

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「犬の歯みがきは1日1本から|嫌がる犬を慣らす6段階」です。ではどうぞ!
歯みがきをしたほうがいいのは分かっている。
でも嫌がって口も開けさせてくれない——
そんな状態で悩んでいる方は少なくないはずです。
いきなり歯ブラシを入れようとするから失敗します。必要なのは段階を踏むことと、1日1本でよいと考えることです。
結論
犬の歯みがきは毎日が理想とされますが、いきなり歯ブラシは失敗します。口の周りを触る→唇をめくる→指で触れると段階を踏んでください。1日1本でよいので、嫌がる前にやめて毎日続ける——これが唯一の近道です。
この記事でわかること
- ✓なぜ歯のケアが必要なのか
- ✓頻度は「毎日、短く」
- ✓慣らす6段階の手順
- ✓失敗しやすい点
- ✓歯みがきができないときは
なぜ歯のケアが必要なのか

「犬の口は臭いもの」——
この思い込みが問題の発見を遅らせています。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 食べる力 | 痛みがあると食べにくくなる |
| 口臭 | 犬のにおいの最も多い発生源 |
| 全身の健康 | 口の状態と関わることが指摘されている |
| 処置の負担 | 進むと麻酔下での処置が必要になることも |
| 費用 | 予防のほうが負担が小さい |
| 生活の質 | 痛みなく食べられることの価値 |
特に見落とされやすいのが「食べる力」への影響です。
食べ方の変化に気づく
口の中に問題があると食べ方が変わります。
- 食べるのが遅くなった
- 片側だけで噛んでいる
- 硬いものを避けるようになった
- 食べこぼしが増えた
- 口を気にする・前足でこする
- よだれが増えた
- 口の周りを触られるのを嫌がる
犬は痛くても食べようとします。
「食欲はあるから大丈夫」という判断は当てになりません。
食べ方を見てください。
実際に歯を見てみる
まずは現状を確認しましょう。
| 確認すること | 気をつけたい状態 |
|---|---|
| 奥歯 | 茶色や黄色の付着物 |
| 歯ぐき | 赤く腫れている・出血する |
| 歯のぐらつき | 動く歯がある |
| におい | 顔を近づけなくても分かる |
| 触ったとき | 強く嫌がる・痛がる |
| 頬の腫れ | 片側だけ膨らんでいる |
前歯だけ見て「きれいだから大丈夫」と判断しないでください。
汚れがたまりやすいのは奥歯です。
すでに付着物がある場合は歯みがきだけでは取れません。
一度動物病院で相談してから、その後の予防として歯みがきを続けるという流れが現実的です。
頻度は「毎日、短く」
理想は毎日とされています。
しかし「毎日、全部の歯を」と考えると続きません。
| やり方 | 続きやすさ | 効果 |
|---|---|---|
| 週1回、全部の歯をがんばる | 犬が嫌がる | 続かず途絶えがち |
| 毎日、1〜2本だけ | 負担が小さい | 習慣になりやすい |
| 気が向いたときだけ | 不定期 | 効果が出にくい |
| 毎日、短時間で場所を変える | 現実的 | 全体を回れる |
おすすめしたいのが「毎日、場所を変えて短く」という方法です。
- 今日は右の奥歯、明日は左の奥歯
- 1回30秒〜1分でよい
- 毎日続けることを優先する
- 数日で全体を一周すればよい
- 嫌がる前に必ずやめる
- 終わったら必ず褒める
完璧を目指さないことが続けるコツです。
「何もしない」より「毎日1本」のほうが確実に有利です。
そして毎日口の中を見ることになるため、変化にも早く気づけます。
歯みがきは、健康チェックの時間でもある——そう考えると続ける意味が増します。
特に大事なのは、外側の奥歯
時間が限られるなら優先順位があります。
汚れがたまりやすいのは上の奥歯の外側だとされています。
そして内側は舌が届くため、外側を中心にみがくだけでも意味があります。
口を大きく開けさせる必要はありません。
唇をめくって、外側だけ——これなら犬の負担も小さくて済みます。
できる範囲を確実にやるほうが長続きします。
慣らす6段階の手順

嫌がる犬を慣らすには段階を踏むしかありません。
| 段階 | やること | 次へ進む条件 |
|---|---|---|
| 1 | 口の周りを触っておやつ | 嫌がらなくなったら |
| 2 | 唇をめくって、すぐおやつ | 1秒で離す。平気になったら |
| 3 | 指で前歯に触れる | 触れるだけ。嫌がらなければ |
| 4 | ガーゼを巻いた指でこする | 1本だけ。受け入れたら |
| 5 | 歯ブラシを見せて、触れさせる | 警戒しなくなったら |
| 6 | 歯ブラシで1本みがく | 少しずつ本数を増やす |
進む速さは、犬に決めさせる
各段階に何日かけるかは犬によってまったく違います。
- 1日で次に進める犬もいる
- 1週間かかる段階もある
- 全体で数週間〜数か月かかることもある
- 嫌がったら、前の段階に戻る
- 戻ることは失敗ではない
- 焦って進めるほど時間がかかる
進むより、戻るほうが早い——
この感覚を持って取り組んでください。
最大のコツは「嫌がる前にやめる」
すべての段階に共通する最重要のコツです。
我慢させてから終わるのではなく、まだ余裕があるうちに終える。
| 終わり方 | 犬が覚えること |
|---|---|
| 嫌がる前にやめる | 「たいしたことではない」 |
| 嫌がってからやめる | 「嫌がればやめてもらえる」 |
| 嫌がっても続ける | 「口を触られるのは嫌なこと」 |
| 押さえつけて終える | 手を怖がるようになる |
時間を計って区切るのも有効な方法です。
「もう少しできそう」というところでやめる——
これが次への意欲につながります。
道具の選び方
道具は段階に応じて選んでください。
| 道具 | 向いている段階 | 特徴 |
|---|---|---|
| ガーゼ・歯みがきシート | 慣らしの初期 | 抵抗が少ない |
| 指サック型 | 初期〜中期 | 感触が分かりやすい |
| 小さめの歯ブラシ | 慣れてから | 細かい部分に届く |
| 犬用歯みがき剤 | 任意 | 人間用は使わない |
| デンタルガム | 補助として | 丸呑みに注意 |
⚠ 人間用の歯みがき剤は使わないでください
人間用の歯みがき剤には犬に適さない成分が含まれていることがあります。
犬はすすぐことができず、飲み込んでしまいます。
使うなら犬用として販売されているものを選んでください。
なお歯みがき剤がなくても物理的にこすること自体に意味があります。水だけでも構いません。
噛まれそうで怖いときは
口を触ると噛もうとする——
この場合、無理に進めないでください。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 触ると唸る | 唸りは警告。叱らず距離を取る |
| 口を触ると噛もうとする | 痛みがある可能性。受診を |
| 以前は平気だったのに嫌がる | 口の中の異常を疑う |
| 顔を背ける・逃げる | 段階を大きく戻す |
| 飼い主が怖いと感じる | 専門家に相談する |
特に重要なのが「以前は平気だったのに嫌がる」という変化です。
口の中に痛みがある可能性が高いといえます。
この状態で無理にみがくと痛い場所を触られる経験になってしまいます。
まず受診して原因を確かめてください。
また唸られたら絶対に叱らないでください。
唸りは噛む前の最後の警告であり、叱って消すと前触れなく噛むようになります。
唸りへの対応は犬が低く唸るのは最後の警告で詳しく解説しています。
失敗しやすい点

うまくいかない原因はほぼ決まっています。
| 失敗 | 起きること |
|---|---|
| いきなり歯ブラシを入れる | 口を触らせなくなる |
| 押さえつけて全部みがく | 手を怖がるようになる |
| 嫌がっても続ける | 歯みがき自体が嫌いになる |
| 週に一度がんばる | 負担が大きく、続かない |
| 上から覆いかぶさる | 威圧に感じる |
| 正面から顔を押さえる | 逃げられず不安になる |
| 終わったあとに褒めない | 良い経験にならない |
姿勢にも、コツがある
見落とされやすいのが姿勢です。
- 正面から向き合わない
- 横または後ろから、体を添えるように
- 小型犬は膝の上でも安定する
- 上から覆いかぶさらない
- 落ち着いている時間帯に行う
- 散歩のあとなど、疲れているときが向く
正面から顔を押さえるのは犬にとって逃げ場のない姿勢です。
横に座って、体に手を添える——この形のほうが受け入れられやすくなります。
終わったら、必ず褒める
終わり方も重要です。
「終わったら良いことがある」という結びつきをつくってください。
- 終わったらすぐ褒める
- おやつを与える
- 遊びに誘う
- 毎回同じ流れにする
- 「終わり」の合図を決めておく
歯みがき=そのあと楽しいことがある——
この形になれば、自分から寄ってくるようになることもあります。
歯みがきができないときは

どうしても受け入れてくれない——
そういう場合もあります。
「何もしない」より「できることをする」ほうが確実に有利です。
| 方法 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 歯みがきシート・ガーゼ | 指で拭くだけ | ブラシより抵抗が少ない |
| デンタルガム | 噛むことで汚れを落とす | 丸呑みに注意。カロリーも計算する |
| 水に混ぜるタイプ | 飲み水に加える | 獣医師に相談してから |
| 歯みがき用のおもちゃ | 噛んで遊ぶ | 硬すぎると歯が欠ける |
| 動物病院での処置 | 専門的な対応 | 進んだ場合は相談を |
硬すぎるものは、避ける
噛んで歯をきれいにするタイプのおもちゃやおやつには注意点があります。
硬すぎると歯が欠けることがあるためです。
- 爪で押して少しへこむ硬さが目安
- まったくへこまないものは硬すぎる
- ひづめ・硬い骨・硬すぎる角は慎重に
- 丸呑みできる大きさは避ける
- 与えるときは見ている場所で
- 小さくなったら交換する
歯が欠けると、処置が必要になることがあります。
予防のつもりが逆効果にならないよう気をつけてください。
判断に迷うときはかかりつけの獣医師に実物を見せて相談するのが確実です。
進んでいる場合は、まず相談を
すでに歯石がついている、歯ぐきが赤く腫れている——
この状態では歯みがきだけでは改善しません。
むしろ痛みがあるところをみがくことになり、歯みがき自体を嫌いにさせてしまいます。
まず動物病院で相談し、必要な処置をしてから予防としての歯みがきを始める——
この順番のほうが犬にとっても負担が少なくて済みます。
口のにおいについては犬の臭いの原因は部位でわかるで詳しく解説しています。
犬種と体格で、リスクは変わる
歯のトラブルが起きやすい条件があります。
| 条件 | 背景 |
|---|---|
| 小型犬 | あごが小さく歯が密集しやすい |
| 短頭種 | 歯の並びが重なりやすい |
| 歯並びが悪い | 汚れがたまりやすい |
| 乳歯が残っている | 永久歯との間に汚れがたまる |
| やわらかい食事が中心 | 汚れが残りやすいことも |
| シニア犬 | 年月の蓄積がある |
特に注意したいのが乳歯が残っているケースです。
永久歯が生えても乳歯が抜けない——
この状態だと歯と歯の間に汚れがたまりやすくなります。
生後7か月を過ぎても乳歯が残っているなら、一度動物病院で相談してください。
小型犬はあごが小さいぶん歯が重なりやすく、汚れがたまりやすいとされています。
体が小さいから手入れも簡単ということはありません。むしろ丁寧なケアが必要だと考えてください。
歯みがきを、生活の流れに組み込む
続かない理由の多くは「忘れる」ことにあります。
やる気の問題ではなく、仕組みの問題です。
- 毎日決まったタイミングに紐づける
- 夜のくつろぎ時間・散歩のあとなど
- 道具を目に見える場所に置いておく
- おやつと一緒に置いておく
- カレンダーに印をつける
- 家族で担当を決める
特に効果があるのが「すでにある習慣に紐づける」ことです。
寝る前に必ずやる、散歩から帰って足を拭いたらやる——
単独の予定にしないほうが忘れにくくなります。
そして道具は出しっぱなしで構いません。
取り出す手間が続かない原因になることは意外に多いものです。
おやつと一緒にかごに入れて置いておく——この程度の工夫で実行率は変わります。
子犬のうちから始めるのが理想
いちばん楽なのは子犬のうちから慣らすことです。
歯が生え替わる時期から口を触る練習を始めておくと、生涯にわたって役立ちます。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 迎えた直後 | 口の周りを触る練習から |
| 生後4〜7か月 | 歯の生え替わり期。無理をしない |
| 永久歯が生えそろったら | 本格的に始める |
| 成犬 | 段階を踏めば、今からでも慣らせる |
| シニア犬 | 無理をせず、できる範囲で |
歯の生え替わり期は歯ぐきが敏感になっているため無理は禁物です。
この時期は口を触られることに慣らすだけで十分です。
成犬・シニア犬でも遅くない
「もう大人だから手遅れ」と考える必要はありません。
段階を踏めば、何歳からでも慣らせます。
- むしろ成犬のほうが集中力がある
- 子犬より落ち着いて取り組める
- 時間はかかるが、確実に進む
- シニア犬は特に無理をしない
- 拭くだけでも意味がある
- できる範囲で続けることが大切
特にシニア犬ではすでに歯や歯ぐきに問題があることがあります。
まず状態を診てもらってから始めてください。
また持病がある場合や高齢で麻酔のリスクが気になる場合は、どこまでのケアが現実的かを獣医師と相談しておくと安心です。
できることを続ける——それだけで十分に意味があります。
日々の健康チェックについては犬の病気のサインは毎日の5項目でわかるで解説しています。
よくある質問
Q. 歯みがきの頻度は、どれくらいが理想ですか?
A. 毎日が理想とされています。ただし「毎日、全部の歯を」と考えると続きません。1日1〜2本、場所を変えながら数日で一周する形をおすすめします。
Q. 嫌がって口も開けさせてくれません。
A. いきなり歯ブラシは失敗します。口の周りを触る→唇をめくる→指で触れる→ガーゼ——段階を踏んでください。各段階で嫌がる前にやめるのが最大のコツです。
Q. 押さえつけてでもやるべきですか?
A. やめてください。手を怖がるようになり、爪切りや診察にも影響します。「嫌がる前にやめる」ほうが結果的に早く受け入れてもらえます。
Q. 人間用の歯みがき剤を使ってもいいですか?
A. 使わないでください。犬に適さない成分が含まれていることがあり、犬はすすげずに飲み込みます。犬用のものを選ぶか、水だけでも構いません。
Q. デンタルガムだけではだめですか?
A. 「何もしない」よりは有利です。ただし丸呑みの危険とカロリーに注意してください。硬すぎるものは歯が欠けることがあります。
Q. すでに歯石がついています。
A. 歯みがきだけでは取れません。痛みがあるところをみがくと歯みがき自体を嫌いにさせてしまいます。まず動物病院で相談し、その後の予防として歯みがきを始めてください。
Q. 成犬からでも慣らせますか?
A. 慣らせます。むしろ成犬のほうが集中力があり、落ち着いて取り組めることもあります。段階を踏めば何歳からでも始められます。
まとめ|1日1本を、毎日
犬の歯みがきは毎日が理想とされています。
しかし「毎日、全部の歯を」と考えると続きません。
1日1〜2本でよい。場所を変えながら数日で一周すればよい——そう考えると、ぐっと現実的になります。
そして嫌がる犬には段階を踏むこと。口の周りを触るところから始めて、嫌がる前に必ずやめる。
進むより、戻るほうが早い——この感覚で取り組んでください。今日の1本が、何年か先の「痛みなく食べられること」につながっていきます。
今日から試してみたい3つのこと
- 1まず唇をめくって、奥歯の状態を見てみる
- 2口の周りを1秒触っておやつ、から始める
- 31日1本でいいと決めて、毎日続けてみる
歯みがきは、続けられる形にすることがすべてです。完璧な一度より、不完全な毎日のほうが力になります。

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