ネコの病気    猫のてんかん|六割は、原因のある発作です

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猫のてんかん|六割は、原因のある発作です
猫のてんかん
モフ@ペット好き

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫のてんかん|六割は、原因のある発作です」です。ではどうぞ!

猫が突然倒れて、体を震わせている。

あるいは、急に走り回って、何もないところに噛みついている。

どちらもてんかん発作かもしれません。

そして猫の場合、原因の分からないてんかんより、脳に原因のあるてんかんのほうが多いのです。だから、発作を見たらまず原因を探すことになります。

結論

てんかんは脳の神経細胞の異常な活動によって発作が起こる状態です。猫のてんかんにおける原因別の発生割合は、構造的てんかん(約60%以上)のほうが特発性てんかん(約20%前後)よりも多いという報告が多くなっています。猫では犬と異なり、脳腫瘍や脳炎などの原因が明らかなタイプが多いことが特徴です。犬は100頭に1頭の割合でてんかんを発症するとされていますが、猫の場合はまれと言われています。症状としては全身の痙攣、四肢の硬直、遊泳運動(手足のバタつき)、流涎、鳴く、空中を咬むなど、さまざまな症状が認められます。また初期症状として普段と違う行動や表情、焦点が定まらない目つき、落ち着かない動き、意味もなく口をペチャペチャ鳴らすといった兆候が見られることがあります。てんかん発作が5分〜10分以上連続して続いたり、短い発作が意識の戻らないうちに繰り返し起こった場合を「てんかん重積」といい、緊急治療が必要です。

この記事でわかること

  • けいれんとは、限りません
  • 猫では、六割以上に原因があります
  • だから、原因を探すことが先です
  • 発作が起きたときに、すること
  • してはいけないこと
  • 五分を、超えたら緊急です
  • 記録が、治療を決めます
  • 治療と、暮らし方のこと

けいれんとは、限りません

発作の見え方
倒れて震えるとは、限りません。

てんかん発作と聞くと、倒れて全身を震わせる姿を思い浮かべると思います。

けれどそれだけではありません。

いろいろな形で、現れます

全身の痙攣、四肢の硬直、遊泳運動(手足のバタつき)、流涎、鳴く、空中を咬むなど、さまざまな症状が認められます。

横になって、手足を泳ぐように動かす——これも発作です。

何もないところに噛みつく——これも発作のことがあります。

「変な行動」に見えることがあります

初期症状として、普段と違う行動や表情、焦点が定まらない目つき、落ち着かない動き、意味もなく口をペチャペチャ鳴らすといった兆候が見られることがあります。

倒れないので、発作だと気づかれません。

「なんだか様子が変」で終わってしまうのです。

くり返し起きているなら、それは発作かもしれません。

同じパターンが、くり返されます

発作の特徴は、毎回同じような形で起きることです。

同じ動き、同じ順番、同じくらいの長さ——

「またあれが始まった」と感じるなら、それは発作である可能性が高いものです。

そこに気づけるのは、毎日見ている人だけです。

猫では、六割以上に原因があります

犬との違い
猫では、原因があることが多い。

ここが、この記事でいちばん大事なところです。

犬とは、事情が違います

猫のてんかんにおける原因別の発生割合は、構造的てんかん(約60%以上)のほうが特発性てんかん(約20%前後)よりも多いとされています。

構造的てんかんとは脳に、はっきりした原因があるものです。

特発性てんかんとは原因が見つからないものです。

猫では、原因のあるほうが三倍ほど多いのです。

犬では、逆になります

犬は100頭に1頭の割合でてんかんを発症するとされていますが、猫の場合はまれと言われています。

そして犬では原因の分からない特発性が多いものです。

猫では犬と異なり、脳腫瘍や脳炎などの原因が明らかなタイプが多いことが特徴です。

だから、犬の情報を当てはめないでください

「てんかんは薬でコントロールする病気」——

これは、犬の話としてはその通りです。

けれど猫ではその前に、原因を探す段階があります。

薬で発作を抑えるだけでは、背景にあるものが進んでしまいます。

だから、原因を探すことが先です

猫で発作を見たときの考え方の順番です。

何を探すのか

脳の中にあるもの体のほうにあるものを、両方調べます。

血液検査でも見つかるものがあるため、まずそこから始まります
どこを疑うか 考えられるもの
脳の中(構造的) 脳腫瘍、脳炎、脳血管障害、外傷の跡
体のほう(反応性) 肝臓の異常、腎臓の異常、低血糖など
中毒 薬、殺虫剤、ユリなど、口にしたもの
感染症 猫伝染性腹膜炎など、全身の病気から
特発性 これらを除外して、はじめてそう呼べる

血液検査から、始まります

まず、血液検査が行われます。

肝臓や腎臓の数値、血糖値を確かめます。

体のほうに原因があるなら、ここで分かることがあります。

そして、それは治せることが多いものです。

画像検査へ、進むことがあります

血液検査で説明がつかない場合

MRIやCTなどの画像検査脳そのものを見ることになります。

麻酔が必要になる検査です。

費用も、負担も小さくありません。

それでも、猫では勧められることが多いのは、原因のあるものが多いからです。

発作が起きたときに、すること

発作が起きたら
慌てず、手を出さない。

目の前で発作が起きたとき、何をすればいいのか。

まず、時間を見てください

始まった時刻を確かめる——これが最初にすることです。

発作は、実際より長く感じます。

三十秒が、五分に感じられます。

だから、時計を見てください。

何分続いたかが、そのあとの判断を決めます。

周りの危険を、どけてください

ぶつかりそうなものを離してください。

階段や高いところの近くなら、落ちないようにしてください。

猫を動かすのではなく、周りを片づける——そう考えてください。

できれば、動画を撮ってください

そんな余裕はないと思われるかもしれません。

けれど動画は、診断でとても役に立ちます。

発作なのか、別のものなのか——

どんな形の発作なのか——

それは、見なければ分かりません。

病院で再現することはできないのです。

動画で、撮っておいてほしいところ

  • 顔(目の動き、口の動き)
  • 体全体(どこが動いているか)
  • 始まりから終わりまで、通して
  • 終わったあとの様子も、少し
  • 声も入れておく(時刻を言うとよい)

途中からでも、撮れた分だけで役に立ちます。

「撮れなかった」ことを、気に病まないでください。

してはいけないこと

やってしまいがちなことを挙げておきます。

触らないでください

抱き上げたり、押さえつけたりしないでください。

発作中の猫は、意識がありません。

反射的に噛むことがあります。

猫の歯は、深く刺さります。

飼い主さんがけがをすれば、そのあとの世話ができなくなります。

口に、手を入れないでください

舌を飲み込むのではないかと心配される方がいます。

けれど猫が舌を飲み込むことはありません。

口に手やものを入れると、強く噛まれて大けがをします。

これは、絶対にしないでください。

大声で呼ばないでください

名前を呼びたくなると思います。

けれど発作中は聞こえていません。

刺激が、発作を長引かせることもあります。

照明を落とし、静かにして、見守ってください。

終わったあとも、そっとしておいてください

発作のあと、しばらくぼんやりすることがあります。

ふらつく、見えていないように見える、落ち着かない——

これは、発作のあとによく見られる状態です。

数分から数時間で戻ります。

そのあいだも、静かな場所で休ませてください。

五分を、超えたら緊急です

緊急のライン
時間が、境目になります。

どこからが緊急なのか——

そこには、はっきりした目安があります。

てんかん重積という状態です

てんかん発作が5分〜10分以上連続して続いたり、短い発作が意識の戻らないうちに繰り返し起こった場合を「てんかん重積」といい、緊急治療が必要です。

この状態では、体温が上がり、脳が傷みます。

命に関わることもあります。

だから、時計を見るのです

五分という数字を、覚えておいてください。

体感では分かりません。

時計で測って、五分を超えたら動く——

それが、この病気で家からできるいちばん大きな判断です。

初めての発作も、受診してください

短時間で治まった場合でも、初めての発作なら受診してください。

猫では、原因のあるものが六割以上です。

その原因が、進んでいくものかもしれません。

「治まったから大丈夫」とは言えないのです。

⚠ こんなときは、夜間でも受診してください

発作が5分以上続いている。

意識が戻らないうちに、また始まった。

一日に何度も起きている。

発作のあと、いつまでも意識が戻らない。

これらは、てんかん重積を疑う状態です。

発作と、間違えやすいもの

すべての「震え」が発作とは限りません。

意識があるかどうかが、いちばん大きな分かれ目になります
こう見えるとき 考えられること
意識があり、呼ぶと反応する 発作ではないことが多い
寝ながら手足がぴくつく 夢を見ているだけのことが多い
寒さで震えている 体を丸め、暖かい場所を探す
ふらついて倒れる 前庭障害や、心臓の問題のことも
意識がなく、同じ形でくり返す 発作を疑う

呼んで反応するかを確かめてみてください。

記録が、治療を決めます

この病気の管理は記録で進みます。

何を記録するか

  • 起きた日付と時刻
  • 続いた時間(分・秒)
  • どんな様子だったか
  • 直前に何をしていたか
  • 終わったあと、どのくらいで戻ったか
  • その日の薬を飲んだかどうか

ノートでも、スマートフォンのメモでもかまいません。

薬の量は、記録で決まります

発作が減っているのか、増えているのか——

それが分からなければ、薬の調整ができません。

「最近多い気がします」では、判断できないのです。

回数と間隔の数字が、方針を決めます。

動画も、残しておいてください

発作の形が変わってきたことに気づけることがあります。

形が変われば、背景が変わった可能性があります。

とくに、原因を探している段階では大きな情報です。

治療と、暮らし方のこと

最後に、治療の考え方です。

原因があれば、そちらを治します

脳炎なら、その治療を。

腫瘍なら、その扱いを相談します。

肝臓や腎臓が背景なら、そちらを治療します。

原因が治れば、発作も減ります。

発作を抑える薬も、使います

抗てんかん薬発作の回数や重さを減らします。

飲み始めたら、勝手にやめないでください。

急にやめると、かえって重い発作を招くことがあります。

やめるときも、減らすときも、必ず相談のうえで行います。

犬の薬を、そのまま使わないでください

犬で使われる抗てんかん薬の中には、猫に向かないものがあります。

「犬の家族が飲んでいる薬が余っている」——

そう思っても、絶対に使わないでください。

猫に合う薬を、猫の体重で処方してもらってください。

薬を飲ませるときのこと

  • 毎日、同じ時刻に飲ませる
  • 飲ませ忘れたら、そのことも記録する
  • 吐き出したかどうかを、確かめる
  • 定期的に、血液検査を受ける
  • ふらつきや食欲の変化を、見ておく
  • ほかの薬を使う前に、必ず相談する

血中の濃度を一定に保つことが大事なので、時刻がずれないほうがよいのです。

暮らしで、できること

発作そのものを、暮らしで防ぐことはできません。

けれどけがを防ぐことはできます。

発作はいつ起きるか分からないため、環境で備えます
場所 整えること
高いところ 落下しないよう、登れなくしておく
階段 柵を置く。落ちれば大けがになる
水場・浴室 入れないようにしておく
ベランダ・窓 出られないよう、閉めておく
ぶつかると痛いものを、置かない

🩺 検査を勧められる理由

猫のてんかんでは、「原因を探しましょう」と言われることが多いと思います。

それは、猫では原因のあるものが六割以上を占めるからです。

検査を勧められたら、その意味をこう理解してください。

この記事の要点

猫では構造的てんかん(約60%以上)が特発性(約20%前後)より多く、原因のあることが多いものです。

犬は100頭に1頭とされますが、猫での発症はまれです。

発作は全身の痙攣とは限らず、焦点の定まらない目つきや口を鳴らす動きとして出ることもあります。

5〜10分以上続く、または意識が戻らないうちに繰り返す場合はてんかん重積で、緊急治療が必要です。

Q. 猫のてんかんとは、どんな病気ですか?

A. 脳の神経細胞の異常な活動によって発作が起こる状態です。猫では、脳に原因のある構造的てんかんが多いことが特徴です。

Q. 原因は何が多いのですか?

A. 構造的てんかんが約60%以上、特発性てんかんが約20%前後という報告が多くなっています。脳腫瘍や脳炎などが背景にあることがあります。

Q. 犬とは違うのですか?

A. 事情が違います。犬は100頭に1頭の割合で発症するとされますが猫ではまれで、犬と異なり、猫では原因が明らかなタイプが多いとされています。

Q. どんな症状が出ますか?

A. 全身の痙攣、四肢の硬直、遊泳運動、流涎、鳴く、空中を咬むなど、さまざまです。倒れずに、異常な行動として現れることもあります。

Q. けいれんしていませんが、発作ですか?

A. その可能性があります。普段と違う行動や表情、焦点が定まらない目つき、落ち着かない動き、意味もなく口をペチャペチャ鳴らすといった兆候も発作のことがあります。

Q. 発作が起きたら、何をすればよいですか?

A. まず時間を見てください。そして触らず、周りの危険をどけ、可能なら動画を撮ってください。

Q. 抱き上げてはいけませんか?

A. 触らないでください。発作中の猫は意識がなく、反射的に噛むことがあります。飼い主さんがけがをすると、そのあとの世話ができなくなります。

Q. 舌を飲み込みませんか?

A. 猫が舌を飲み込むことはありません。口に手やものを入れると強く噛まれて大けがをするため、絶対にしないでください。

Q. どのくらいで緊急ですか?

A. 5〜10分以上連続して続く場合です。また、短い発作が意識の戻らないうちに繰り返し起こった場合もてんかん重積といい、緊急治療が必要です。

Q. すぐ治まったのですが、受診は必要ですか?

A. 初めての発作なら、必ず受診してください。猫では原因のあるものが六割以上を占めるため、その原因を確かめる必要があります。

Q. どんな検査をしますか?

A. まず血液検査で、肝臓や腎臓、血糖値を確かめます。説明がつかない場合は、MRIやCTなどの画像検査で脳を見ることになります。

Q. 動画は必要ですか?

A. あると、診断でとても役に立ちます。発作なのか別のものなのか、どんな形の発作なのかは、病院では再現できません。

Q. 薬をやめてもよいですか?

A. 勝手にやめないでください。急にやめると、かえって重い発作を招くことがあります。減らすときも、必ず相談のうえで行ってください。

Q. 犬の薬を使ってもよいですか?

A. 使わないでください。犬で使われる抗てんかん薬の中には、猫に向かないものがあります。猫に合う薬を、猫の体重で処方してもらってください。

Q. 予防できますか?

A. 発作そのものを暮らしで防ぐことはできません。できるのは、発作が起きたときにけがをしないよう環境を整えておくことです。

まとめ|時計を見て、そして原因を探してください

猫の発作を見たとき、すべきことは二つです。

ひとつは時計を見ること

五分を超えたら、緊急です。体感では、判断できません。

もうひとつは原因を探すことです。

猫では、脳に原因のあるてんかんが六割以上を占めています。

犬とは、前提が逆なのです。

「薬で抑えればいい」という犬の常識を、そのまま持ってこないでください。

そして発作は、けいれんとは限りません。

「なんだか様子が変」がくり返されているなら、それを一度、動画に撮ってみてください。

今日できる3つ

  • 1発作を見たら、まず時計で時間を測ると決めておく
  • 2スマートフォンで動画を撮る手順を、確かめておく
  • 3高いところや階段に、落下防止の備えをしておく

猫のてんかんでは、原因を探すことが治療の入り口です。検査を勧められたら、その意味を知っておいてください。

モフ@ペット好き

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