

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の尿毒症|腎臓の病気が、口に出てくることがあります」です。ではどうぞ!
最近、口が臭う。
口のなかを見たらただれている——
食べたそうにするのに食べない——
そして、吐く——
「歯が悪いのだろう」と
思われるかもしれません。
けれど、そのにおいが
アンモニアのようなにおいだったなら——
本当に見るべき場所は口ではないかもしれません。
尿毒症——
腎臓が働けなくなり
捨てられなかった毒素が体にたまった状態です。
結論
尿毒症は腎機能が障害され、有害な物質が体内に蓄積することで起こります。代表的な症状は、食欲不振、嘔吐、下痢、便秘などです。また尿臭(アンモニア臭)のする口臭や体臭も強くなります。腎機能の低下が進むと口内炎や胃炎になりやすくなり、食欲の低下やごはんを食べても吐くなどの症状が出てきます。さらに進むと「食欲がなく急激に痩せる」「ほとんど動かない」「痙攣や嘔吐」「意識の低下」「アンモニア臭」などが生じてきます。腎機能障害の原因には細菌やウイルスの感染による腎炎、外傷・薬物などによる中毒、心不全やショックなどによる腎血流量の低下、尿路結石症などによる尿路の閉塞などがあります。治療として効果が高い方法は入院させて点滴を続ける治療で、併せて活性炭などで毒素を吸着させたり、吐き気を止めるための治療を行います。
この記事でわかること
- ✓「腎臓の病気」が、口に出てきます
- ✓においで、気づけることがあります
- ✓吐くのは、胃のせいではありません
- ✓体のなかで、何が起きているのか
- ✓どこから来ているのかを、探します
- ✓治療は、たまったものを減らすことです
- ✓家でできることと、伝えたいこと
「腎臓の病気」が、口に出てきます

この病気が見逃されやすい理由はここにあります。
腎機能の低下が進むと口内炎や胃炎になりやすくなり
食欲の低下やごはんを食べても吐くなどの症状が出てきます。
| 見えること | 起きていること |
|---|---|
| 口臭が強い | アンモニア臭。毒素がたまっている |
| 口内炎ができる | 腎機能が落ちると、できやすくなる |
| 食べない | 口が痛い。気持ちも悪い |
| 食べても吐く | 胃炎になりやすくなっている |
| よだれ | 口の痛みや、強い吐き気のしるし |
| 痩せてくる | 食べられない状態が続いている |
飼い主が最初に気づくのは
「口が臭い」「食べない」——
どちらも腎臓を思い浮かべる症状ではありません。
だから、歯の治療を考えて受診する——
そこで、血液検査から腎臓が見つかる——
そういう見つかり方をすることがあります。
⚠ 口内炎が続くなら、腎臓も調べてください
猫の口内炎にはいくつもの背景があります。
そのひとつが腎臓です。
口だけを治療していてもよくならない——
そういうときには体のなかを調べる必要があります。
とくに、高齢の猫で口内炎が続いているなら
「腎臓の数値も見てもらえますか」と聞いてみてください。
においで、気づけることがあります

この病気で家で気づける手がかり——
それが、においです。
尿臭(アンモニア臭)のする口臭や体臭も強くなります。
- 口臭が、腐敗臭ではなくアンモニアのようなにおい
- 体をなでたあと、手ににおいが残る
- 寝床のにおいが変わってきた
- 抱いたときに、尿のようなにおいがする
- 歯石があるだけでは説明がつかない強さ
- 歯の治療をしても、においが消えない
「歯が悪いのだろう」と思われることが多い症状です。
けれど、歯や歯ぐきによる口臭と
この病気のにおいとでは
質が違います。
そして、決定的な違いがひとつ——
歯肉炎なら体臭は変わりません。
けれど、この病気では体臭も変わってきます。
抱いたときのにおいを、覚えておいてください
においの変化は比べるものがないと分かりません。
元気なときに抱いてそのにおいを覚えておいてください。
「いつものにおい」が分かっていると
変わったことに気づけます。
そして、気づいたら
「においが変わりました」と伝えてください。
吐くのは、胃のせいではありません
もうひとつ誤解されやすい症状があります。
嘔吐——
代表的な症状は食欲不振、嘔吐、下痢、便秘などです。
猫はもともとよく吐く動物だと思われています。
だから、「毛玉かな」で済まされがちです。
| こんな吐き方 | 考えること |
|---|---|
| 毛玉を吐く | 吐いたあと、けろりとしている |
| 食べてすぐ吐く | 食べ方や量の問題のことも |
| 食べても吐く日が続く | 胃炎になりやすくなっている |
| 吐いたあとも元気がない | 体のなかに原因がある |
| 食欲が落ちてきた | 吐き気が続いている |
| 痩せてきた | 受診してほしい状態 |
この病気では胃炎になりやすくなります。
けれど、その原因は胃にはありません。
たまった毒素が胃の粘膜を傷めている——
だから、胃薬だけでは終わらないのです。
「吐き止めをもらったが、しばらくするとまた吐く」——
そういうときにはもとの原因を探す番です。
便秘も、あわせて起きます
症状に便秘が入っていることに
気づかれたでしょうか。
- 脱水すると、便から水分が抜けて硬くなる
- 食べる量が減れば、便の量も減る
- 動かなくなると、腸の動きも落ちる
- 気持ちが悪くて、トイレに行きたがらないことも
- 結果として、便秘になりやすい
- そして、便秘がさらに食欲を落とす
「吐く」と「出ない」が同時に起きる——
それが、この病気のつらいところです。
だから、便が出ているかどうかも
見ておいてください。
「何日出ていないか」も伝える価値のある情報です。
体のなかで、何が起きているのか

尿毒症は腎機能が障害され
有害な物質が体内に蓄積することで起こります。
腎臓の仕事は「捨てること」です。
- 体のなかでできた老廃物を、尿として捨てている
- その働きが落ちると、捨てられなくなる
- 行き場を失った物質が、血液のなかにたまる
- 血液は全身をまわる
- だから、症状も全身に出る
- 口も、胃も、脳も影響を受ける
「腎臓の病気」なのに
口や胃に症状が出るのは
この仕組みのためです。
そして、さらに進むと
「食欲がなく急激に痩せる」「ほとんど動かない」
「痙攣や嘔吐」「意識の低下」「アンモニア臭」などが
生じてきます。
痙攣や意識の低下——
ここまで来ると毒素が脳にも影響しています。
急いで受診してほしい段階です。
たまるのは、老廃物だけではありません
腎臓がしていることはひとつではありません。
| 腎臓の働き | 落ちると起きること |
|---|---|
| 老廃物を捨てる | 毒素がたまり、全身に症状が出る |
| 水分を調整する | 脱水したり、逆にむくんだりする |
| 電解質を保つ | カリウムなどの濃度が乱れる |
| 血圧を調整する | 高血圧になることがある |
| 血をつくる指令を出す | 貧血になってくる |
| だから | 症状が、いくつも重なって出てくる |
「腎臓=おしっこ」と思われがちですが
血圧にも血をつくることにも関わっています。
だから、この病気では
ばらばらに見える症状が同時に出てくるのです。
そのひとつひとつに対応していくことになります。
どこから来ているのかを、探します
尿毒症は「結果」です。
その手前に腎臓を働けなくした何かがあります。
腎機能障害の原因には細菌やウイルスの感染による腎炎
外傷・薬物などによる中毒心不全やショックなどによる腎血流量の低下
尿路結石症などによる尿路の閉塞などがあります。
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 感染 | 細菌やウイルスの感染による腎炎 |
| 中毒 | 外傷・薬物などによるもの |
| 血流の低下 | 心不全やショックなどによる腎血流量の低下 |
| 閉塞 | 尿路結石症などによる尿路の閉塞 |
| 慢性の進行 | 腎機能の低下が進んだ結果として |
| だから | 原因によって、その後がまったく変わる |
とくに分けて考えたいのが
「閉塞」と「慢性の進行」です。
尿道閉塞のように出口が詰まっているのなら
それを取り除けば戻る可能性があります。
けれど、慢性腎臓病が進んだ結果なら
支えていく治療になります。
急に起きたのなら急性腎不全の可能性もあります。
だから、「いつからか」を伝えることが大事なのです。
「先週まではふつうだった」のか
「半年かけて少しずつ痩せてきた」のか——
そのどちらかで見る場所が変わります。
治療は、たまったものを減らすことです

尿毒症の治療として
効果が高い方法は入院させて点滴を続ける治療です。
併せて、活性炭などで毒素を吸着させたり
吐き気を止めるための治療を行います。
| 治療 | 目的 |
|---|---|
| 点滴を続ける | たまった毒素を薄め、洗い流していく |
| 入院で行う | 続けることに意味があるため |
| 活性炭など | 毒素を吸着させる |
| 吐き気止め | 吐き気を止め、食べられるようにする |
| 口のケア | 口内炎があれば、そちらへの対応も |
| 原因への対応 | 閉塞や感染があれば、そこを取り除く |
「入院」と聞くとためらわれるかもしれません。
けれど、この治療は「続けること」に意味があります。
一度の点滴ではたまった毒素は減りきりません。
数日続けてようやく数値が下がってきます。
そして、吐き気が止まって食べられるようになる——
そこまで行くことが目標です。
そして、数値が落ち着いたあとには
再びたまらないようにしていくことが次の課題になります。
食事、水分、定期的な検査——
そこは、腎臓の病気と同じ道です。
🩺 食べられるようにすることが、目標です
この病気でいちばんつらいことは
「食べられない」ことです。
吐き気があり口も痛い——
そのうえ毒素で気持ちが悪い——
だから、吐き気を止める治療には大きな意味があります。
食べられるようになることがそのまま回復への道だからです。
家でできることと、伝えたいこと
この病気で家でできることは「気づくこと」と「伝えること」です。
- 口臭が変わっていないか、確かめる
- 口のなかを、明るいところで見る
- 吐いた回数と、そのあとの様子を記録する
- 食べた量が減っていないか見る
- 体重を、定期的に量る
- 水を飲む量と、尿の量も見ておく
とくに、「いつから」——
急に始まったのかじわじわ進んできたのかで
考えられる背景が変わります。
| 伝えること | なぜ大事か |
|---|---|
| いつから、どんな様子か | 急性か、慢性の進行かの手がかりになる |
| 口臭の変化 | アンモニア臭かどうかを伝える |
| 吐いた回数 | どのくらい続いているか |
| 食べている量 | 何日食べていないかも重要 |
| 体重の変化 | 記録があれば、持っていく |
| 過去の腎臓の数値 | もともと悪かったかが分かる |
「何日食べていないか」——
これも、必ず伝えてください。
猫は食べない日が続くこと自体で別の問題が起きてきます。
「一日くらい」と思わずに数えておいてください。
口のなかを、見てみてください
嫌がる猫も多いので無理はしないでください。
けれど、見られるなら見ておく価値があります。
- 歯ぐきの色(白っぽくないか)
- 歯ぐきの赤み、腫れ
- 口のなかのただれ、潰瘍
- 舌の状態
- よだれが出ていないか
- においの質
歯ぐきが白っぽいなら貧血が起きていることもあります。
腎臓の病気では貧血もあわせて起きてきます。
写真を撮っておくと診察のときに役立ちます。
口を開けさせるのが難しいのなら
唇をめくるだけでもじゅうぶんです。
食べさせ方の工夫
吐き気が落ち着いてきたら
次は「食べてもらう」ことが課題になります。
| 工夫 | 内容 |
|---|---|
| 温める | においが立って、食べることがある |
| 少量ずつ | 一度に多いと、吐きやすくなる |
| 回数を増やす | 一日の量を、分けて与える |
| 器を変える | 浅い器や、高さのある台を試す |
| 口が痛いとき | やわらかいもの、ペースト状のものを |
| それでも食べない | 無理に押し込まず、相談する |
口内炎があるときには
ドライフードが痛くて食べられないことがあります。
「食欲がない」のではなく「痛くて食べられない」——
その違いでやることが変わります。
食べたそうに近づくのに食べないなら
口を疑ってみてください。
よくある質問
Q. 尿毒症とは、どんな状態ですか?
A. 腎機能が障害され、有害な物質が体内に蓄積することで起こる状態です。腎臓は老廃物を尿として捨てていますが、その働きが落ちると行き場を失った物質が血液のなかにたまります。
Q. どんな症状が出ますか?
A. 代表的な症状は、食欲不振、嘔吐、下痢、便秘などです。また、尿臭(アンモニア臭)のする口臭や体臭も強くなります。
Q. なぜ、口に症状が出るのですか?
A. 腎機能の低下が進むと、口内炎や胃炎になりやすくなるためです。たまった毒素は血液にのって全身をまわるため、口も胃も影響を受けます。
Q. 歯が悪いだけかもしれません
A. においの質と、体臭で見分けられることがあります。歯や歯ぐきによる口臭は腐敗臭で、体臭は変わりません。この病気ではアンモニアのようなにおいで、体臭も尿臭が強くなります。
Q. よく吐くのですが、毛玉ではないですか?
A. 吐いたあとの様子を見てください。毛玉ならけろりとしていますが、この病気では吐いたあとも元気がなく、食欲が落ち、痩せてきます。
Q. 吐き止めをもらいましたが、また吐きます
A. もとの原因を探す番かもしれません。この病気では胃炎になりやすくなりますが、その原因は胃にはありません。たまった毒素が胃の粘膜を傷めているため、胃薬だけでは終わりません。
Q. 原因には、どんなものがありますか?
A. 細菌やウイルスの感染による腎炎、外傷・薬物などによる中毒、心不全やショックなどによる腎血流量の低下、尿路結石症などによる尿路の閉塞などがあります。原因によって、その後の経過が大きく変わります。
Q. 治療では何をしますか?
A. 効果が高い方法は、入院させて点滴を続ける治療です。併せて、活性炭などで毒素を吸着させたり、吐き気を止めるための治療を行います。
Q. 便が出ていないのも、関係ありますか?
A. 関係します。便秘も代表的な症状のひとつです。脱水すると便から水分が抜けて硬くなり、食べる量が減れば便の量も減ります。「何日出ていないか」も伝えてください。
Q. 食べたそうにするのに、食べません
A. 口が痛いのかもしれません。口内炎があると、ドライフードが痛くて食べられないことがあります。「食欲がない」のと「痛くて食べられない」のでは、やることが変わります。
Q. 痙攣を起こしました
A. 急いで受診してください。腎機能の低下がさらに進むと、痙攣や嘔吐、意識の低下などが生じてきます。毒素が脳にも影響している段階です。
まとめ|そのにおいを、伝えてください
この病気でいちばん伝えたかったことは
「口の症状から腎臓が見つかることがある」ということです。
口臭口内炎食べない吐く——
どれも腎臓を思い浮かべる症状ではありません。
けれど、そのにおいがアンモニアのようなら
それは、体のなかからの知らせです。
「口臭が変わりました」——
その一言を受診のときに伝えてください。
そして、この病気は「結果」です。
その手前に腎臓を働けなくした何かがあります。
そこが取り除けるものなら
戻る道もあるのです。
今日できる3つ
- 1抱いたときのにおいを、いま覚えておく
- 2唇をめくって、歯ぐきの色と口のなかを見る
- 3吐いた回数と、食べた量を記録し始める
腎臓の病気は、腎臓の顔をして現れるとは限りません。そのにおいが、いちばん早い知らせです。

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