

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「シベリアンハスキーの飼い方|脱走という最大の課題」です。ではどうぞ!
庭に出したら、いなくなっていた。
フェンスは越えられていて、その下には掘った跡があった——
シベリアンハスキーを飼っている方なら、この手の話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
この犬種は、脱走の名人です。
跳んで越え、掘ってくぐり、隙間をすり抜ける——
あらゆる方法で、外へ出ようとします。
そして、悪気はありません。
外の世界が面白いだけなのです。
この記事では、脱走をどう防ぐかと、この犬種が番犬にならない理由を書いていきます。
結論
シベリアンハスキーは脱走の名人です。フェンスを跳び越え、下を掘ってくぐり、隙間をすり抜けます。対策は高さと、地中の基礎と、隙間の確認——そして、退屈させないこと。1日2回・各1時間の運動が目安になります。そして番犬にはなりません——誰にでも愛想がよく、侵入者にも尻尾を振ります。見た目で期待すると、必ず裏切られます。
この記事でわかること
- ✓跳ぶ・掘る・すり抜けるという才能
- ✓なぜ、脱走するのか
- ✓脱走を防ぐ、具体的な対策
- ✓番犬にはならないという事実
- ✓必要な運動量と、夏の管理
跳ぶ・掘る・すり抜けるという、才能

まず、この犬種の脱走の手口を整理しておきます。
| 方法 | 内容 | 対策 |
|---|---|---|
| 跳び越える | 高いフェンスも越える | 180cm以上を検討する |
| 掘ってくぐる | フェンスの下を掘る | 基礎を地中まで埋める |
| すり抜ける | 思ったより狭い隙間を通る | 柵の間隔を確認する |
| 登る | 金網に足をかけて登る | 足がかりのない素材にする |
| 飛び出す | 玄関のドアが開いた瞬間 | 二重の扉やゲート |
「うちのフェンスは高いから大丈夫」——
この犬種では、その判断が通用しないことがあります。
助走をつけて跳ぶ。金網に足をかけて登る。下を掘る——
あらゆる方法を試します。
⚠ 一度成功すると、繰り返します
この犬種は、賢い犬種です。
一度うまくいった方法は、しっかり覚えています。
「前は大丈夫だったのに」——その「前」に、犬は方法を見つけていたのかもしれません。脱走を許さないことがいちばんの対策になります。
なぜ、脱走するのか

この犬種が脱走する理由は、飼い主から逃げたいからではありません。
外の世界が、面白いからです。
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 好奇心 | 新しいものへの興味が強い |
| 運動欲求 | 走りたい。距離を稼ぎたい |
| 退屈 | 刺激がないと自分で探す |
| 警戒心の低さ | 知らない場所を怖がらない |
| 帰巣本能 | 強くない。戻ってこないことも |
とくに注意したいのが「帰ってこない」という点です。
好奇心のまま、どこまでも進んでいきます。
そして、知らない土地でも怖がりません。
「そのうち帰ってくるだろう」と考えないでください。
迷子札とマイクロチップはこの犬種では必須です。
退屈が、いちばんの原因
脱走の背景にあるもっとも大きな要因は退屈です。
そりを引いて、1日に何十キロも走ってきた犬種——
その体を持て余せば、外に出る方法を探し始めます。
- 1日2回、各1時間の運動を確保する
- ただ歩くだけでなく、速歩を混ぜる
- においを使う遊びで、頭も使わせる
- 庭に「掘っていい場所」を作るという方法もある
- 留守番中に楽しめる知育トイを用意する
- 運動が足りれば、脱走への意欲は下がる
「掘っていい場所を作る」——
掘るという行動そのものをやめさせるのは難しいため、
砂場のような場所を用意してそこで掘らせるという方法もあります。
脱走を防ぐ、具体的な対策
環境面でできることを整理します。
| 場所 | 対策 | 確認すること |
|---|---|---|
| 庭のフェンス | 高さ180cm以上を検討 | 助走できる距離があるか |
| フェンスの下 | 基礎を地中まで埋める | 掘った跡がないか |
| フェンスの素材 | 足がかりのないものに | 金網は登られる |
| 柵の隙間 | 頭が通らない間隔に | 頭が通れば体も通る |
| 玄関 | 二重の扉やゲート | 宅配の応対時が危ない |
| 散歩中 | リードを絶対に外さない | 首輪が抜けないか確認 |
「頭が通れば体も通る」——
犬の体は、思っているより柔軟です。
頭さえ入れば、体はあとから通ってしまいます。
柵の隙間は、頭が入らない幅にしてください。
そして玄関。
宅配便の応対、家族の出入り——
ドアが開く一瞬をこの犬種は見逃しません。
玄関の内側にゲートを設けるのがもっとも確実な対策になります。
散歩中の脱走にも、備える
庭やフェンスの話が中心になりましたが、散歩中の脱走も実際によく起こります。
| 場面 | 起きうること | 対策 |
|---|---|---|
| リードを引く | 首輪が抜ける | 抜けにくい形状にする |
| 驚いたとき | 後ろに跳んで抜ける | ハーネスと併用する |
| リードが手から離れる | そのまま走り去る | 手首に通しておく |
| 金具の破損 | 力に負けて外れる | 定期的に点検する |
| 逃げた場合 | 追いかけると余計に走る | しゃがんで呼ぶ |
「追いかけると余計に走る」——
これは、覚えておいてほしい点です。
犬にとっては、追いかけっこの遊びになってしまいます。
しゃがんで、低い姿勢で呼ぶ——
あるいは、反対方向へ走ってみせる——
そのほうが、戻ってくる可能性は上がります。
室内飼育という、選択
脱走対策としてもっとも効果があるのが室内飼育です。
庭に出しっぱなしにしない——
それだけで、脱走の機会は大きく減ります。
そして、室内飼育にはもうひとつの利点があります。
夏の温度管理です。
厚いダブルコートを持つこの犬種にとって、日本の夏は過酷——
エアコンの効いた室内で過ごすほうが安全になります。
そりを引いた犬という、来歴
この犬種の性質を理解するには、その仕事を知るのが早道です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原産地 | シベリアの寒冷地 |
| 仕事 | そりを引いて荷物を運ぶ |
| 働き方 | 複数頭のチームで走る |
| 求められた性質 | 持久力・仲間との協調性 |
| 求められなかった性質 | 警戒心・攻撃性 |
| 結果として | 陽気で、誰にでも友好的 |
そりを引く犬には、「長く走り続ける力」が求められました。
短距離の速さではありません。
1日に何十キロも、何日も走り続ける——
その持久力が、今の運動量の要求になっています。
そして、複数頭で働くということ。
仲間に攻撃的な犬は、チームに入れられません。
その選抜が、「誰にでも友好的」という気質を作りました。
番犬にはならないという、事実

見た目から、「強そう」「番犬になりそう」と思われることがあります。
実際は、まったく逆です。
| 項目 | 実際の傾向 |
|---|---|
| 見知らぬ人 | 誰にでも尻尾を振る |
| 吠え | ほとんど吠えない |
| 攻撃性 | ほとんどない |
| 侵入者への反応 | 友好的に近づくことも |
| 子どもとの相性 | 良い。ただし体格差に注意 |
| 他の犬 | 群れで働いた犬種で、社交的 |
そりを引く犬は、チームで働きます。
何頭もの犬が並んで走る——
その環境で、仲間に攻撃的な犬は使えません。
そして、猟犬でも番犬でもないため、警戒して吠える必要もありませんでした。
「誰にでも友好的」という性質は、この犬種の仕事から生まれたものです。
遠吠えという、鳴き方
ほとんど吠えない一方で、この犬種は遠吠えをします。
「ワン」ではなく「アオーン」という声——
これは、群れで仲間と連絡を取るコミュニケーションだと考えられています。
サイレンの音や、ほかの犬の声に反応して始まることがあります。
集合住宅では、この声が問題になりうることは知っておいてください。
「吠えないから静か」とは限らないということです。
しつけは、賢さを味方につける
「ハスキーはしつけが難しい」と言われることがあります。
これは、頭が悪いからではありません。
むしろ逆で、賢すぎるからです。
| やり方 | この犬種での結果 |
|---|---|
| やると良いことがある形で教える | 覚えは早い |
| 同じことを何度も繰り返す | 飽きて、やらなくなる |
| 力で押さえつける | 反発する |
| 家族で対応がばらつく | 「誰なら通用するか」を学ぶ |
| 変化をつけて教える | 集中が続きやすい |
「10回繰り返させる」より「3回でやめて別のことをする」——
そのほうが、この犬種には合っています。
- 一度に長く教えず、5分を1日数回に分ける
- 同じ指示を繰り返しすぎない
- できたときに、必ずほめる
- 家族全員が同じルールで接する
- 呼び戻しは、子犬のうちから徹底する
- ただし、呼び戻しに頼りきらない
「呼び戻しに頼りきらない」——
これは、この犬種では重要な但し書きです。
教えることは必要ですが、好奇心のスイッチが入った瞬間には届かないことがあります。
囲われていない場所では、リードを外さない——それが基本になります。
必要な運動量と、夏の管理

この犬種の運動量は、家庭犬としてはかなり多い部類です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 体重 | オス20〜27kg/メス16〜23kg |
| 平均寿命 | 12〜15年 |
| 散歩 | 1日2回、各1時間程度 |
| 向いている運動 | 速歩・ジョギング・自転車での伴走 |
| 被毛 | 厚いダブルコート |
| 夏 | 室温28度以下を保つ |
「ただ歩くだけ」では足りない犬種です。
速歩を混ぜる、ジョギングに付き合わせる——
そういう質の運動が求められます。
そして夏。
- 室温28度以下、湿度50〜60%を保つ
- 留守中もエアコンを切らない
- 散歩は早朝と日没後のみ
- 路面に手の甲を5秒つけられるか確かめる
- 梅雨前に、春の換毛で下毛を取り切る
- 丸刈りにはしない——上毛が皮膚を守っている
シベリアの寒冷地で作られた犬種ですから、日本の夏は本来の環境ではありません。
「エアコンを24時間つけられるか」——
これは、この犬種でも飼えるかどうかの判断基準になります。
そして、夏は運動量も調整が必要になります。
1日2時間という目安は、涼しい季節の話です。
真夏に無理に歩かせれば、熱中症のリスクが跳ね上がります。
散歩を短くし、そのぶん室内で頭を使う遊びに切り替える——
季節に応じて、運動の形を変えてください。においで探す遊びであれば、涼しい室内でも十分に満足させることができます。夏を乗り切る工夫として、覚えておいてください。
寒冷地の犬を暖かい土地で飼うという課題については北海道犬の記事に詳しくまとめてあります。
換毛期という、もうひとつの現実
厚いダブルコートですから、換毛期の抜け毛は想像を超えます。
- 通常期は週2〜3回のブラッシング
- 春と秋の換毛期は毎日
- 下毛用の道具で、根元の毛を取る
- 屋外か、掃除しやすい場所で行う
- 古い下毛を残すと、蒸れて皮膚炎の原因になる
- トリミングは不要
「毛が抜けること自体」は止められません。
できるのは、「どこで抜けさせるか」を決めることです。
ブラッシングで先に抜いてしまえば、部屋に落ちる量は確実に減ります。
そして、換毛期に下毛を取り切っておくことは夏対策としても効きます。
古い下毛が残っていると、そこに熱と湿気がこもります。
梅雨に入る前に、春の換毛をしっかり終わらせておいてください。
注意しておきたい病気
比較的丈夫な犬種ですが、知っておきたい病気があります。
| 病気 | 内容 | 気づき方 |
|---|---|---|
| 進行性網膜萎縮 | 遺伝性の目の病気 | 暗い場所でぶつかる |
| 白内障 | 若年性のものも報告がある | 瞳が白く見える |
| 股関節形成不全 | 中型犬以上に見られる | 腰を振って歩く |
| 亜鉛反応性皮膚症 | 北方犬種で知られる | 鼻や目の周りのかさぶた |
| 熱中症 | 厚い被毛で夏に弱い | ハアハアが止まらない |
目の病気は、この犬種で知られているものです。
進行性網膜萎縮は、遺伝子検査で調べられるため、迎える前に両親の結果を確認してください。
- 両親の遺伝子検査の結果を、書面で確認する
- 瞳が白く濁っていないか、定期的に見る
- 暗い場所で物にぶつからないか観察する
- 鼻や目の周りのかさぶたは、皮膚症のサインのことも
- 年1回、高齢期は年2回の健康診断を受ける
- 夏は、熱中症のサインを覚えておく
亜鉛反応性皮膚症は、北方犬種で知られている状態です。
鼻のまわりや目のふち、口の周辺にかさぶたができる——
亜鉛の吸収がうまくいかないことが背景にあるとされ、補給によって改善することがあります。
「顔のまわりだけ荒れる」のであれば、この可能性を獣医師に伝えてみてください。
よくある質問
Q. フェンスは、どれくらいの高さが必要ですか?
A. 180cm以上を検討してください。助走をつけて跳び越える、金網に足をかけて登るといった方法を使います。高さだけでなく、足がかりのない素材か、下を掘れないかも確認してください。
Q. なぜ、そんなに脱走したがるのですか?
A. 飼い主から逃げたいのではなく、外の世界が面白いからです。好奇心が強く、知らない場所も怖がりません。そして帰巣本能は強くないため、そのまま戻ってこないこともあります。
Q. 脱走を減らすには、どうすればいいですか?
A. 運動量を確保することが、いちばん効きます。1日2回、各1時間の運動が目安です。そりを引いて長距離を走ってきた犬種で、体を持て余せば外に出る方法を探し始めます。
Q. 番犬になりますか?
A. まったくなりません。見知らぬ人にも尻尾を振り、ほとんど吠えず、攻撃性もありません。そりをチームで引く犬種で、仲間に攻撃的な性質は求められませんでした。
Q. 吠えないなら、集合住宅でも静かですか?
A. 吠えませんが、遠吠えをします。「アオーン」という独特の声で、サイレンや他の犬の声に反応して始まることがあります。集合住宅では、この声が問題になりうると知っておいてください。
Q. 夏はどう管理すればいいですか?
A. 室温28度以下、留守中もエアコンを切らないでください。シベリアの寒冷地で作られた厚いダブルコートを持ちます。梅雨前に春の換毛で下毛を取り切っておくことも、有効な夏対策になります。
Q. 抜け毛はどれくらいですか?
A. 換毛期には想像を超える量が抜けます。通常期は週2〜3回、春と秋の換毛期は毎日のブラッシングが必要です。屋外か、掃除しやすい場所で行うことをおすすめします。
まとめ|出られない家と、満たされた体
シベリアンハスキーは、脱走の名人です。
跳んで越え、掘ってくぐり、隙間をすり抜ける——
そして、悪気はありません。外の世界が面白いだけです。
対策は、2方向から。
ひとつは、環境——高さ、地中の基礎、隙間、そして玄関のゲート。
もうひとつは、運動——1日2回、各1時間。
退屈しなければ、外に出る方法を探す必要もありません。
そして番犬にはならない——
誰にでも愛想がよく、侵入者にも尻尾を振ります。
その社交性こそが、この犬種の魅力だと受け止められるなら——
これほど陽気で付き合いやすい犬種もそう多くありません。
攻撃性がなく、他の犬にも社交的——
群れで働いてきた歴史が、そのまま気質に残っています。
そして、あの表情。
いたずらっぽく笑っているような顔は、この犬種を選ぶ人が何より惹かれる部分だと思います。
今日から始める3つ
- 1フェンスの高さ・下の隙間・柵の間隔を、自分の目で確認する
- 2玄関の内側にゲートを設け、飛び出しを物理的に止める
- 31日2回、各1時間の運動を生活に組み込む
この犬種の脱走は、しつけでは止められません。出られない環境と、満たされた体——その両方が必要です。

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「シベリアンハスキーの飼い方|脱走という最大の課題」でした。
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