

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の子宮腫瘍|いちばん多いのが、悪性のものです」です。ではどうぞ!
猫の子宮腫瘍は、あまり多くありません。
けれど、いちばん多いのは子宮腺癌という悪性腫瘍です。
しかも、かなり大きくなるまで症状が出ないことがあります。
だから、知っておく意味があります。
結論
子宮腫瘍とは子宮にできる腫瘍のことです。猫の子宮腫瘍の発生は、あまり多くありません。その中で最も多いのが、子宮腺癌という悪性腫瘍です。他には、平滑筋腫、平滑筋肉腫、線維肉腫、リンパ腫などがみられます。子宮腫瘍は、腫瘍がかなり大きくなるまで、分かりやすい症状が現れないことも多いものです。症状としては、膣分泌物が増える(膿や血液が混ざったようなものなど)ことがあります。また、腹腔内で子宮腫瘍が大きくなり、おなかが膨れて見えたり、他の臓器を圧迫して嘔吐や腹水貯留がみられたりすることもあります。子宮腫瘍の基本的な治療は、卵巣子宮摘出術です。悪性子宮腫瘍では、術後、または手術ができない症例の補助的治療として、化学療法や放射線療法を行う場合もあります。転移がなく、がんを含め完全切除できた場合は、経過は良好です。ただ、猫の子宮腫瘍で最も多い子宮腺癌では転移がよくみられるので、注意して経過を観察する必要があります。
この記事でわかること
- ✓子宮に、腫瘍ができます
- ✓最も多いのが、子宮腺癌です
- ✓大きくなるまで、出ません
- ✓分泌物と、お腹の張りを見てください
- ✓画像で、確かめます
- ✓卵巣子宮摘出術が、基本です
- ✓転移が、よくみられます
- ✓避妊手術で、防げます
子宮に、腫瘍ができます
まず、何が起きているのかから。
子宮は、お腹の中にあります
子宮は、赤ちゃんを育てる袋のような臓器です。
お腹の中にあるので、外からは見えません。
だから、変化に気づきにくいのです。
そこに、できものができます
その子宮に腫瘍ができるのが、子宮腫瘍です。
子宮の壁のどの層から生まれるかで、タイプが変わります。
発生は、あまり多くありません
猫の子宮腫瘍の発生は、あまり多くありません。
ほかの腫瘍に比べれば、出会うことの少ない病気です。
けれど、ゼロではありません。
避妊していないなら、可能性はあります
子宮が残っているなら、起こりえます。
避妊手術で子宮を取っていれば、この腫瘍は起こりません。
そこが、いちばん大事な点です。
年齢を重ねるほど、可能性は高くなります。
高齢のメス猫で、避妊していないなら気にかけておいてください。
最も多いのが、子宮腺癌です

どんな腫瘍があるのかの話です。
いちばん多いのが、悪性なのです
猫の子宮腫瘍で最も多いのが、子宮腺癌という悪性腫瘍です。
「いちばん多いタイプが悪性」——
そこが、この病気の厳しいところです。
ほかにも、いくつかあります
他には、平滑筋腫、平滑筋肉腫、線維肉腫、リンパ腫などがみられます。
平滑筋腫は、良性にあたるものです。
平滑筋肉腫や線維肉腫は、悪性です。
リンパ腫が、子宮に出ることもあります
リンパ腫は
猫でいちばん多い腫瘍の一つです。
それが、子宮に生じることもあります。
タイプによって、治療の考え方が変わります。
見た目では、区別できません
どのタイプかは、取り出して顕微鏡で調べないと分かりません。
だから、病理検査が必要になります。
その結果で、その後の方針が決まります。
良性なら、手術で終わることもあります
平滑筋腫のような良性のものなら、取り除いて終わることがあります。
けれど、それが分かるのは取り出したあとです。
だから、まず手術という判断になります。
大きくなるまで、出ません

この病気が、見つかりにくい理由です。
小さいうちは、症状がありません
子宮腫瘍は、腫瘍がかなり大きくなるまで、分かりやすい症状が現れないことも多いものです。
お腹の中で、静かに大きくなっていきます。
だから、見つかるのが遅れます
気づいたときには、かなりの大きさになっていることがあります。
「急に悪くなった」ように見えて、実はそうではありません。
ずっと、そこで育っていたのです。
だから、症状が出てからでは遅いことがあります。
症状に頼らない見つけ方が要ります。
健康診断で、見つかることがあります
症状が出る前に、画像検査で見つかることがあります。
お腹の中の臓器は、外からは見えません。
年に一度、診てもらう意味はそこにあります。
避妊していないなら、なおさらです
子宮が残っているなら、そこも診てもらう対象になります。
健康診断のときに、「子宮も見てください」と伝えてください。
高齢になったら、間隔を短くしてください
年をとるほど、腫瘍は増えていきます。
七歳を過ぎたら、半年に一度でもよいくらいです。
血液検査と画像検査を、あわせて受けてください。
分泌物と、お腹の張りを見てください

気づけるサインです。
膣分泌物が、増えます
膣分泌物が増えることがあります。
膿や血液が混ざったようなものが出ることもあります。
お尻まわりの毛が汚れていたり、しきりに舐めていたりします。
お腹が、膨れて見えます
腹腔内で子宮腫瘍が大きくなり、おなかが膨れて見えることがあります。
「太ったかな」と思っていたら
そうではなかった、ということがあります。
吐くことが、増えます
他の臓器を圧迫して、嘔吐がみられることがあります。
お腹の中で、場所を取られてしまうのです。
食欲が落ちることもあります。
腹水がたまることもあります
腹水貯留がみられることもあります。
お腹に水がたまると、やはり張って見えます。
腹水がたまる原因は、ほかにもあります。
心臓や肝臓の病気でも、たまります。
だから、原因を確かめる必要があります。
- 膣分泌物が、増えた
- 膿や血液が混ざったようなものが出ている
- お尻まわりの毛が、汚れている
- お腹が、膨れて見えるようになった
- 吐くことが、増えた
- お腹は大きいのに、痩せてきた
避妊していないメス猫にこれらがあれば、相談してください。
⚠ 相談してみてください
膣から、膿や血液のようなものが出ている。
お腹が、膨れて見えるようになった。
吐くことが増え、食欲も落ちてきた。
避妊手術を、受けていない。
最も多いのは、子宮腺癌という悪性腫瘍です。
画像で、確かめます

診断の進め方です。
触って、確かめます
お腹を触って、しこりがないかを診ます。
張っている原因が何なのかを、まず探します。
家では、強く押さないでください。
確かめるつもりが、痛みを与えてしまいます。
画像で、場所と大きさを見ます
超音波検査やレントゲン検査で、お腹の中を確かめます。
腹水がたまっていないかも、分かります。
子宮から来ているかどうかを、探していきます。
ほかの原因とも、区別します
膿がたまっているだけかもしれません。
子宮蓄膿症や、
卵巣腫瘍でも、似た症状が出ます。
だから、順に確かめていきます。
転移がないかも、探します
悪性なら、ほかの場所へ広がっている可能性があります。
胸のレントゲン検査などで、確かめます。
そこが、その後の見通しを左右します。
転移がなければ、取りきれる可能性が高くなります。
だから、手術の前に確かめておきます。
| 調べること | 分かること |
|---|---|
| 触診 | お腹の中に、しこりがあるかどうか |
| 超音波検査 | しこりの場所と大きさ、腹水の有無 |
| レントゲン検査 | お腹の様子と、胸への転移 |
| 血液検査 | 全身の状態と、手術に耐えられるか |
| 病理検査 | どのタイプの腫瘍か。悪性かどうか |
卵巣子宮摘出術が、基本です
治療のことです。
取り除くことが、治療になります
子宮腫瘍の基本的な治療は、卵巣子宮摘出術です。
卵巣と子宮を、まとめて取り除きます。
残せば、そこにできる心配が残るからです。
取ったものは、検査に出します
取り除いたら、病理検査に出します。
子宮腺癌かどうか、どこまで広がっていたかを確かめます。
結果が出るまでには、日数がかかります。
その結果を聞くまでが、治療の一区切りです。
悪性なら、追加の治療を相談します
悪性子宮腫瘍では、術後、または手術ができない症例の補助的治療として、化学療法や放射線療法を行う場合もあります。
手術だけで終わらないことがある
ということです。
手術ができない場合もあります
大きくなりすぎている、全身の状態が悪い——
そうした場合は、手術が難しくなります。
そのときも、補助的治療として化学療法や放射線療法を相談します。
できることが、なくなるわけではありません。
手術のあとに、見ておいてほしいこと
- 傷を、舐めていないか
- ごはんを、食べているか
- 水を、飲めているか
- トイレに、行けているか
- 傷の周りが、赤く腫れていないか
- 元気があるかどうか
気になることがあれば、次の再診を待たずに連絡してください。
転移が、よくみられます
見通しの話です。
完全に取れれば、経過は良好です
転移がなく、がんを含め完全切除できた場合は、経過は良好です。
だから、早く見つけることに意味があります。
小さいうちなら、取りきれる可能性が高まります。
大きくなってからでは、まわりに食い込んでいることもあります。
けれど、子宮腺癌は転移します
猫の子宮腫瘍で最も多い子宮腺癌では、転移がよくみられます。
だから、注意して経過を観察する必要があります。
手術で終わり、ではありません。
定期的に、診てもらってください
指示された日に、必ず再診を受けてください。
画像検査で、転移がないかを確かめます。
早く見つかれば、打てる手も増えます。
いつまで通うかは、相談してください
再診の間隔は、少しずつ広がっていきます。
けれど、自己判断でやめないでください。
転移がよくみられる腫瘍だからです。
家でも、見ていてください
体重、食欲、呼吸の様子——
その三つを、記録しておいてください。
猫が食べない日が続くのは、それだけで危険なことです。
| 状況 | その後の見通し |
|---|---|
| 転移がなく、完全切除できた | 経過は良好とされる |
| 子宮腺癌だった | 転移がよくみられるので、注意して観察する |
| 手術ができない場合 | 化学療法や放射線療法を相談する |
| 術後の悪性腫瘍 | 補助的治療を行う場合がある |
| 共通して | 定期的な再診で、転移を早く見つける |
避妊手術で、防げます
この記事の結論です。
子宮がなければ、できません
子宮腫瘍は、子宮にできる腫瘍です。
だから、避妊手術で子宮を取っていればこの腫瘍は起こりません。
ほぼ確実に防げる、数少ない腫瘍です。
ほかの病気も、まとめて防げます
卵巣と子宮を取れば、卵巣腫瘍も子宮蓄膿症も起こりません。
初回発情前に行えば、乳腺の病気を減らすことにもつながります。
一度の手術で、いくつもの病気を防げます。
時期は、相談して決めてください
生後4〜6か月頃が勧められることが多いものです。
発情中は出血の危険が高く、手術も難しくなります。
いつがよいかは、かかりつけと相談してください。
高齢でも、相談する価値はあります
「もう年だから」と迷うかもしれません。
けれど、病気になってから緊急で手術するより落ち着いた状態のほうが安全です。
麻酔の心配も含めて、話してみてください。
手術の前に、確かめておくこと
- 持病があるなら、必ず伝える
- 血液検査で、麻酔に耐えられるかを見てもらう
- 当日の絶食など、指示を守る
- 入院の日数と、費用の見通しを聞く
- 術後服や襟を、用意しておく
- 帰ってからの過ごし方を、聞いておく
先に確かめておくほうが、落ち着いて臨めます。
| 防げる病気 | 内容 |
|---|---|
| 子宮腫瘍 | 子宮を取っていれば、起こらない |
| 子宮蓄膿症 | 未避妊のメスに起こる、緊急の病気 |
| 卵巣腫瘍 | 卵巣を取っていれば、起こらない |
| 乳腺の病気 | 初回発情前の手術で、減らせるとされる |
| 望まない繁殖 | そもそも起こらなくなる |
🩺 太ったのだと、決めつけないでください
「お腹が張ってきた」で来られたとき——
避妊しているかどうかを、必ず尋ねます。
最も多いのが子宮腺癌という悪性腫瘍で、大きくなるまで症状が出ないからです。
太ったのだと、決めつけないでください。
この記事の要点
猫の子宮腫瘍の発生はあまり多くありませんが、最も多いのは子宮腺癌という悪性腫瘍です。
かなり大きくなるまで、分かりやすい症状が現れないことも多いものです。
基本的な治療は、卵巣子宮摘出術です。
完全切除できれば経過は良好ですが、子宮腺癌では転移がよくみられます。
Q. 子宮腫瘍とは、どんな病気ですか?
A. 子宮にできる腫瘍のことです。猫では、発生はあまり多くありません。
Q. どのタイプが多いですか?
A. 最も多いのが、子宮腺癌という悪性腫瘍です。
Q. ほかには、どんな腫瘍がありますか?
A. 平滑筋腫、平滑筋肉腫、線維肉腫、リンパ腫などがみられます。
Q. 早く気づけますか?
A. かなり大きくなるまで、分かりやすい症状が現れないことも多いものです。
Q. どんな症状が出ますか?
A. 膣分泌物が増えます。膿や血液が混ざったようなものが出ることもあります。
Q. お腹に変化は出ますか?
A. 腹腔内で腫瘍が大きくなり、おなかが膨れて見えることがあります。
Q. 吐くことはありますか?
A. 他の臓器を圧迫して、嘔吐がみられることがあります。腹水がたまることもあります。
Q. 子宮蓄膿症と、どう違いますか?
A. 症状は似ていますが、原因が違います。どちらも受診が必要なので、画像検査などで確かめます。
Q. どうやって診断しますか?
A. 触診と、超音波検査などの画像検査で確かめます。転移がないかも探します。
Q. 治療はどうしますか?
A. 基本的な治療は、卵巣子宮摘出術です。
Q. 手術だけで終わりますか?
A. 悪性では、術後の補助的治療として化学療法や放射線療法を行う場合もあります。
Q. 手術ができない場合は、どうしますか?
A. 補助的治療として、化学療法や放射線療法を行う場合があります。
Q. 治りますか?
A. 転移がなく、がんを含め完全切除できた場合は経過は良好です。
Q. 転移することはありますか?
A. 最も多い子宮腺癌では、転移がよくみられます。注意して経過を観察する必要があります。
Q. 予防はできますか?
A. 避妊手術で子宮を取っていれば、起こりません。
まとめ|静かに育つ腫瘍だと、知っておいてください
猫の子宮腫瘍は、あまり多くありません。
けれど、いちばん多いのは子宮腺癌という悪性腫瘍です。
そして、かなり大きくなるまで分かりやすい症状が出ません。
お腹が膨れてきた、膣から膿のようなものが出る——
そこで初めて気づくことが多いのです。
だから「太ったのかな」で片づけないでください。
完全に取り除ければ、経過は良好とされています。
早く見つけるほど、その可能性は高まります。
そしてこの腫瘍は、避妊手術で防げます。
今日できる3つ
- 1お尻まわりが汚れていないか、確かめる
- 2お腹を横から見て、張っていないか確かめる
- 3避妊手術を受けていないなら、時期をかかりつけに相談する
子宮がなければ、この腫瘍は起こりません。一度の手術で、いくつもの病気を防げます。

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