犬の種類と特徴    ドーベルマンの飼い方|症状が出る前に見つける心臓病

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ドーベルマンの飼い方|症状が出る前に見つける心臓病
ドーベルマンの飼い方
モフ@ペット好き

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「ドーベルマンの飼い方|症状が出る前に見つける心臓病」です。ではどうぞ!

昨日まで、元気に走り回っていた——

ドーベルマンの拡張型心筋症について語られるとき、必ず出てくる言葉です。

この病気には、症状のない期間があります。

心臓のなかで進行しているのに、犬は元気に見える——

そして、最初の症状が突然死であることがある

これが、この病気のもっとも厳しい部分です。

けれど、手立てはあります。

症状が出る前に、検査で見つけること——それが唯一にして最も有効な方法です。

この記事では、いつ、どんな検査を受けるべきかと、この犬種の意外に繊細な気質を書いていきます。

結論

ドーベルマンの拡張型心筋症(DCM)は、症状のない「潜在期」が長く続く病気です。元気に見える時期に検査で見つけることが唯一の手立てになります。心臓の超音波と24時間心電図年1回、若いうちから——これがこの犬種の標準的な備えです。失神は、様子を見てよいサインではありません。そして気質は見た目よりずっと繊細——叱るしつけは向きません。

この記事でわかること

  • 症状が出ない期間があるという事実
  • どんな検査を、いつ受けるか
  • 見逃したくないサイン
  • 見た目より繊細な気質
  • 寒さに弱いという体の事情

症状が出ない期間があるという、事実

拡張型心筋症の進み方
症状のない期間が、何年も続くことがあります。

拡張型心筋症は、心臓の筋肉そのものが薄く弱くなっていく病気です。

弁の病気ではありません。ポンプの壁そのものが力を失っていきます。

拡張型心筋症の経過
段階 犬の様子 検査で分かること
潜在期(前期) まったく元気に見える 不整脈が出始める
潜在期(後期) まだ元気に見える 超音波で心臓の変化が見える
症状が出る時期 疲れやすい・咳・失神 心臓が明らかに拡張している
心不全 呼吸困難・腹水 治療が中心になる
突然死 前ぶれなく起こることがある 重い不整脈が原因

「潜在期」という言葉がこの病気の鍵になります。

心臓は変化しているのに、犬は普通に暮らしている——

この期間が、何年も続くことがあります。

そして、この期間に見つけられれば、薬で進行を遅らせられる——

だから検査に意味があるのです。

⚠ 最初の症状が、突然死のことがあります

この病気では、重い不整脈による突然死前ぶれなく起こることがあります。

「昨日まで元気だったのに」——その言葉の背景には、気づかれなかった潜在期があります。

だからこそ、症状を待たずに検査する——この犬種では、それが標準的な考え方だと受け止めてください。

若い時期から起こりうる

「心臓病は高齢になってから」——

この犬種では、その常識が通用しません。

若い個体でも潜在期の変化が確認された報告があります。

つまり、「まだ若いから大丈夫」とは言えないということです。

3〜4歳から検査を始めることをすすめる考え方が一般的になっています。

迎えたときに、獣医師と検査の計画を相談しておいてください。

どんな検査を、いつ受けるか

心臓の検査の種類
1回の診察では分からないことがあります。

潜在期を見つけるには、複数の検査を組み合わせる必要があります。

検査の種類と役割
検査 分かること 限界
聴診 雑音や不整脈の気配 潜在期では分からないことが多い
心臓の超音波 心臓の大きさと動き ごく初期は変化が出ない
心電図 その場での不整脈 数分間しか見られない
24時間心電図 一日を通した不整脈の数 装着して過ごす必要がある
血液の心臓マーカー 心筋への負担の程度 単独では判断できない

とくに重要なのが24時間心電図です。

不整脈は、一日中出ているわけではありません。

診察室での数分間では捉えられないことが多いのです。

小さな装置を背負って普段どおり1日を過ごし、そのあいだの心電図を記録する——

これで、1日にどれだけの不整脈が出ているかが分かります。

検査を受けられる病院を、探しておく

これらの検査は、どの動物病院でもできるわけではありません。

  • 心臓の超音波を扱える病院か確認する
  • 24時間心電図の実施経験があるか尋ねる
  • 循環器を専門的に診る病院を調べておく
  • 紹介してもらえる二次診療施設があるか聞く
  • 健康なうちに、一度受診しておく
  • 基準となる状態を記録しておく

「基準となる状態を記録しておく」——

これは、非常に重要です。

健康なときの心臓の大きさが分かっていれば、変化に気づけます。

比較する相手がいなければ、「少し大きいのかどうか」を判断しにくくなります。

見逃したくない、サイン

見逃したくないサイン
どれも、すぐ受診すべきサインです。

症状が出てからでは遅い——それは事実です。

けれど、サインを知っておくことには意味があります。

危険なサインと対応
サイン 何が起きているか 対応
失神・ふらつき 重い不整脈で血液が送れていない ただちに受診
急に疲れやすい 心臓が体を支えきれない 早めに受診
乾いた咳 肺に水がたまり始めている 受診の理由になる
安静時の呼吸が速い 1分40回を超えるなら要注意 記録して受診
お腹が張る 腹水がたまっている 進行したサイン

「失神」は、もっとも見逃してはいけないサインです。

興奮した直後、遊んでいる最中、散歩から帰った直後——

一瞬倒れて、すぐ起き上がるという形で出ることがあります。

「つまずいただけかな」と思ってしまいがちですが、この犬種では様子を見てよいサインではありません。

安静時の呼吸数を、家で数える

家庭でできる、もっとも有用な観察がこれです。

眠っているときに、胸やお腹の上下を15秒数えて4倍する——それだけです。

正常は1分あたり15〜30回程度。40回を超える状態が続くなら、受診の理由になります。

元気なうちから数えて、その犬の普段の数を知っておいてください。

この数値が上がってくるのは、肺に水がたまり始めているサインであることがあります。

咳が出るより先に、呼吸数のほうが変化することもあります。

特別な機械も費用もかからないのに、これほど役に立つ観察はそう多くありません。元気なうちから、週に一度でも習慣にしておいてください。

見た目より、繊細な気質

この犬種に必要な暮らし
力の強さより、気質の繊細さに注意が要ります。

ここからは、気質の話です。

ドーベルマンには、「怖い犬」というイメージがつきまといます。

けれど、実際に暮らしてみると印象は変わります。

気質の実際
項目 実際の傾向
家族への態度 非常に愛情深く、そばを離れない
賢さ 覚えが非常に早い
叱られたとき 萎縮しやすい。強い叱責は向かない
留守番 不安を感じやすい個体が多い
見知らぬ人 警戒する。社会化が重要
攻撃性 適切に育てれば問題にならない

「ベルクロ・ドッグ」と呼ばれることがあります。

面ファスナーのように飼い主にくっついている——そういう意味です。

この犬種は、離れることを好みません。

トイレにまでついてくる——これは、この犬種の飼い主なら誰もが経験することです。

そのぶん、留守番を苦手とする個体も少なくありません。

子犬のうちから、短時間の留守番を少しずつ練習しておいてください。出かけるときも帰るときも、大げさにしない——それだけで、留守番は「一大事」でなくなります。

叱るしつけは、向きません

賢く、覚えが早い一方で、感受性が強い犬種です。

大きな声で叱る、力で押さえつける——

こうした方法は、この犬種では逆効果になります。

  • 「やると良いことがある」形で教える
  • ほめるのは、行動した直後1秒以内に
  • 大きな声や強い口調を使わない
  • 家族全員が同じ言葉とルールで接する
  • 子犬期の社会化を、必ず行う
  • 留守番の練習は、短時間から始める

とくに社会化は、この犬種では必須です。

体重30〜40kgで、見た目にも威圧感のある犬種ですから、散歩中に他人を怖がらせないことも飼い主の責任になります。

生後4か月ごろまでに、さまざまな人・犬・音に良い経験として会わせておいてください。

そのほかに、注意したい病気

心臓のほかにも、この犬種で知られている病気があります。

注意したい病気
病気 内容 気づき方
フォン・ヴィレブランド病 血が止まりにくくなる。遺伝性 検査で分かる
ウォブラー症候群 首の脊髄が圧迫される ふらつく・首を痛がる
胃拡張・胃捻転 胸の深い大型犬の緊急疾患 お腹が張る・吐こうとして吐けない
甲状腺機能低下症 元気がなくなり、太る 血液検査で分かる
股関節形成不全 大型犬に共通 腰を振って歩く

フォン・ヴィレブランド病は、血液が固まりにくくなる遺伝性の病気です。

普段は問題がなくても、手術や大きな怪我のときに止血が難しくなります。

  • 迎える前に、両親の遺伝子検査の結果を確認する
  • 避妊・去勢の前に、血液の検査を受けておく
  • 抜歯や手術の予定があるときは、必ず伝える
  • 甲状腺の検査も、健康診断に組み込む
  • 1日の食事を2〜3回に分けて胃捻転を防ぐ
  • 食後1時間は激しい運動をさせない

ウォブラー症候群は、首の部分で脊髄が圧迫される病気です。

ふらつく歩き方が特徴で、変性性脊髄症とは違い首の痛みをともなうことがあります。

「歩き方がおかしい」と感じたら、動画を撮って受診してください。

寒さに弱いという、体の事情

この犬種の被毛には、実用上の課題があります。

短毛のシングルコートに近く、皮下脂肪も少ない——

つまり、寒さに極端に弱いのです。

季節ごとの対応
季節 対応 理由
冬の散歩 服を着せる 断熱の層がない
室内 寒すぎない温度を保つ 床に近いほど冷える
寝床 厚めのマットを敷く 体脂肪が少なく骨が当たる
屋外飼育 向かない この犬種は室内犬
暑さには比較的強い ただし熱中症対策は必要

手入れそのものは楽です。

短毛でトリミングは不要、ブラッシングも週1〜2回で足ります。

体臭も少なく、室内で暮らしやすい犬種だと言えます。

その一方で、屋外での飼育には向きません。

寒さへの弱さと、飼い主から離れたがらない気質——この2つが理由です。

断耳・断尾という選択

ドーベルマンといえば、ぴんと立った耳と短い尾——そのイメージがあるかもしれません。

けれど、これは生まれつきの姿ではありません。

本来は、垂れ耳と長い尾を持って生まれてきます。

断耳・断尾について
項目 内容
断耳 耳を切り、立たせるための処置
断尾 尾を短く切る処置
もとの目的 作業犬時代の負傷を防ぐためとされる
現在の位置づけ 禁止している国が増えている
日本 法的な禁止はないが、行わない選択も広がっている

欧州を中心に、美容目的の断耳・断尾を禁止する国が増えています。

「見た目のために健康な体を切る」ことへの考え方が変わってきたためです。

日本では法的な禁止はありませんが、行わない選択をする繁殖者も増えています。

垂れ耳のドーベルマンを見たことがない方も多いと思いますが、それがこの犬種の本来の姿です。

どちらを選ぶかは飼い主の判断ですが、知ったうえで選んでほしいと思います。

運動量は、多め

1日2回、各1時間程度——これが目安になります。

筋肉質で運動能力の高い犬種ですから、十分な運動が必要です。

ただし、心臓に問題が見つかった場合運動量の調整が必要になります。

どこまで動かしてよいか病期によって変わります。

診断を受けたら、具体的に獣医師に尋ねてください。

診断されたあとの、暮らし方

検査で異常が見つかったとき——

それは、悪い知らせであると同時に「間に合った」という知らせでもあります。

診断後の対応
段階 治療の方向 暮らしで気をつけること
潜在期 薬で進行を遅らせる 過度な興奮を避ける
不整脈が多い 不整脈を抑える薬を使う 失神に注意して見守る
心臓が拡張してきた 複数の薬を組み合わせる 運動量を調整する
心不全 利尿薬などで症状を抑える 呼吸数を毎日記録する
共通 自己判断で薬をやめない 塩分の多い食べ物を与えない

薬で状態が安定すると、「治った」と感じてしまうことがあります。

けれど、薬をやめればまた進みます。

この病気の投薬は、多くの場合、生涯続くものだと考えてください。

  • 処方された薬を、決められたとおりに続ける
  • 安静時の呼吸数を、毎日または毎週記録する
  • 塩分の多い人の食べ物を与えない
  • 興奮しすぎる遊びは、途中で区切る
  • 夏の暑さは、心臓の負担になる
  • 定期的な再検査を、必ず受ける

そして、忘れないでほしいことがあります。

診断がついたということは、対策が取れるということです。

何も知らないまま過ごすより、はるかに良い状態にいます。検査を受けたという判断が、すでに一歩前に出ているということです。

よくある質問

Q. 元気なのに、心臓の検査は必要ですか?

A. 必要です。拡張型心筋症には、症状のない「潜在期」が長く続きます。心臓は変化しているのに、犬は普通に暮らしている——その期間に見つけられれば、薬で進行を遅らせられます。

Q. 何歳から検査を始めればいいですか?

A. 3〜4歳からをすすめる考え方が一般的です。この犬種では若い個体でも潜在期の変化が確認された報告があります。迎えたときに、獣医師と検査の計画を相談しておいてください。

Q. どんな検査を受けるのですか?

A. 心臓の超音波と、24時間心電図が中心になります。不整脈は一日中出ているわけではないため、診察室での数分間の心電図では捉えられないことが多くなります。

Q. 一瞬ふらついて、すぐ起き上がりました。

A. ただちに受診してください。失神は、重い不整脈で血液が送れていないサインのことがあります。この犬種では、様子を見てよいサインではありません。

Q. 怖い犬というイメージがありますが?

A. 実際は、家族に対して非常に愛情深い犬種です。「ベルクロ・ドッグ」と呼ばれるほど飼い主から離れたがりません。むしろ感受性が強く、叱るしつけには向きません。

Q. 寒さに弱いのですか?

A. 非常に弱い犬種です。短毛で下毛がなく、皮下脂肪も少ないため断熱の層を持ちません。冬の散歩には服を着せ、屋外飼育は避けてください。

Q. 散歩はどれくらい必要ですか?

A. 1日2回、各1時間程度が目安です。筋肉質で運動能力の高い犬種です。ただし心臓に問題が見つかった場合は、運動量の調整が必要になります。病期によって変わるため、獣医師に具体的に尋ねてください。

まとめ|症状を待たずに、検査を受ける

ドーベルマンの拡張型心筋症には、症状のない期間があります。

心臓のなかで進行しているのに、犬は元気に見える——

そして、最初の症状が突然死であることがある。

だからこそ、症状を待ってはいけません。

3〜4歳から、心臓の超音波と24時間心電図を年1回——

これが、この犬種の標準的な備えです。

そして気質

見た目の印象とは裏腹に、この犬種は繊細で、飼い主から離れたがりません。

叱るのではなく、ほめて教える——それが、この犬種をいちばん伸ばす方法です。

賢く、忠実で、そして驚くほど甘えたがる——

その姿を長く見ていられるように、元気なうちの検査だけは省略しないでください。

今日から始める3つ

  • 1心臓の超音波と24時間心電図を扱える病院を調べておく
  • 2眠っているときの呼吸数を数えて、普段の数を記録する
  • 3冬の散歩用に、服を用意する——断熱の層がない犬種です

この犬種の心臓は、症状が出る前から変化が始まっています。元気なうちに検査を受けることが、唯一の手立てになります。

モフ@ペット好き

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