうと、警告なしに突然噛む犬になってしまうのです。

結論

犬の唸りは噛む前の最後の警告です。絶対に叱らないでください。叱って唸りを消すと、前触れなく噛む犬になります。やるべきことは唸りを止めることではなく、唸る原因のほうを取り除くことです。

この記事でわかること

  • 唸りは「最後の警告」である
  • 叱ってはいけない、決定的な理由
  • 唸りの5タイプと見分け方
  • タイプ別の、原因の取り除き方
  • 唸られたときに、その場ですること

唸りは「最後の警告」である

犬は、いきなり噛むわけではありません。

噛むまでにはいくつもの段階があります。

犬が噛むまでの6段階
段階 犬の行動 意味
1 視線をそらす・顔を背ける 「やめてほしい」
2 その場から離れようとする 回避
3 体を硬くする・動きが止まる 緊張の高まり
4 低く唸る 「これ以上は噛む」
5 歯を見せる・鼻にしわを寄せる 強い警告
6 噛む 警告が通じなかった

唸りは段階4。つまりすでにかなり進んだ段階です。

裏を返せば、段階1〜3で気づけていれば唸られることもなかった、ということでもあります。

唸りが出た時点で、飼い主も気づいていない

唸られて驚くということは、それ以前のサインを見逃していたということでもあります。

  • 顔をそむけた——気づかなかった
  • 体が硬くなった——気づかなかった
  • 離れようとした——追いかけた
  • 唸った——ようやく気づいた

犬はずっと前から伝えていたのです。ただ、その言葉が届いていなかっただけです。

だからこそ、唸りを叱るのは「伝えようとしたこと自体を罰する」対応になってしまいます。

叱ってはいけない、決定的な理由

唸りを叱ると警告なしに噛むようになる仕組み
唸りを叱ると、犬は警告の段階を飛ばすようになります。

なぜ唸りを叱ってはいけないのか。

理由はひとつです。

唸りは消えても、不快な気持ちは消えないからです。

唸りを残した犬と、叱られた犬の違い
唸りを残した犬 唸りを叱られた犬
嫌なとき 唸って知らせる 何も言わない
人の反応 気づいて離れられる 気づけない
犬の不快感 残っている 残っている
次に起きること 人が距離を取る 限界を超えて噛む
事故のリスク 低い 非常に高い

叱られた犬は「唸ると怒られる」と学習します。

しかし「嫌だ」という気持ちまでは消えません

結果として、警告なしにいきなり噛むようになります。

⚠ 「突然噛んだ」犬の正体

「何の前触れもなく噛んだ」と言われる事故の多くは、実は前触れがなかったわけではありません。

前触れを出せないようにされてしまったのです。

唸りは取り外してはいけない安全装置。うるさい警報を消しても、危険そのものが消えるわけではありません。

唸りの5タイプと、見分け方

犬の唸りの5タイプと見分け方
唸りには5つのタイプがあり、それぞれ原因も対処も異なります。

唸りには5つのタイプがあり、それぞれ対処が異なります。

唸りの5タイプ
タイプ 起きる場面 犬の気持ち
警告 近づかれた・触られた 「やめてほしい」
所有 食べ物・おもちゃに近づかれた 「取られたくない」
恐怖 逃げ場がない 「近づかないで」
痛み 体を触られた 「そこは痛い」
遊び 引っぱりっこ中 楽しい

遊びの唸りだけは、性質が違う

引っぱりっこの最中に出る唸りは、楽しさの表現です。

見分けるポイントがあります。

遊びの唸りと本気の唸りの違い
遊びの唸り 本気の唸り
体の状態 柔らかく弾んでいる 硬直している
しっぽ 振っている 動かない・巻き込む
口がゆるんでいる 鼻にしわ・歯を見せる
動き 上下に弾む・誘う姿勢 止まって前傾
断続的で軽い 低く重く、続く

迷ったときはいったん遊びを止めてみてください。

遊びならもっと遊ぼうと誘ってきます。本気なら、その場から離れるか警戒を続けます。

タイプ別・原因の取り除き方

唸りを減らす方法はひとつです。

唸る理由をなくすこと

所有の唸り|取り上げないことから始める

食べ物やおもちゃを守って唸るときの対処法
取り上げるのではなく、「近づくといいことがある」に変えていきます。

食べ物やおもちゃを守って唸るのは、最も相談が多いタイプです。

ここでやりがちな失敗が「無理に取り上げて教える」という対応。

これは逆効果です。取り上げられる経験を重ねるほど、守る気持ちは強くなります

所有の唸りを減らす6ステップ
手順 やること
1 取り上げるのをやめる
2 離れた場所から、おやつを投げて与える
3 「人が近づく=いいことがある」に変える
4 唸らない距離を保ちながら、少しずつ縮める
5 「交換」を教える(渡したらもっといい物)
6 焦らず、数週間〜数か月かけて進める

鍵になるのは「交換」という考え方です。

犬が何かをくわえているとき、より価値の高いおやつを差し出す

犬が自分から離した瞬間に交換する——これをくり返すと、「渡すと得をする」と学習し、守る必要がなくなっていきます。

警告の唸り|触られたくない場所を尊重する

なでようとした、抱き上げようとした——こうした場面で唸るタイプです。

まずどこを触ると唸るかを把握してください。

  • 足先・しっぽ・耳は嫌がる犬が多い
  • 頭の上から手を伸ばすのは威圧になりやすい
  • 寝ているところを触るのは避ける
  • 食事中・骨をかじっている最中も避ける
  • 抱き上げる前に、必ず声をかける

そのうえで、触られることに慣らす練習を少しずつ進めます。

唸らない場所から始めて、1秒触ったらおやつ——これを積み重ねるのが基本です。

恐怖の唸り|逃げ場をつくる

逃げ場がないときに出る唸りです。

この場合、やることはひとつ——逃げられるようにすることです。

  • 隠れられる場所を用意する(ケージ・囲われた寝床)
  • そこにいるときは触らないルールをつくる
  • 壁際に追い詰めない
  • 抱き上げて逃げ場を奪わない
  • 来客時は無理に会わせない

逃げられると分かっている犬は、唸る必要がありません

ケージを「閉じ込める場所」ではなく「安心できる自分の部屋」として使えるようにしておくと、犬にとって大きな支えになります。

触られる練習は、こう進める

体を触られることに慣らす練習は、順番と速度が重要です。

触られることに慣らす6ステップ
手順 やること
1 唸らない場所(背中など)から始める
2 1秒触ってすぐ離し、おやつを与える
3 これを毎日、短時間くり返す
4 平気になったら、少しずつ苦手な場所へ近づける
5 体が硬くなったら、前の段階に戻る
6 1回の練習は2〜3分で終える

最大のポイントは「嫌がる前にやめる」ことです。

我慢させてから終わるのではなく、まだ余裕があるうちに終える。これをくり返すことで、「触られても嫌なことは起きない」という経験が積み上がっていきます。

特に足先・耳・口は手入れや診察で必ず触る場所です。元気なうちから慣らしておくと、後々ずいぶん楽になります。

痛みの唸り|まず受診する

今まで平気だった場所を触ると唸る——

この変化があれば、しつけの問題ではなく体の問題を疑ってください。

唸る場所から疑われること
唸る場所 疑われること
背中・腰 背骨・椎間板の問題
首の痛み・耳の炎症
関節・爪・肉球のトラブル
お腹 内臓の痛み
口の周り 歯や口の中の痛み
外耳炎などの炎症

性格が変わった、怒りっぽくなった——こうした変化の裏に痛みが隠れていることは珍しくありません。

痛みのサインについては犬が甲高い声で鳴くのは痛みのサインで詳しく解説しています。

唸られたときに、その場ですること

唸られたときにしてはいけない5つのこと
唸られたときの対応を誤ると、咬傷事故につながります。

実際に唸られたとき、その場での対応を間違えないことが重要です。

唸られたときの正しい対応
やること やってはいけないこと
動きを止める 急に動く
ゆっくり離れる 手を伸ばす
視線を外す 目をじっと見返す
体を横向きにする 正面から向き合う
静かにその場を去る 叱る・怒鳴る
あとで原因を考える その場で解決しようとする

最も大切なのは「その場で解決しようとしない」ことです。

唸っている犬はすでに冷静ではありません。何を言っても伝わりません。

まず離れて、落ち着いてから原因を考える——これが唯一の安全な進め方です。

唸る前のサインに、気づけるようになる

唸られない関係をつくるうえでいちばん効果があるのが、唸る前のサインに気づくことです。

犬は唸る前に、もっと小さな信号を出しています。

唸る前に出る、7つのサイン
サイン 見た目 意味
視線をそらす 顔ごと横を向く 「争う気はない」
鼻や口を舐める 舌をペロッと出す 緊張の緩和
あくび 眠くないのにあくび 気持ちの切り替え
白目が見える 顔は動かさず目だけ動かす 強い緊張
体が硬くなる 動きが止まる 警戒の高まり
体を震わせる 水を払うような動き 緊張のリセット
その場を離れる すっと立ち去る 回避したい

特に分かりやすいのが「白目が見える」という状態です。

顔は動かさずに目だけを動かしてこちらを見ている——これは強い緊張のサインで、次の段階が唸りになることがあります。

こうしたサインの段階で離れられれば、唸られること自体がなくなります

犬にも「触られたくないとき」がある

私たちにも、疲れているときや集中しているとき話しかけられたくない瞬間があります。

犬も同じです。

  • 眠っている・眠りかけている
  • 食事中・おやつをかじっている
  • 自分の寝床でくつろいでいる
  • 散歩の直後で疲れている
  • 体調がすぐれない
  • 知らない人が家にいて緊張している

こうしたときに触ろうとすれば、唸られても不思議はありません

「いつでも触っていい存在ではない」と考えるだけで、唸られる場面は大きく減ります。

子どもと犬がいる家庭で、特に注意したいこと

咬傷事故で最も多いのが、家庭内で子どもが噛まれるケースです。

子どもは犬のサインを読めません。唸られても遊んでいると思って近づいてしまうことがあります。

  • 犬が食べているとき・寝ているときは近づかせない
  • 抱きつく・馬乗りになる遊びは禁止にする
  • 犬の逃げ場に子どもを入れない
  • 小さな子どもと犬を二人きりにしない
  • 唸ったら子どもを離す(犬を叱らない)
  • 犬にも「休む権利」があると教える

重要なのは唸った犬ではなく、子どもを離すという順番です。

犬を叱ってしまうと、「子どもが近づくと嫌なことが起きる」と学習し、子どもへの警戒がより強くなります。

多頭飼いで唸り合うとき

複数の犬を飼っていると、犬同士で唸り合う場面が出てきます。

これ自体は、犬同士のコミュニケーションとして自然なものです。

問題になるのは、それが日常的に起きている場合です。

多頭飼いでの唸り合いと対応
状況 判断
食器を並べると唸る 器を離して置く
おもちゃを取り合って唸る 同じ物を複数用意する
寝床に近づくと唸る それぞれの寝床を分ける
飼い主の膝で唸る 順番に構う。膝の上を競わせない
通り道ですれ違うと唸る 動線に余裕をつくる
常に片方が緊張している 専門家に相談

対策の基本は「資源を分ける」ことです。

食器・寝床・おもちゃ・通り道——取り合う必要がなくなれば、唸る理由もなくなります

ここでも唸った犬を叱らないことが重要です。

叱ると「相手がいると嫌なことが起きる」と学習し、犬同士の関係がかえって悪化します。

唸りが増えたときは、専門家に相談を

次のような場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

唸りの相談先
状況 相談先
急に唸るようになった まず動物病院(痛みの確認)
唸る場面が増えている ドッグトレーナー
家族の誰かに強く唸る 家庭訪問型トレーナー
すでに噛んだことがある 行動診療科のある病院
子どもに唸る 早急に専門家へ

「唸る犬=性格が悪い」ではありません

唸りは困っていることを伝えているだけ。原因を取り除ければ、唸る必要はなくなります。

実際、環境や関わり方を見直しただけで唸りがほとんど出なくなるケースは少なくありません。

一人で抱え込まず、噛む事故が起きる前に相談してください。

相談するときは唸った場面を記録しておくと話が早く進みます。

いつ・どこで・何をしていたときに唸ったか。2週間ほどメモを続けるだけで、引き金になっている共通点が見えてくることがあります。

鳴き声全体の意味は犬の鳴き声7種類の意味一覧、吠えについては犬がワンワン吠える4つの理由、しぐさ全般は犬のしぐさ完全ガイドをご覧ください。

よくある質問

Q. 唸られたら、なめられていると考えるべきですか?

A. その解釈は現在では主流ではありません。唸りは「嫌だ」「やめてほしい」という意思表示です。上下関係の問題として叱ると、警告なしに噛む犬になる危険があります。

Q. 唸ったら叱るべきだと言われました。

A. 叱らないでください。叱ると唸りは消えますが、不快な気持ちは消えません。結果として、前触れなくいきなり噛むようになります。唸りは残しておくべき安全装置です。

Q. ごはんに近づくと唸ります。取り上げて教えるべきですか?

A. 逆効果です。取り上げられる経験を重ねるほど、守る気持ちは強くなります。離れた場所からおやつを投げて与えることで、「人が近づく=いいことがある」に変えていってください。

Q. 引っぱりっこで唸ります。やめさせるべきですか?

A. 遊びの唸りなら問題ありません。体が柔らかく弾んでいて、しっぽが振れているなら遊びです。迷ったら一度遊びを止めてみてください。遊びなら、もっと遊ぼうと誘ってきます。

Q. 今まで平気だった場所を触ると唸るようになりました。

A. 痛みを疑ってください。背中なら背骨、口の周りなら歯、耳なら炎症——体の問題が隠れていることがあります。「性格が変わった」と感じたときは、まず動物病院で診てもらってください。

Q. 唸られたその場では、どうすればいいですか?

A. 動きを止めて、ゆっくり離れてください。視線を外し、体を横向きにして距離を取ります。その場で解決しようとしないこと。唸っている犬は冷静ではなく、何を言っても伝わりません。

Q. 子どもに唸ります。どうすればいいですか?

A. まず子どものほうを離してください。犬を叱ると「子どもが近づくと嫌なことが起きる」と学習し、警戒が強まります。食事中・睡眠中は近づかせない、二人きりにしないことを徹底し、早めに専門家へ相談してください。

まとめ|唸りは、外してはいけない安全装置

犬の唸りは「これ以上近づくと噛みます」という最後の警告です。

叱って消してしまうと、警告なしに噛む犬になります。「突然噛んだ」と言われる事故の多くは、前触れを出せないようにされた結果です。

やるべきことは、唸りを止めることではありません。唸る原因のほうを取り除くことです。

そして忘れないでください。唸る前に、犬はもっと小さなサインを出していました。顔をそむける、体が硬くなる、離れようとする——そこで気づけたなら、唸られることもありません

今日から試してみたい3つのこと

  • 1唸られたら叱らず、まず静かに距離を取る
  • 2食べ物やおもちゃは取り上げず、交換を教える
  • 3唸る前の小さなサイン(顔をそむける・体の硬直)を探す

唸りは、犬が使える最後の言葉です。その言葉を奪わないことが、家族全員を守ります。

モフ@ペット好き

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