

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「パピヨンの飼い方|賢すぎる犬を、退屈させない」です。ではどうぞ!
「パピヨンは性格が悪い」——
そんな言い方を聞いたことがあるかもしれません。
いたずらをする。よく吠える。こちらの隙を突いてくる——
けれど、その正体は「性格の悪さ」ではありません。
賢さです。
パピヨンは、小型犬のなかでもきわめて知能の高い犬種とされています。
そして、賢い犬は退屈に弱い。
頭を使う機会がなければ、その力は別の方向に使われます。
この記事では、その賢さとどう付き合うかと、遺伝子検査で防げるPRAという病気を書いていきます。
結論
パピヨンは小型犬のなかでもきわめて賢い犬種です。「性格が悪い」と言われる行動の多くは、退屈から来ています——1日10分でも頭を使う遊びを入れるだけで大きく変わります。そして進行性網膜萎縮(PRA)——遺伝子検査で防げる失明の病気です。迎える前に、両親の検査結果を必ず確認してください。
この記事でわかること
- ✓賢さが、退屈に変わるとき
- ✓頭を使わせる具体的な方法
- ✓PRAという遺伝性の目の病気
- ✓膝と、小さな体を守る
- ✓蝶の耳という、この犬種の証
賢さが、退屈に変わるとき

パピヨンは、状況をよく見ています。
飼い主の様子、家のなかのルール、何をすればどうなるか——
それを、驚くほど早く学びます。
この能力は、しつけの場面では大きな利点になります。
けれど、使い道がなければどうなるか。
| 状況 | 賢い犬に起きること |
|---|---|
| 頭を使う機会がある | 満足して、落ち着いて過ごす |
| 機会がない | 自分で「仕事」を作り始める |
| いたずらをする | 飼い主が反応する |
| 反応が返る | その行動が強化される |
| 繰り返す | 問題行動として定着する |
「叱られる」ことさえ、退屈な犬にとっては刺激になりえます。
何も起きない時間より、怒られる時間のほうがまだ面白い——
賢い犬ほど、この判断をします。
だから、叱っても止まらない——むしろ増えることさえあります。対策は「叱る」ではなく「退屈をなくす」ほうにあります。
よく吠えるのも、同じ背景
パピヨンは、よく吠える犬種でもあります。
警戒心が強く、そのうえ賢い——
吠えれば何かが起きると学べば、それは繰り返されます。
- 吠えている最中に構わない——反応は報酬になる
- 静かにできた瞬間を、すぐほめる
- 窓から外が見えない配置にする
- 子犬期の社会化で、警戒吠えを減らす
- 退屈な時間を減らす——これが根本的な対策
- 要求吠えには、応じない一貫性を保つ
とくに「要求吠え」には注意してください。
吠えたら遊んでもらえた。吠えたらごはんが出た——
一度でも成功すれば、この犬種はそれを覚えます。
頭を使わせる、具体的な方法

対策は、単純です。
頭を使う機会を、毎日つくること。
| 遊び | 内容 | 時間の目安 |
|---|---|---|
| おやつ探し | 部屋に隠して、においで探させる | 5〜10分 |
| 知育トイ | 考えておやつを取り出す | 10〜15分 |
| 新しい芸を教える | 覚える過程そのものが楽しい | 5分を数回 |
| おもちゃの名前当て | 名前を呼んで持ってこさせる | 5〜10分 |
| 室内の障害物遊び | クッションなどでコースを作る | 10分 |
1日10分でも構いません。
体を動かす散歩30分に匹敵する満足を得られることがあります。
とくに「におい」を使う遊びは効果が高いものです。
犬にとって、嗅覚を使うことは大きな精神的活動になります。
⚠ 賢さは、教えれば伸びます
パピヨンは、小型犬のなかで屈指の作業能力を持つと評価されることがあります。
ドッグスポーツで活躍する個体も少なくありません。その能力は、使わなければもったいないものです。
「おすわり」「待て」の先へ——この犬種には、もっと難しいことを教える余地があります。そして、教える過程を犬自身が楽しみます。
留守番の時間を、どう使わせるか
退屈がもっとも起こりやすいのが、留守番中です。
- 知育トイにおやつを詰めて置いておく
- おもちゃは、留守番のときだけ出す——特別感が出る
- 出かける直前に、頭を使う遊びをしておく
- 出入りを大げさにしない
- 留守番中の様子を、カメラで確認してみる
- 長時間になる日は、預けることも検討する
「留守番のときだけ出すおもちゃ」は有効な手です。
いつでも遊べるおもちゃは、賢い犬にとってすぐ飽きるものになります。
限定することで、価値が生まれます。留守番が「嫌な時間」ではなく「特別なおもちゃが出る時間」に変わっていきます。賢い犬種だからこそ、この切り替えも早く覚えます。
PRAという、遺伝性の目の病気

ここからは、健康の話です。
進行性網膜萎縮(PRA)——この犬種で知られている遺伝性の目の病気です。
網膜の細胞が徐々に働きを失い、最終的に失明に至ります。
| 段階 | 様子 | 気づき方 |
|---|---|---|
| 初期 | 暗い場所での視力が落ちる | 夜、物にぶつかる |
| 進行 | 夜の散歩を嫌がる | 暗い部屋に入りたがらない |
| さらに進行 | 明るい場所でも見えにくくなる | 階段でつまずく |
| 末期 | 失明に至る | 瞳孔が開いたままになる |
| 痛み | ない | だから気づくのが遅れる |
この病気には、痛みがありません。
だから犬は、鳴きも訴えもしません。
そして犬は、見えない環境にも慣れていきます。
家具の配置を覚え、においと音で動く——だから飼い主が気づかないまま進行することがあります。
遺伝子検査で、防げる病気です
ここが、もっとも重要な部分です。
PRAは、遺伝子検査で調べられる病気です。
両親がともに検査を受け、発症する組み合わせを避けていれば、その子犬は発症しません。
- 迎える前に、両親のPRA検査結果を確認する
- 「検査済み」ではなく、結果の内容まで聞く
- 書面で受け取っておく
- 検査をしていない繁殖者なら、その理由を尋ねる
- フォン・ヴィレブランド病との組み合わせ検査もある
- すでに迎えた犬でも、検査を受けられる
「両親の検査結果を確認する」——
この一手間だけで、その犬の生涯が変わる可能性があります。
すでに迎えた犬についても、検査を受けることには意味があります。
発症の可能性が分かれば、早い段階から家の環境を整えておけるからです。
見えなくなっても、暮らしていけます
視力を失った犬が不幸かというと、そんなことはありません。
犬は、においと音の世界で生きています。
家具の配置を変えない。床にものを置かない。声をかけてから触る——
こうした配慮があれば、驚くほど普通に暮らします。
大切なのは、「見えていない」と早く気づくことです。
気づかないまま家具を動かしたり、急に触ったりすれば、犬は驚き、不安になります。
「見えていない」と分かっていれば、声をかけてから触る、配置を変えないという配慮ができます。
その差が、犬の暮らしやすさを大きく変えます。
膝と、小さな体を守る

パピヨンの体重は、1.5〜5kg程度です。
華奢な骨格を持ち、膝蓋骨脱臼が起こりやすい犬種でもあります。
| 場所 | 対策 | 理由 |
|---|---|---|
| フローリング | マットを敷く | 滑りが膝を壊す |
| ソファ | スロープを置く | 飛び降りが骨折の主因 |
| 階段 | ゲートで封鎖 | 落下の危険 |
| 散歩の道具 | ハーネスを使う | 気管が細い |
| 足裏の毛 | 月に一度整える | 滑りの直接の原因 |
スキップするような歩き方、片足を上げたまま数歩進む、座り方が崩れる——
これらが、膝蓋骨脱臼の最初のサインです。
床を滑らないようにする。太らせない。後ろ足の筋肉を落とさない——
この3点で、進行を抑えられることが多くあります。
活発さは、小型犬の枠を超える
パピヨンは、体の小ささに似合わない運動能力を持っています。
よく走り、よく跳びます。
これは楽しい特徴ですが、膝と骨にとってはリスクでもあります。
ソファへの飛び乗り、飛び降りを軽々とこなすため、飼い主が危険を感じにくいという面があります。
「できるから大丈夫」ではありません。
1.5〜5kgの体で着地を繰り返せば、膝には確実に負担が積み重なっていきます。
スロープを置き、跳ぶ回数そのものを減らしてください。
耳の中を、週に一度見る
パピヨンの大きな立ち耳は、通気の面では有利です。
垂れ耳の犬種に比べれば、外耳炎のリスクは低くなります。
ただし、耳の内側には長い飾り毛が生えます。
この毛が汚れをためたり、毛玉になったりすることがあります。
週に一度、めくって中を見ることを習慣にしてください。
においがする、赤い、しきりに頭を振る——これらは受診のサインです。
そのほかに、注意したい病気
目と膝のほかにも、この犬種で知っておきたい病気があります。
| 病気 | 内容 | 気づき方 |
|---|---|---|
| 膝蓋骨脱臼 | 小型犬に非常に多い | スキップするような歩き方 |
| 進行性網膜萎縮 | 遺伝性。検査で防げる | 暗い場所でぶつかる |
| フォン・ヴィレブランド病 | 血が止まりにくくなる | 検査で分かる |
| 僧帽弁閉鎖不全症 | 高齢期に増える心臓病 | 乾いた咳・疲れやすい |
| 歯周病 | 小さいあごに歯が密集する | 口臭・歯石 |
フォン・ヴィレブランド病は、血液が固まりにくくなる遺伝性の病気です。
普段は問題がなくても、手術や大きな怪我のときに止血が難しくなります。
これも遺伝子検査で調べられます。PRAとセットで検査できることもあります。
- 迎える前に、両親の遺伝子検査の結果を確認する
- 避妊・去勢の前に、血液の検査を受けておく
- 抜歯や手術の予定があるときは、必ず伝える
- 年1回、高齢期は年2回の健康診断を受ける
- 安静時の呼吸数を、家で数える習慣をつける
- 毎日の歯みがきを、子犬のうちから習慣にする
歯みがきは、小型犬全般で重要な習慣です。
小さなあごに普通の犬と同じ数の歯が並ぶため、汚れがたまりやすくなります。
蝶の耳という、この犬種の証
「パピヨン」は、フランス語で「蝶」を意味します。
大きく開いた耳と、そこに生えた長い飾り毛——その形が、蝶の羽に見立てられました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 体重 | 1.5〜5kg |
| 体高 | 20〜28cm |
| 平均寿命 | 13〜16年 |
| 性格 | 賢い・活発・人懐こい |
| 運動量 | 1日2回、各20分+頭を使う遊び |
| 被毛 | シングルコートに近い。トリミングは部分的 |
実は、垂れ耳のタイプも存在します。
「ファレーヌ」——フランス語で「蛾」と呼ばれるタイプです。
同じ犬種のなかの、耳の形の違いにすぎません。
性格にも健康面にも、違いはありません。
そして被毛。
- 下毛がほとんどなく、抜け毛は比較的少ない
- ブラッシングは週2〜3回
- 耳の飾り毛、しっぽ、足の後ろは絡みやすい
- 全身のトリミングは基本的に不要
- 足裏・肛門まわりは月1回整える
- シャンプーは月1回程度
維持費が抑えめという点も、この犬種の実務的な利点です。
トリミング代がかからないのは、長く飼ううえで小さくない差になります。
ただし、絡みやすい場所は決まっています。
耳の飾り毛、しっぽ、後ろ足の後ろ側(飾り毛)——この3か所は、コームを通して確認してください。
そしてこの犬種の起源。
16世紀ごろのヨーロッパで、貴族の愛玩犬として描かれてきた記録が残っています。
絵画のなかにこの犬の姿が見られるほど、古くから人のそばにいた犬種です。
しつけは、教える側が試される
パピヨンのしつけは、難しくありません。
むしろ、教える側の一貫性がそのまま結果に出る——そういう犬種です。
| やり方 | この犬種での結果 |
|---|---|
| できたときにほめる | 驚くほど早く覚える |
| 家族で対応がばらつく | 「誰なら通用するか」を学習する |
| 要求吠えに一度応じる | それが正解だと覚える |
| 強く叱る | 叱られること自体が刺激になる |
| 難しいことを教える | 楽しんで取り組む |
「誰なら通用するかを学習する」——
これは、賢い犬種ならではの現象です。
お父さんは厳しいけれど、おばあちゃんは要求に応じてくれる——
そういう区別を、この犬種は正確に覚えます。
だからこそ、家族全員でルールをそろえることが重要になります。
- 指示に使う言葉を、家族で統一する
- 「今日だけ特別」を作らない
- ほめるのは、行動した直後1秒以内に
- 一度に長く教えず、5分を1日数回に分ける
- できたことに注目し、できないことは流す
- 子犬期に、体を触られることに慣らしておく
この犬種は、教えれば教えるほど応えてくれます。
「おすわり」で止めてしまうのは、この能力にはもったいない——そう感じられるはずです。
よくある質問
Q. パピヨンは性格が悪いと聞きました。
A. 「性格の悪さ」ではなく、賢さの現れです。頭を使う機会がないと、自分で「仕事」を作り始めます。それがいたずらや吠えとして現れます。1日10分でも頭を使う遊びを入れると、大きく変わります。
Q. よく吠えます。どうすればいいですか?
A. 吠えている最中に構わないことが基本です。反応は報酬になります。静かにできた瞬間をほめてください。そして退屈な時間を減らすこと——これが根本的な対策になります。
Q. 散歩はどれくらい必要ですか?
A. 1日2回、各20分程度に加えて、頭を使う遊びが必要です。体を動かすだけでは、この犬種は満足しません。においを使った探索遊びや知育トイを、10分でも取り入れてください。
Q. PRAとは何ですか?
A. 進行性網膜萎縮という、遺伝性の目の病気です。網膜の細胞が徐々に働きを失い、最終的に失明に至ります。痛みがないため気づきにくく、暗い場所で物にぶつかるのが初期のサインです。
Q. PRAは予防できますか?
A. 遺伝子検査で防げる病気です。両親がともに検査を受け、発症する組み合わせを避けていれば、その子犬は発症しません。迎える前に、両親の検査結果を書面で確認してください。
Q. 耳が垂れている個体もいますか?
A. 「ファレーヌ」と呼ばれる垂れ耳のタイプがあります。同じ犬種のなかの、耳の形の違いにすぎません。性格にも健康面にも違いはありません。
Q. しつけはしやすいですか?
A. 非常にしつけやすい犬種です。小型犬のなかでも屈指の作業能力を持つと評価されることがあります。「おすわり」「待て」の先へ進む余地があり、教える過程そのものを犬自身が楽しみます。
まとめ|その賢さを、使わせてください
パピヨンは、小型犬のなかでもきわめて賢い犬種です。
「性格が悪い」と言われる行動の多くは、その賢さの行き場がないことから生まれています。
1日10分の、頭を使う遊び——
部屋におやつを隠して探させる。知育トイを使う。新しい芸を教える——どれも特別な道具は要りません。
それだけで、この犬種は驚くほど落ち着きます。
そしてPRA。
遺伝子検査で防げる、失明に至る病気です。
迎える前に両親の検査結果を確認する——この一手間が、その犬の生涯を変えることがあります。
賢く、活発で、人が好きで、そして美しい——その能力を使わせてあげられるなら、これほど応えてくれる犬種はそう多くありません。
今日から始める3つ
- 1部屋におやつを隠して、においで探させる遊びを10分やってみる
- 2迎える前なら、両親のPRA遺伝子検査の結果を書面で確認する
- 3床に滑り止めを敷き、ソファにスロープを置く
この犬種の賢さは、使わなければ問題行動に変わります。使い道を用意することが、いちばんのしつけになります。

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「パピヨンの飼い方|賢すぎる犬を、退屈させない」でした。
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