ネコの病気    猫の網膜剥離|多くは、血圧の問題です

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猫の網膜剥離|多くは、血圧の問題です
猫の網膜剥離
モフ@ペット好き

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「猫の網膜剥離|多くは、血圧の問題です」です。ではどうぞ!

昨日までふつうだった猫が、壁にぶつかるようになった。

明るい部屋なのに、瞳が大きく開いたままになっている。

網膜剥離は、ある日突然、目が見えなくなるという形で気づかれることが多い病気です。

そして猫の場合、その多くは血圧の問題から起きています。目の病気を診てもらったつもりが、腎臓や甲状腺の病気の発見につながる——そういうことが、実際に起こります。

結論

網膜剥離は目の奥にある網膜が、その下の層からはがれてしまう状態です。猫の網膜剥離の多くは高血圧に関連して起こり、甲状腺機能亢進症や腎臓病などの基礎疾患が原因となります。猫は慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症から血圧が上昇することがよくあります。治療は目そのものへの処置ではなく、甲状腺機能亢進症では抗甲状腺薬の投与、腎臓病では血管拡張薬や降圧薬の投与を行い、内科疾患の管理が良好になることで視覚が回復する場合もあります。降圧薬としてはアムロジピンなどのカルシウム拮抗薬が第一選択薬として使われます。高血圧から網膜剥離を起こし視覚が低下した場合でも、治療により視覚が回復してくる症例が報告されており、初期段階で診断ができれば視覚の維持が可能な場合もあります。そのため、急に見えなくなったときは、その日のうちに受診し、血圧を測ってもらうことが大切です。

この記事でわかること

  • 網膜は、目の奥のフィルムです
  • 猫では、多くが血圧から来ます
  • 背景に、腎臓と甲状腺があります
  • 瞳が開きっぱなしなら、疑ってください
  • 早ければ、戻ることがあります
  • 治療は、血圧を下げることです
  • 高齢の猫は、血圧を測ってください
  • 見えなくなっても、暮らせます

網膜は、目の奥のフィルムです

網膜は眼球のいちばん内側をおおう、薄い膜です。

カメラでいえば、フィルムやセンサーにあたる部分だと思ってください。

光を、信号に変えています

角膜と水晶体を通って入ってきた光は、網膜の上でひとつの像を結びます。

網膜はそれを電気の信号に変えて、脳へ送ります。

ここではじめて、猫は「見えた」ことになります。

はがれると、働けません

網膜はその下の層から栄養をもらっています。

はがれると、その供給が断たれます。

そして光を受け取っても、信号に変えられなくなります。

フィルムが、カメラの中で浮いてしまった状態——そう考えると分かりやすいと思います。

猫では、多くが血圧から来ます

つながり
目から、さかのぼれます。

網膜剥離というと、強くぶつけたときに起きるものという印象があるかもしれません。

けれど猫では、事情が違います。

血圧が、網膜をはがします

猫の網膜剥離の多くは高血圧に関連して起こります。

血圧が高い状態が続くと、目の奥の細い血管に、高い圧がかかり続けます。

血管が傷むと、そこから水分がもれ出します。

そのもれ出したものが網膜の下にたまり、網膜を押し上げていきます。

これが、猫の網膜剥離のいちばん多い起こり方です。

出血することもあります

傷んだ血管が破れると、目の中に出血が起こります。

黒目の奥が赤く見える、瞳の中に赤いものが見える——そう気づかれることがあります。

これも血圧が高い状態が続いていた印です。

ぶつけて起きることは、多くありません

けがによる網膜剥離も、もちろんあります。

けれど猫で急に見えなくなったとき、まず疑うのは血圧のほうです。

「何もぶつけていないのに」——その通りで、ぶつけなくても起こります。

背景に、腎臓と甲状腺があります

背景にあるもの
血圧の、その先を探します。

では、なぜ血圧が上がったのか。

ここまでさかのぼると、猫でおなじみの病気が出てきます。

二つの病気が、二大背景です

甲状腺機能亢進症や腎臓病などの基礎疾患が原因となります。

猫は慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症から血圧が上昇することがよくあります。

どちらも高齢の猫に多い病気です。

そして、どちらも静かに進みます。

見えなくなったことが、腎臓病発見のきっかけになることがあります
背景の病気 こんな様子で気づかれます
慢性腎臓病 水をよく飲む、尿が増える、痩せてくる
甲状腺機能亢進症 よく食べるのに痩せる、落ち着かない、鳴く
高血圧症 自覚できる症状が出ないまま進むことが多い
そして 目の異常が、最初の気づきになることがある
だから 目から、体をさかのぼって探すことになる

目のほうが、先に気づかせてくれます

腎臓病も甲状腺の病気も、初期には気づきにくいものです。

「水をよく飲むな」くらいでは、受診まで至らないことも多いと思います。

けれど目が見えなくなれば、必ず気づきます。

目が、体の異常を教えてくれた——そう考えることもできます。

瞳が開きっぱなしなら、疑ってください

気づくきっかけ
瞳を、見てください。

この病気で、いちばん分かりやすいサインがあります。

明るいのに、瞳が大きいままです

ふつう、猫の瞳は明るいところでは細くなります。

けれど網膜がはがれると、光を受け取れなくなります。

だから瞳が閉じる指令が出ず、開いたままになります。

明るい部屋で、両目の瞳がまん丸に開いている——これは、はっきりした異常です。

  • 明るい場所でも、瞳が大きいまま
  • 目の前で手を動かしても、反応しない
  • 家具や壁に、ぶつかるようになった
  • 段差でつまずく、高いところに登らない
  • 動くのをためらう、じっとしている
  • 呼ぶと、声のほうを探すように顔を向ける
  • 瞳の奥に、赤いものが見える

猫は、見えなくても歩けてしまいます

ここが、この病気の気づかれにくいところです。

猫は、ひげと記憶と匂いで家の中を移動できます。

いつもの部屋なら、ぶつからずに歩けてしまうのです。

だから家具の配置を変えたときや、知らない場所に連れていったときに、はじめて分かることがあります。

片目だけなら、もっと分かりません

片目だけがはがれた場合、反対の目で補ってしまいます。

ふるまいは、ほとんど変わりません。

だから、瞳を見ることに意味があります。

左右の瞳の大きさを、明るいところで比べる——これが、片目の異常に気づく方法です。

受診のときに、伝えてほしいこと

急に見えなくなった猫を連れていくとき、持っていってほしい情報があります。

  • いつから、様子がおかしかったか
  • ぶつかり始めたのは、いつか
  • 水を飲む量が、増えていなかったか
  • 体重が、減っていなかったか
  • よく食べるのに痩せる、ということはなかったか
  • 持病があるか、飲んでいる薬があるか

三つめから五つめは、腎臓や甲状腺の手がかりです。

目とは関係ないように思える話が、この病気では核心に届きます。

早ければ、戻ることがあります

早さで変わること
早ければ、戻ることがあります。

ここが、この病気でいちばん伝えたいことです。

あきらめるのは、まだ早いのです。

血圧を下げれば、戻ることがあります

高血圧から網膜剥離を起こし視覚が低下した場合でも、治療により視覚が回復してくる症例が報告されています。

内科疾患の管理が良好になることで、視覚が回復する場合もあります。

もれ出した水がたまって網膜が浮いているなら、もれを止めれば、水は引いていきます。

網膜が、元の位置に戻ることがあるのです。

ただし、時間が勝負です

初期段階で診断ができれば、視覚の維持が可能な場合もあります。

けれどはがれたままの時間が長くなると、網膜そのものが働きを失っていきます。

位置が戻っても、見えるとは限らなくなる——そういう段階に入ってしまいます。

「見えていないみたい」と気づいた日に動く——それが、視力を残せるかどうかを分けます。

⚠ 急に見えなくなったら、その日のうちに

ものにぶつかるようになった。

明るいのに、瞳が開いたままになっている。

この二つがそろったら、その日のうちに受診してください。

「明日でいいか」の一日が、戻るか戻らないかを分けることがあります。

そして受診のときは「血圧を測ってください」と伝えてください。

治療は、血圧を下げることです

治療は、目そのものへの処置ではありません。

体のほうを治すことで、目を助けます。

背景の病気を、治療します

甲状腺機能亢進症では抗甲状腺薬の投与、腎臓病では血管拡張薬や降圧薬の投与を行います。

そして内科疾患の管理が良好になることで、視覚が回復する場合もあります。

目薬では、どうにもならない病気だということです。

降圧薬が、中心になります

アムロジピンなどのカルシウム拮抗薬が第一選択薬として使われます。

飲み薬で、血圧を下げていきます。

そして血圧を測りながら、量を調整していきます。

目の治療というより、全身の管理として進んでいきます
場面 やること
受診したその日 眼底を診て、血圧を測る
高血圧が分かったら 降圧薬を始める。第一選択はカルシウム拮抗薬
同時に 腎臓や甲状腺を調べ、背景を探す
背景が見つかれば その病気の治療も始める
その後 定期的に血圧を測り、量を調整していく

薬は、ずっと続きます

血圧の薬は、飲み続けることになります。

やめれば、また上がります。

そして反対の目にも、同じことが起こりえます。

片目が助かったから終わり、ではありません。続けることが、もう片方を守ることになります。

高齢の猫は、血圧を測ってください

この病気について、いちばん現実的な予防があります。

血圧は、症状を出さずに上がります

高血圧そのものには、分かりやすい症状がありません。

元気に見えるまま、静かに上がっていきます。

そして網膜がはがれてはじめて気づかれる——それでは遅いのです。

だから、定期の健診に入れてください

血圧測定は、数分で終わります。

採血も麻酔も要りません。

  • 七歳を過ぎたら、健診に血圧測定を加える
  • 腎臓病がある猫は、必ず測ってもらう
  • 甲状腺の病気がある猫も、同じく測る
  • 健診では、眼底も一緒に見てもらう
  • 家では、月に一度は瞳の大きさを見比べる

「血圧も測ってください」の一言で始められます。

これが、この病気にできるいちばん確かな手当てです。

🩺 測らなければ、分かりません

猫の高血圧は、健診で見つけるものです。

症状が出てからでは、すでに目や腎臓、心臓に負担がかかっています。

七歳を過ぎたら、年に一度は測ってあげてください。

見えなくなっても、暮らせます

残念ながら、視力が戻らないこともあります。

けれど、そこで終わりではありません。

猫は、思いのほかうまく暮らします

猫は、ひげと匂いと記憶で動けます。

数週間もすれば、家の中を自在に歩くようになる猫も少なくありません。

失明した猫が、不幸だとは限りません。

こちら側が、変えないでいること

いちばんの助けは「変えないでいること」です
整えること なぜか
家具の配置を変えない 覚えた配置で、猫は歩いている
食器とトイレを動かさない 迷わず行ける場所が必要
高い段差を減らす 踏み外しによるけがを防ぐ
声をかけてから触る 驚かせないため。反射で引っかくことがある
絶対に外に出さない 見えない状態で外へ出るのは危険

模様替えをしない。それだけで、猫はずいぶん楽になります。

そして背景の病気の治療は、続けてください。見えなくなっても、血圧の管理は体を守るために必要です。

この記事の要点

猫の網膜剥離の多くは、高血圧に関連して起こります。

その背景には、慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症があります。

治療は手術ではなく、降圧薬と背景の病気の管理です。アムロジピンなどが第一選択になります。

内科疾患の管理が良好になれば、視覚が回復する場合もあります。だから、その日に動いてください。

Q. 網膜剥離とは、どんな状態ですか?

A. 目の奥にある網膜が、その下の層からはがれてしまう状態です。網膜は光を信号に変える組織なので、はがれると見えなくなります。

Q. 原因は何が多いのですか?

A. 猫の網膜剥離の多くは、高血圧に関連して起こります。甲状腺機能亢進症や腎臓病などの基礎疾患が原因となります。

Q. ぶつけていないのに、起こるのですか?

A. 起こります。むしろ猫では、けがより高血圧によるものが多いと考えます。血管が傷んで水がもれ、網膜を押し上げていくためです。

Q. なぜ血圧が上がるのですか?

A. 猫は慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症から血圧が上昇することがよくあります。どちらも高齢の猫に多く、静かに進む病気です。

Q. どんな様子で気づけますか?

A. 明るい場所でも瞳が開いたままなのが、いちばんの手がかりです。ものにぶつかる、動きたがらない、目の前で手を動かしても反応しないといった様子も見てください。

Q. うちの猫は、ぶつからずに歩けています

A. 猫はひげと記憶と匂いで移動できます。いつもの部屋なら、見えなくても歩けてしまうのです。だから瞳の大きさを見ることに意味があります。

Q. どのくらい急ぎますか?

A. その日のうちに受診してください。はがれたままの時間が長くなるほど、網膜が働きを失っていきます。早ければ、視覚が戻る可能性があります。

Q. 手術をするのですか?

A. 猫では、目そのものへの手術より内科的な管理が中心になります。甲状腺機能亢進症では抗甲状腺薬、腎臓病では血管拡張薬や降圧薬の投与を行います。

Q. どんな薬を使いますか?

A. アムロジピンなどのカルシウム拮抗薬が第一選択薬として使われます。飲み薬で血圧を下げ、測定しながら量を調整していきます。

Q. 視力は戻りますか?

A. 治療により視覚が回復してくる症例が報告されています。内科疾患の管理が良好になることで回復する場合もあります。ただし時間がたつほど、戻りにくくなります。

Q. 薬は、いつまで続けますか?

A. 血圧の薬は続けることになります。やめればまた上がりますし、反対の目にも同じことが起こりえます。続けることが、もう片方の目を守ることになります。

Q. 予防はできますか?

A. 血圧を測ることが、いちばん確かな手当てです。七歳を過ぎたら健診に血圧測定を加えてください。腎臓病や甲状腺の病気がある猫では、とくに必要です。

Q. 血圧測定は、大変ではありませんか?

A. 数分で終わり、採血も麻酔も要りません。前足やしっぽにカフを巻いて測ります。「血圧も測ってください」と伝えるだけで始められます。

Q. 見えなくなったら、どうすればよいですか?

A. 家具の配置を変えないことが、いちばんの助けになります。食器とトイレの位置も動かさず、声をかけてから触ってください。そして、外には絶対に出さないでください。

まとめ|見えなくなった日に、血圧を測ってください

猫の網膜剥離は、ある日突然やってきます。

けれど、突然に見えるだけです。

その裏では、血圧が上がり続けていました。そしてその血圧の裏には、腎臓や甲状腺の病気があったかもしれません。

だからこの病気では、目だけを見ていても始まりません。

そして、希望もあります。

早く血圧を下げれば、網膜が戻り、視覚が回復することがあります。

「明日でいいか」の一日が、その可能性を削ってしまいます。

見るべきは瞳の大きさです。

明るい部屋で、まん丸に開いたまま。それを見たら、その日のうちに連れていってください。

今日できる3つ

  • 1明るい部屋で、瞳が細くなっているか確かめる
  • 2目の前でそっと手を動かし、反応するか見る
  • 3七歳を過ぎているなら、次の健診で血圧測定を頼む

猫の高血圧は、症状を出さずに進みます。測らなければ、分かりません。

モフ@ペット好き

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「猫の網膜剥離|多くは、血圧の問題です」でした。
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