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犬の小胞性皮膚炎|これは結果であって、原因ではありません
犬の小胞性皮膚炎
モフ@ペット好き

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「犬の小胞性皮膚炎|これは結果であって、原因ではありません」です。ではどうぞ!

抗生物質を飲ませて、きれいになった。

けれど、しばらくするとまた同じところに赤いブツブツが出てくる——

そして、また薬をもらう。

その繰り返しなっているのなら

見るべき場所変わっています。

小胞性皮膚炎——

毛の根元にある毛包(もうほう)炎症を起こす病気です。

けれど、この病気にはひとつの大きな性質あります。

これは、結果であるということ——

始まりは、別の場所にあります。

結論

小胞性皮膚炎は犬の皮膚病の一種であり、毛包の炎症が特徴です。原因は様々であり、アレルギー反応や細菌感染、寄生虫、ストレスなどが関与することがあります。症状には、かゆみ、赤み、脱毛、皮膚の乾燥や腫れなどがあり、犬はかゆみを和らげるために患部をかむ、かきむしることがあります。細菌が関わる場合原因菌のほとんどは皮膚常在菌のブドウ球菌で、免疫低下やアレルギーが引き金になります。治療は抗菌薬の内服・外用と薬用シャンプーの併用が基本で、期間は3〜6週間以上かかることが多いとされています。

この記事でわかること

  • 毛包が、炎症を起こしています
  • 円い跡が、手がかりです
  • なぜ、もともといる菌が悪さをするのか
  • 見た目が治ってからが、本番です
  • 繰り返すなら、背景を探す番です
  • 洗い方と、暮らしの環境
  • 受診のときに、伝えてほしいこと

毛包が、炎症を起こしています

常在菌が、悪さを始めるまで
菌が来たのではなく、住んでいた菌が増えるのです。

毛包とは毛が生えてくる根元の構造です。

毛は、皮膚の表面から生えているように見えますが

実際には皮膚のなかに袋のような入れものあって

そこから伸びてきています。

その袋のなか炎症が起きる——

それが、この病気です。

主な症状
症状 見えること
赤いブツブツ 毛の根元から、ぽつぽつと出る
脱毛 毛包が傷むため、毛が抜ける
かさぶた ブツブツが破れたあとにできる
赤み 皮膚全体が、赤くなってくる
乾燥・腫れ フケが出たり、ふくらんだり
痒み かむ、かきむしる。ないこともある

「痒がっていないから、大丈夫」——

そうとは限りません。

この病気では痒みがあまり出ないこともあるのです。

だから、見た目で気づくことになります。

円い跡が、手がかりです

見た目の手がかり
円い跡は、この病気らしいサインです。

この病気には特徴的な見た目あります。

円く、毛が抜けた跡——

そして、そのふちフケのようなもの輪になっている——

  • ブツブツができ、やがて破れる
  • 破れた場所から、外側へ広がっていく
  • 真ん中は治り、ふちだけが残る
  • 結果として、円い輪の形になる
  • お腹や内股など、毛の薄い場所で見つけやすい
  • いくつも並んで出ることがある

「虫に刺されたのかな」「円形脱毛だろうか」——

そう思われることが多い見た目です。

お腹を見てください

毛の多い場所ではブツブツが隠れてしまいます。

見つけやすいのは毛の薄いところ——

お腹、内股、わき——

仰向けにして光を当てて見てみてください。

赤いブツブツ円い跡あれば写真を撮っておく受診のときに役立ちます。

皮膚の症状数日で見た目が変わるため記録が生きます。

なぜ、もともといる菌が悪さをするのか

ここが、この病気を理解する鍵です。

細菌が関わる場合原因菌のほとんど皮膚常在菌のブドウ球菌免疫低下やアレルギーが引き金なります。

常在菌——

つまり、健康な犬の皮膚にももともといる菌です。

外から悪い菌がやってきたのではありません。

ずっとそこにいた菌増えられる状態なった——

それが、この病気の始まりです。

常在菌が増えられる状態をつくるもの
引き金 何が起きているか
アレルギー 皮膚が荒れ、守りが落ちる
ホルモンの病気 皮膚の再生が遅れ、弱くなる
ステロイドなどの薬 免疫の働きが抑えられている
高温多湿 菌が増えやすい環境になる
栄養状態 皮膚をつくる材料が足りない
間違ったスキンケア 過剰なブラッシングなどで、傷む

犬種、年齢アレルギーなど他の皮膚病の存在ホルモン異常や腫瘍の存在薬剤の使用高温多湿な生活環境栄養状態の悪化間違ったスキンケア——

これだけの背景があるのです。

だから、菌を叩くだけでは終わりません。

「原因の病気」ではありません

ここまでを言いかえるこうなります。

小胞性皮膚炎ほかの何かが起きているしるし——

熱が出たときに「熱という病気」とは言わないのと同じことです。

もちろん、熱そのもの下げる必要あります。

けれど、なぜ熱が出たのか探さなければまた上がります。

この病気も、同じです。

抗菌薬いま起きている炎症止めるために必要です。

けれど、それだけ終わりにすれば同じことがまた起きます。

「治す」「起きないようにする」別の作業——

この2つ分けて考えることが出口につながります。

寄生虫やストレスが背景のことも

背景細菌やアレルギーだけではありません。

寄生虫、ストレスなども関与することがあるされています。

  • ダニなどの寄生虫が、毛包で悪さをすることがある
  • この場合、抗菌薬では終わらない
  • 環境の変化やストレスが、引き金になることもある
  • 引っ越し、同居動物が増えた、留守が長くなった
  • 思い当たることがあれば、伝えてほしい
  • 皮膚は、体の状態を映しやすい場所

「皮膚の話に、関係あるだろうか」思うようなことでも

暮らしの変化伝える価値があります。

見た目が治ってからが、本番です

治療の経過
見た目が戻ってからも、続ける必要があります。

治療抗菌薬の内服・外用と薬用シャンプーの併用が基本期間は3〜6週間以上かかることが多いされています。

3〜6週間——

この長さ意味があります。

治療の経過
時期 起きること
1週目ごろ 赤みが引き始め、よくなったと感じる
2〜3週目 見た目はきれいになる。まだ菌は残る
ここでやめると 残った菌から、また増えていく
4〜6週目 皮膚の奥まで落ち着いてくる
終了の判断 見た目ではなく、獣医師が決める
そのあと 背景を探す段階に入る

「もうきれいだから、薬はやめました」——

この病気いちばん多いつまずきです。

見た目が戻るのは治りかけの入口であって終わりではありません。

⚠ 途中でやめると、次が効きにくくなります

抗菌薬中途半端に使うことにはもうひとつの問題あります。

生き残った菌その薬に強くなっていく——

次に同じ薬を使っても効きにくくなるのです。

「短く、何度も」いちばん避けたい使い方です。

決められた期間最後まで——

それが、この先の選択肢を守ります。

そして、薬用シャンプー——

「薬を飲んでいるからいらない」ではなく併用が基本だとされています。

飲み薬内側からシャンプー皮膚の表面から——

両方からはさむことで効きが変わります。

痒みが強いときは、そこも抑えます

痒みがひどいときには外用もしくは内服のかゆみ止め使用することがあります。

「菌を叩けば痒みも引く」——

そのとおりですが引くまでに時間がかかります。

痒みへの対応
困ること 対応
掻き壊してしまう 傷が増え、治りが遅くなる
夜、眠れない 体力が落ち、回復が遅れる
舐め続ける 湿って、菌が増えやすくなる
だから 痒み止めを、あわせて使うことがある
消毒薬 シャンプーをしない日に、使うこともある

薬用シャンプーを行わない日患部を清潔に保つため消毒薬を使用することできるされています。

ただし、何を使うか必ず指示を受けてください。

市販のもの自己判断で使う刺激になって悪化することがあります。

繰り返すなら、背景を探す番です

背景にあるもの
引き金を見つけないと、何度でも戻ってきます。

治療をきちんと完走したそれでもまた出てきた——

そのときすることは決まっています。

もう一度抗菌薬をもらうことではありません。

背景を、探すことです。

  • もともと痒がっていたなら、アレルギーを調べる
  • 季節で変わるなら、環境のアレルゲンを疑う
  • 食べもので変わるなら、除去食試験を検討する
  • 元気がない・太る・毛が生えないなら、ホルモンを調べる
  • べたつきやにおいが強いなら、脂の問題を見る
  • ステロイドを長く使っているなら、そこも見直す

痒みが先にあったのならアトピー性皮膚炎食物アレルギーが背景かもしれません。

フケやべたつき目立つなら脂漏症と重なっていることもあります。

そして、皮膚以外にも変化があるなら甲状腺機能低下症のようなホルモンの病気隠れていることもあります。

「皮膚の病気」だと思っていたもの体の中の話だった——

そういう場合あるのです。

そして、背景が見つかったとき——

そちらを手当てし始める皮膚のほう落ち着いてきます。

「皮膚の薬を強くする」のでは届かなかったところ届くのです。

繰り返す、の目安

どこからが「繰り返している」のか——

受診で相談したい状況
こんなとき 考えること
年に何度も出る 背景を調べる段階に来ている
いつも同じ場所 そこに理由がある。こすれ、蒸れなど
季節が決まっている 環境のアレルゲンや、湿度を疑う
薬をやめると出る 抑えているだけ。原因が残っている
広がってきた 守りが落ちている。全身を調べる
薬が効かなくなった 菌の検査が必要になることも

ひとつでも当てはまるなら「背景を調べたい」伝えてみてください。

洗い方と、暮らしの環境

家でできることあります。

ただし、「よかれと思って」裏目に出やすいのもこの病気です。

家でのケア
すること 気をつけること
薬用シャンプー 頻度は、指示どおりに。自己判断で増やさない
すすぎ 残ると刺激になる。時間をかけて流す
乾かす 生乾きは、菌が増える。根元まで乾かす
ブラッシング 過剰なブラッシングは、皮膚を傷める
湿度 高温多湿を避ける。夏場はとくに
寝床 洗って清潔に保つ

とくに気をつけたいのは「乾かす」——

表面が乾いていても根元が湿っていることがあります。

そのままでは高温多湿の小さな環境つくっているのと同じです。

そして、洗いすぎ——

「汚れているから」頻度を上げる皮膚の守りかえって落としてしまいます。

指示された回数守ってください。

こすれる場所を、見直す

いつも同じ場所出る——

そういうときにはその場所に何が当たっているか見てください。

  • 首輪やハーネスが、当たっている場所ではないか
  • 洋服の縫い目が、こすれていないか
  • 寝るときの姿勢で、床に当たる場所ではないか
  • 体を支えるベルトや、抱っこの位置
  • 皮膚が折り重なって、蒸れていないか
  • その場所だけ、毛が短くなっていないか

こすれ皮膚の守り少しずつ削っていきます。

そこだけ菌が増えやすい——

だから、同じ場所に戻ってくるのです。

道具を変える当たる位置をずらす——

それだけで変わることもあります。

受診のときに、伝えてほしいこと

この病気では「いつから」「どこに」という情報背景を探す手がかりなります。

  • いつから出ているか。過去にも出たことがあるか
  • どこに出ているか。前と同じ場所か
  • 痒がっているか。痒みが先だったか、ブツブツが先だったか
  • 季節との関係。夏だけ、冬だけなど
  • 食べているもの。最近変えたか
  • 使っている薬。ステロイドを長く使っていないか

「痒みが先か、ブツブツが先か」——

これは、とても大事な情報です。

痒みが先ならアレルギーが背景ある可能性高くなります。

ブツブツが先あとから痒くなったのならまた別の見方になります。

思い出せる範囲かまいません。

耳も赤くなっているなら外耳炎が同時に起きていることもあります。

🩺 診断で行われること

診断皮膚検査や組織検査よって行われます。

獣医師が犬の皮膚を観察し炎症の程度や病変の特徴見ていきます。

そのうえでほかの皮膚の病気区別していく——

似た見た目病気いくつもあるため

「見ただけで決める」ことはできません。

検査をすすめられたときはその意味ここにあります。

よくある質問

Q. 小胞性皮膚炎とは、どんな病気ですか?

A. 毛包の炎症が特徴の、犬の皮膚病です。毛が生えてくる根元の構造で炎症が起き、かゆみ、赤み、脱毛、皮膚の乾燥や腫れなどの症状が出ます。

Q. 原因は何ですか?

A. 様々です。アレルギー反応や細菌感染、寄生虫、ストレスなどが関与することがあります。細菌が関わる場合、原因菌のほとんどは皮膚常在菌のブドウ球菌で、免疫低下やアレルギーが引き金になります。

Q. 外から菌をもらったのですか?

A. 多くの場合、そうではありません。原因菌のほとんどは皮膚常在菌で、もともとその犬の皮膚にいる菌です。皮膚の守りが落ちたことで増えられる状態になった、と考えます。

Q. 治療期間はどのくらいですか?

A. 3〜6週間以上かかることが多いとされています。抗菌薬の内服・外用と薬用シャンプーの併用が基本です。見た目がきれいになっても、指示された期間は続けてください。

Q. 見た目が治ったので、薬をやめてよいですか?

A. 自己判断でやめないでください。見た目が戻っても菌は残っており、そこでやめると再発します。中途半端な使い方は、薬が効きにくくなることにもつながります。

Q. 何度も繰り返します

A. 背景を探す段階に来ています。アレルギー、ホルモンの病気、皮膚の脂や乾燥、環境、薬の影響などが背景にあることがあります。抗菌薬を繰り返すのではなく、原因を調べたいと伝えてください。

Q. 痒がっていませんが、この病気ですか?

A. 痒みが目立たないこともあります。赤いブツブツ、円い脱毛、かさぶたなどの見た目で気づくことが多い病気です。お腹や内股など、毛の薄い場所を見てみてください。

Q. ほかの犬にうつりますか?

A. 原因菌のほとんどは皮膚常在菌なので、うつる病気とは考えません。その犬の皮膚でもともと暮らしていた菌が増えた状態だからです。ただし、寄生虫が背景にある場合は話が変わるため、診断が必要です。

Q. シャンプーは、多いほうがよいですか?

A. 指示された頻度を守ってください。洗いすぎると皮膚の守りをかえって落としてしまいます。間違ったスキンケアは、この病気の要因のひとつとして挙げられています。

まとめ|薬をもらう前に、聞いてほしいこと

この病気で覚えておいてほしいこと2つです。

ひとつは、見た目が治ってからが本番だということ——

3〜6週間以上という期間には理由があります。

もうひとつ——

これは結果であって原因ではないということ。

常在菌が増えられる状態つくった何か必ずあります。

一度きりなら治療で終わります。

けれど、繰り返しているのなら

次に受診するとき「背景を調べたい」伝えてください。

その一言診察の中身変わります。

皮膚の病気見た目で判断されがちです。

けれど、見た目が同じでも背景は違う——

そして、背景が違えばやることも変わります。

何年も同じことを繰り返してきたのなら

一度、そこから抜け出す相談してみてください。

今日できる3つ

  • 1お腹や内股を見て、赤いブツブツや円い跡がないか確かめる
  • 2痒みが先だったか、ブツブツが先だったかを思い出す
  • 3過去に同じ場所へ出たことがあるか、記録を見返す

薬で消しても、理由が残っていれば戻ってきます。繰り返しているなら、見る場所を変えるときです。

モフ@ペット好き

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