ネコの病気    猫の気胸|胸に空気が漏れて、肺がしぼみます

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猫の気胸|胸に空気が漏れて、肺がしぼみます
猫の気胸
モフ@ペット好き

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の気胸|胸に空気が漏れて、肺がしぼみます」です。ではどうぞ!

事故にあったあと、呼吸が浅く速くなった。

けんかから帰ってきて、動きたがらない。

ぜーぜーと、苦しそうに息をしている。

気胸は、胸の中に空気が漏れて肺がふくらめなくなる状態です。抜けば楽になりますが、進めば命に関わります。

結論

気胸とは胸腔内に空気が漏れ、肺が十分にふくらめなくなる状態です。猫の気胸は、閉鎖性気胸(肺や気管の損傷した部分から空気が胸腔内に漏れている状態)、開放性気胸(胸に穴が空いているなど、体外との空気の行き来がある)、緊張性気胸(最も重症度が高く緊急の対応が必要)に分類されます。原因には外傷性気胸(交通事故で肺や胸壁が損傷したり、猫同士のケンカや咬傷によって胸壁に穴が開く)、自然気胸(肺嚢胞の破裂や肺炎、肺がんなどで肺の一部が破裂する)、医原性気胸(胸腔の外科手術の際に胸腔に空気が入り込む)があります。初期症状は、浅く早い呼吸や、ぜーぜーと苦しそうに呼吸をすることです。よだれを垂らしたり、吐血することもあり、動くと息が苦しいので運動を嫌がるようになります。症状が進行すると呼吸困難を起こし、命に関わる場合もあります。治療には胸腔穿刺による空気の排出が含まれ、外傷の場合の手術の際には、胸腔内に毛や砂利やごみなどが入ることもあるので洗浄も行われます。

この記事でわかること

  • 胸に、空気が漏れます
  • 肺が、ふくらめなくなります
  • 三つの型があります
  • 原因の多くは、外傷です
  • けがなしに、起こることもあります
  • 症状は、速く浅い呼吸です
  • 治療は、空気を抜くことです
  • 防げるのは、外傷のほうです

胸に、空気が漏れます

気胸が起きるまで
漏れた空気が、肺を押します。

まず、何が起きているのかから。

肺の外側に、空気が入ります

肺と胸壁のあいだの空間胸腔といいます。

ここは、本来ほとんどすき間のない場所です。

そこに空気が入り込むのが、気胸です。

胸水とは、たまるものが違います

胸水では液体がたまります。

気胸では、空気がたまります。

場所は同じ、たまるものが違う——

そして、どちらも肺を押します。

胸腔は、陰圧に保たれています

健康な胸の中は、わずかに陰圧です。

外より低い圧に保たれていることで、

肺が引っぱられて広がっています。

そこに空気が入れば、その仕組みが崩れます。

だから、肺がしぼんでしまうのです。

どこから漏れるのか

肺や気管が傷ついて、そこから漏れる場合と、

胸壁に穴があいて、外から入る場合があります。

どちらから来ているか型が分かれます。

肺が、ふくらめなくなります

なぜ、呼吸が苦しくなるのかです。

肺は、押されるとしぼみます

肺は、外から押されると縮んでしまいます。

胸腔に空気が入れば、その分だけ肺が押されます。

そして、ふくらめなくなります。

使える肺が、減っていくのです。

だから、回数で補おうとします

一回の呼吸で入る空気が減るぶん、回数を増やします。

浅く早い呼吸になります。

安静時呼吸数を数えれば、はっきり増えています。

動くと、もっと苦しくなります

動くと息が苦しいので、運動を嫌がるようになります。

遊ばない、動かない、じっとしている——

これも、この病気のサインです。

三つの型があります

三つの型
型によって、急ぎ方が違います。

分類を見ておきます。

閉鎖性気胸

肺や気管の損傷した部分から空気が胸腔内に漏れている状態です。

胸の外側には、穴がありません。

だから、見た目には分かりません。

事故のあと、じわじわ苦しくなってくることがあります。

開放性気胸

胸に穴が空いているなど、体外との空気の行き来がある状態です。

咬み傷や、刺し傷から起こります。

傷が見つかるぶん、気づきやすいものです。

緊張性気胸

最も重症度が高く、緊急の対応が必要とされる型です。

空気が入る一方で、抜けなくなっている状態です。

呼吸のたびに、胸の中の圧が上がっていきます。

肺だけでなく、心臓まで押されます。

短時間で、命に関わります。

原因の多くは、外傷です

原因
多くは、けがから。

どこから起こるのかです。

交通事故が、代表です

外傷性気胸では交通事故で肺や胸壁が損傷することが挙げられています。

強く胸を打てば、中の肺が傷つきます。

外に傷がなくても、起こりえます。

事故のあとは、必ず診てもらってください。

けんかからも、起こります

猫同士のケンカや咬傷によって胸壁に穴が開くことがあります。

猫の歯は細く鋭く、深く刺さります。

胸まで届けば、そこから空気が漏れます。

同じけんかから、膿胸が起こることもあります。

落下でも、起こりえます

高いところから落ちて、胸を強く打った——

そういう場合も、原因になります。

事故のあと、しばらくしてから呼吸がおかしくなることがあります。

その日は元気でも、翌日以降も見ていてください。

事故のあと、時間差で出ることがあります

事故の直後に元気でも、そこで安心しないでください
時期 起こりうること
直後 興奮していて、症状が分かりにくい
数時間後 落ち着いてから、呼吸の速さに気づく
その日の夜 動かなくなり、隠れることがある
翌日以降 じわじわ漏れて、苦しくなってくる
だから 数日は、呼吸を見ていてほしい

猫は、興奮しているあいだ症状を隠します。

落ち着いてから、はじめて分かることがあります。

けがなしに、起こることもあります

自然気胸という型です。

肺そのものから、漏れます

肺嚢胞の破裂や肺炎、肺がんなどで肺の一部が破裂することがあります。

肺に、もろくなった部分ができている——

それが、あるとき破れるのです。

思い当たることが、ありません

事故もけんかもしていないのに、急に呼吸が苦しくなった——

そういう出方をします。

だから、原因不明として受診されることがあります。

背景に肺の病気があるので、そちらも調べることになります。

手術に伴うこともあります

医原性気胸(胸腔の外科手術の際に胸腔に空気が入り込む)もあります。

これは、あらかじめ想定されていることです。

術後に管理されます。

背景の病気を、調べます

自然気胸では、なぜ破れたのかを探すことになります
調べること 何を見ているか
レントゲン 空気のたまり方、肺のしぼみ具合
肺の状態 嚢胞や腫瘍がないか
血液検査 炎症の有無、全身の状態
けがの有無 ほかの臓器も傷ついていないか
経過 抜いたあと、また漏れてこないか

事故なら、ほかの場所のけがも一緒に確かめます。

症状は、速く浅い呼吸です

気づけるサインです。

初期の症状

初期症状は、浅く早い呼吸や、ぜーぜーと苦しそうに呼吸をすることです。

胸が大きく動かないのに、回数だけ多い——

そう見えることがあります。

よだれや、吐血が出ることもあります

よだれを垂らしたり、吐血することもあります。

肺が傷ついていれば、血が混じることがあるのです。

口から赤いものが出たなら、その場で連絡してください。

動かなくなります

動くと息が苦しいので、運動を嫌がるようになります。

じっと伏せたまま、動かない——

「事故のあと、おとなしくなった」感じたら、それは落ち着いたのではありません。

  • 呼吸が浅く、速い
  • ぜーぜーと音がする
  • 動きたがらない、遊ばない
  • よだれが出ている
  • 口から血が出た
  • 口を開けて呼吸している

⚠ 事故やけんかのあとは、この四つを見てください

呼吸が、浅く速くなっていないか。

動きたがらなくなっていないか。

よだれや、口からの出血がないか。

口を開けて呼吸していないか。

症状が進行すると呼吸困難を起こし、命に関わる場合があります。

治療は、空気を抜くことです

胸水との違い
たまるものが、違います。

病院で行われることです。

胸腔穿刺で、抜きます

治療には、胸腔穿刺による空気の排出が含まれます。

胸に細い針を刺して、空気を抜く処置です。

抜けば、肺がまた広がります。

その場で、呼吸が楽になることがあります。

抜いた空気の量からも、漏れの大きさが見当がつきます。

くり返し漏れるなら、管を入れます

抜いても、また漏れてくる場合、

胸に管(ドレーン)を入れて継続的に抜けるようにすることがあります。

入院して、管理することになります。

漏れが止まれば、管を抜いて退院できます。

手術になることもあります

漏れが止まらない場合や、

肺の傷が大きい場合には手術で修復することになります。

外傷の場合の手術の際に、胸腔内に毛や砂利やごみなどが入ることもあるので、洗浄も行われます。

けがで開いた胸には、外のものが入っています。

そのまま閉じれば、感染のもとになります。

だから、洗ってから閉じるのです。

運ぶときに、してほしいこと

  • 先に、病院へ電話する
  • 追いかけ回さない。静かに近づく
  • 体を支えて、そっとキャリーへ入れる
  • 胸を強く押さえない
  • 布をかけて、落ち着かせる
  • 事故やけんかの心当たりを伝える

興奮させると、呼吸がさらに苦しくなります。

酸素も、同時に使います

抜くまでのあいだ、酸素を吸わせて支えます。

使える肺が減っている状態だからです。

まず抜いて楽にする。原因を調べるのは、そのあとになります
状態 行われること
着いてすぐ 酸素を吸わせ、状態を落ち着かせる
気胸と分かったら 胸腔穿刺で、空気を抜く
漏れが続くなら ドレーンを入れ、入院で管理する
止まらない場合 手術で修復し、胸腔内を洗浄する
落ち着いたら 原因を調べ、再発を防ぐ手を考える

防げるのは、外傷のほうです

予防できる部分について。

外に出さないことです

交通事故も、けんかも、外で起こります。

完全室内飼育にすれば、この二つのリスクは大きく減ります。

気胸だけでなく、膿胸や感染症も同時に避けられます。

高いところからの落下にも、注意です

ベランダや窓からの落下胸を打つ原因になります。

網戸は、猫の力で外れることがあります。

脱走防止の柵や、二重の対策を考えてみてください。

高層階でも、猫は落ちます。

「高いところが平気」なのは、落ちないこととは別の話です。

退院してからのこと

  • しばらくは、安静に過ごさせる
  • 高いところへ登らせない
  • 安静時呼吸数を、毎日数える
  • 再診を、飛ばさない
  • また漏れてこないか、見ておく
  • 外には、出さない

治ったあとも、しばらくは呼吸を見ていてください。

再発することがあります。

事故のあとは、必ず診てもらってください

外に傷がなくても、中で起きていることがあります。

「元気そうだから大丈夫」で済ませないでください。

気胸は、時間をおいて悪くなることがあります。

その日は平気でも、翌日以降も見ていてください。

とくに、屋外から帰ってきて様子が違うときは、

何があったか分からないぶん、確かめておく価値があります。

🩺 見えないところで、起きています

「事故にあったけれど、元気そうです」——

そのときこそ、診せてほしい場面です。

胸の中の変化は、外からは見えません。

レントゲンを一枚撮るだけで、確かめられます。

この記事の要点

胸腔内に空気が漏れ、肺がふくらめなくなる状態です。

閉鎖性、開放性、緊張性に分類され、緊張性は最も重症度が高く緊急の対応が必要です。

原因は交通事故やけんかによる外傷が多く、肺の病気から自然に起こることもあります。

治療は胸腔穿刺による空気の排出。外傷では、胸腔内の洗浄も行われます。

Q. 気胸とは、どんな状態ですか?

A. 胸腔内に空気が漏れ、肺が十分にふくらめなくなる状態です。使える肺が減るため、呼吸が浅く速くなります。

Q. 胸水とは違うのですか?

A. たまるものが違います。気胸は空気、胸水は液体です。場所は同じ胸腔で、どちらも肺を押します。

Q. どんな型がありますか?

A. 閉鎖性、開放性、緊張性に分類されます。緊張性気胸は最も重症度が高く、緊急の対応が必要です。

Q. 緊張性気胸とは何ですか?

A. 空気が入る一方で、抜けなくなっている状態です。呼吸のたびに胸の中の圧が上がり、心臓まで押されます。短時間で命に関わります。

Q. 原因は何が多いですか?

A. 外傷性です。交通事故で肺や胸壁が損傷したり、猫同士のケンカや咬傷によって胸壁に穴が開くことがあります。

Q. けがをしていないのに起こりますか?

A. 自然気胸として起こることがあります。肺嚢胞の破裂や肺炎、肺がんなどで肺の一部が破裂します。

Q. どんな症状が出ますか?

A. 浅く早い呼吸や、ぜーぜーと苦しそうな呼吸です。よだれを垂らしたり吐血することもあり、動くと息が苦しいので運動を嫌がるようになります。

Q. おとなしくしているのですが

A. 落ち着いているとは限りません。動くと息が苦しいため、運動を嫌がるようになります。「事故のあとおとなしい」は、危ないサインのことがあります。

Q. 口から血が出ました

A. その場で連絡してください。肺が傷ついていれば、血が混じることがあります。

Q. 治療はどうしますか?

A. 胸腔穿刺による空気の排出を行います。抜けば肺がまた広がり、その場で呼吸が楽になることがあります。

Q. 一度抜けば、終わりですか?

A. 漏れが続けば、また たまります。その場合は胸に管を入れて、入院で管理することになります。

Q. 手術になりますか?

A. 漏れが止まらない場合や、肺の傷が大きい場合には行われます。外傷では胸腔内に毛や砂利、ごみが入ることもあるため、洗浄もあわせて行われます。

Q. 事故のあと、元気そうなのですが

A. それでも診てもらってください。外に傷がなくても中で起きていることがあり、気胸は時間をおいて悪くなることがあります。

Q. 予防できますか?

A. 外傷については、大きく減らせます。交通事故もけんかも外で起こるため、完全室内飼育がいちばん確かな予防になります。

Q. 落下でも起こりますか?

A. 起こりえます。高いところから落ちて胸を強く打った場合も原因になります。ベランダや窓の対策も考えてください。

Q. 事故の直後は元気でした

A. 猫は興奮しているあいだ、症状を隠します。落ち着いてから、はじめて呼吸の速さに気づくことがあります。数日は見ていてください。

Q. 再発しますか?

A. することがあります。とくに肺そのものに原因がある場合は、治ったあともしばらく呼吸を見ていてください。

Q. 退院後、気をつけることは?

A. しばらくは安静に過ごさせてください。高いところへ登らせず、呼吸数を毎日数え、再診を飛ばさないようにしてください。

まとめ|事故のあとは、元気でも診せてください

気胸は胸に空気が漏れて、肺がしぼむ状態です。

多くは、交通事故やけんかから起こります。

そして、外に傷がなくても起こります。

「元気そうだから大丈夫」で見送った翌日に、苦しくなることがあります。

見るべきは呼吸の速さ動きたがるかどうかです。

おとなしくなったのは、落ち着いたからではないかもしれません。

抜けば、その場で楽になる病気でもあります。

だから、早く着くことに意味があります。

そして、いちばんの予防は外に出さないことです。

事故もけんかも、外でしか起こりません。

その一点を変えるだけで、この病気はぐっと遠のきます。

今日できる3つ

  • 1事故やけんかがあったら、元気でも受診する
  • 2そのあと数日は、呼吸数を数えて記録する
  • 3ベランダや窓の脱走対策を、見直してみる

胸の中の変化は、外からは見えません。レントゲン一枚で、確かめられます。

モフ@ペット好き

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