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犬の混合ワクチン|3回打つ理由と、16週齢という区切り
犬の混合ワクチン
モフ@ペット好き

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「犬の混合ワクチン|3回打つ理由と、16週齢という区切り」です。ではどうぞ!

子犬を迎えると、動物病院で「ワクチンをあと2回打ちましょう」と言われます。1回で済まないのか、なぜ3回も必要なのか——説明を受けても、そのときは頭に入らないことのほうが多いのではないでしょうか。

この「3回」には、はっきりした理由があります。母犬からもらった抗体が、ワクチンの効果を打ち消してしまう——そしてその抗体がいつ消えるかは、犬によってばらつきがあるからです。

いつ消えるか分からないものを相手にするには、時期をずらして何度か打つしかありません。3回という数字は、そこから導かれたものです。

そして、最終接種を生後16週齢以降に行うという国際的な指針があります。この記事では、その理由と、副反応の実際の頻度、そして抗体検査という選択肢について整理していきます。

結論

子犬に混合ワクチンを3回打つのは、母犬からもらった抗体(移行抗体)がワクチンの効果を打ち消すためです。この抗体が消える時期には個体差があるため、生後10〜12週・2〜4週間後・14〜16週齢と時期をずらして接種します。国際的な指針では最終接種を16週齢以降に行うことが重視されています。副反応は接種した犬の1〜5%程度、アナフィラキシーは0.01〜0.1%未満注射後1時間以内に起きることが多いため、午前中に接種し、その日は家で様子を見てください。

この記事でわかること

  • なぜ3回打つのか——移行抗体という壁
  • 16週齢という区切りの意味
  • 混合ワクチンの中身と、何種を選ぶか
  • 副反応の頻度と、急ぐべき症状
  • 成犬になってからの接種と、抗体検査

なぜ3回打つのか——移行抗体という壁

移行抗体とワクチンの関係
母からもらった抗体が消えるまで、ワクチンは効きにくいのです。

生まれたばかりの子犬は、自分の免疫をまだ持っていません。その代わりに、母犬の初乳を通じて抗体を受け取ります。これを移行抗体といいます。

この移行抗体は非常にありがたいもので、生後しばらくのあいだ、子犬をウイルスから守ってくれます。ところが、ワクチンにとってはじゃまものでもあります。

ワクチンは、弱めた病原体などを体に入れて「自分で抗体を作らせる」しくみです。けれど移行抗体が残っていると、入ってきたワクチンの成分を先に片づけてしまう。その結果、子犬自身は抗体を作らないまま終わってしまいます。

つまり、移行抗体が強すぎる時期に打っても、ワクチンは効かないのです。

いちばん危ないのは「すき間」の時期

問題は、移行抗体がいつ消えるか分からないことです。生後8週で消える子犬もいれば、16週近くまで残る子犬もいます。母犬の抗体の量や、初乳をどれだけ飲めたかで変わってくるためです。

移行抗体と、危険な時期
時期 移行抗体 ワクチンの効き 危険度
生後まもなく 強い 効かない 低い(守られている)
移行抗体が減る途中 弱い 効き始める 高い(すき間)
消えたあと なし よく効く 接種していれば低い

移行抗体が病気を防ぐには弱すぎるのに、ワクチンを邪魔するには十分な強さ——という時期があります。この「すき間」の期間が、子犬にとってもっとも危険な時期です。

そして、この時期がいつ来るのかは血液検査をしない限り分かりません。だからこそ、時期をずらして複数回打つというやり方が取られています。3回打っておけば、そのうちのどれかは「効くタイミング」に当たるからです。

⚠ この時期に、多頭の場へ連れて行かないでください

ワクチンが完了していない子犬は、守られていない可能性があると考えてください。

ドッグラン、ペットショップ、他の犬が集まる場所——

「1回打ったから大丈夫」ではありません。

かかりつけの獣医師に「いつから外に出していいか」を確認してから行動してください。

16週齢という区切りの意味

子犬のワクチン接種スケジュール
最終接種を16週齢以降にすることが国際的な指針です。

国際的なガイドラインでは、子犬のコアワクチンは複数回接種し、最終回を16週齢以降に行うことが重視されています。

子犬の接種スケジュール
時期の目安 意味
1回目 生後10〜12週齢 移行抗体が減り始める時期
2回目 1回目の2〜4週間後 効かなかった場合の保険
3回目 14〜16週齢 移行抗体がほぼ消えている
重要な点 最終回が16週齢以降 ここで確実に免疫をつける
その後 1年後、以降は方針による 獣医師と相談する

なぜ16週齢なのか。それは、この時期になればほとんどの子犬で移行抗体が消えていると考えられているからです。

逆に言えば、最終接種が16週齢より早いと、移行抗体に邪魔されて免疫がついていない可能性が残る——ということになります。

「3回打ったから安心」ではなく、「最後の1回が、いつだったか」が重要なのです。手元の接種記録を一度確認してみてください。

回数や間隔は、病院によって少し違います

ここまで書いた数字はあくまで一般的な目安です。実際のスケジュールは、子犬を迎えた時期、すでに何回打っているか、地域の状況によって変わります。

  • ペットショップやブリーダーで、すでに1回打っている場合がある
  • 接種証明書を必ず受け取り、動物病院に見せる
  • いつ・どのワクチンを打ったかが記録の要点
  • 自己判断で間隔を空けすぎない
  • 体調が悪いときは、接種を延期することがある
  • 散歩を始める時期は、必ず獣医師に確認する

接種証明書は必ず受け取ってください。「何回打ったか」だけでなく「いつ、何を打ったか」が次の判断の材料になります。

紛失してしまった場合は、購入元に問い合わせて再発行を依頼するか、分からないことを正直に獣医師に伝えてください。あいまいなまま進めるのがいちばんよくありません。分からない場合は、安全側に立って打ち直しをすすめられることもあります。

混合ワクチンの中身と、何種を選ぶか

「混合ワクチン」とは、複数の病気に対するワクチンを1本にまとめたものです。5種、6種、8種、10種——数字は含まれる病気の数を表しています。

混合ワクチンの中身
区分 対象 考え方
コア ジステンパー、パルボ、犬伝染性肝炎、アデノ2型 すべての犬に
ノンコア パラインフルエンザ、レプトスピラ 生活環境で判断
狂犬病 狂犬病 日本では法律で義務
種類の数 5種〜10種など 多ければよいわけではない

コアワクチンは、生活環境に関わらずすべての犬が免疫をつけておくべきものとされています。ジステンパーパルボウイルス感染症犬伝染性肝炎アデノウイルス2型感染症がこれにあたります。

一方のノンコアワクチンは、その犬の暮らし方によって必要かどうかが変わるものです。レプトスピラ症は地域差の大きい病気ですし、パラインフルエンザは犬が集まる場に行くかどうかで判断が分かれます。

「種類が多いほど良い」ではありません

含まれる病気が多いほど体への負担も増える、という考え方があります。

必要のないワクチンまで打つ必要はありません。

散歩コース、旅行の有無、ドッグランに行くか、他の犬と接触する機会——

こうした情報を伝えたうえで、かかりつけの獣医師と一緒に決めてください。

なお、ワクチンで防げない感染症もあります。寄生虫やフィラリア、ノミ・マダニは予防薬でしか止められません。全体像は犬の感染症の記事で整理しています。

副反応の頻度と、急ぐべき症状

副反応の頻度と見分け方
頻度と、急ぐべき症状を知っておいてください。

ワクチンには副反応があります。これは事実として知っておいたほうがよいことです。同時に、その頻度を正しく知っておくことも同じくらい大切です。

副反応の頻度と内容
区分 頻度の目安 内容
軽い副反応 1〜5%程度 元気がない、食欲低下、接種部位の痛み
顔の腫れ まれ 目のまわりやマズルが腫れる
嘔吐・下痢 まれ 繰り返すなら受診
アナフィラキシー 0.01〜0.1%未満 激しいアレルギー反応。緊急
起きる時間 —— 注射後1時間以内が多い

軽い副反応——その日は元気がない、食欲が落ちる、触ると痛がる——は、接種した犬の1〜5%程度に見られるとされています。多くは翌日には戻ります。

問題はアナフィラキシーです。これは激しいアレルギー反応で、0.01〜0.1%未満という低い頻度ではあるものの、起きれば命に関わります。

そして重要なのが、注射後1時間以内に起きることが多いという点。だからこそ、午前中に接種し、その日は家にいて様子を見ることがすすめられます。

接種後に見ておきたいこと

接種後に見るポイント
帰宅後の数時間が、いちばん見ておきたい時間です。

帰宅後、とくに最初の数時間はそばで様子を見ておいてください。

  • 顔——とくに目のまわりやマズルが腫れていないか
  • 皮膚——じんましんのようなブツブツが出ていないか
  • 嘔吐や下痢を繰り返していないか
  • 呼吸が苦しそうでないか
  • 呼びかけへの反応が鈍くないか
  • 歯ぐきの色が白っぽくなっていないか

顔が腫れるのは分かりやすいサインです。「なんだか顔つきが違う」と感じたら、すぐに接種した病院へ連絡してください。

過去に副反応が出た犬では、次回から接種前に薬を使う、接種後に病院で待機する、ワクチンの種類を変える——といった対応が取られることがあります。

一度でも副反応が出たことは、必ず記録して伝えてください。「前回、少し元気がなかった」程度でも伝える価値があります。病院を変えたときには、とくに忘れずに申し出てください。

成犬になってからの接種と、抗体検査

子犬の3回が終わったあと、1年後に追加接種を行うのが一般的です。その先については、病院や国によって考え方が分かれています。

かつては毎年打つのが当たり前でしたが、近年はコアワクチンの効果は数年続くという考え方が広がってきました。そこで登場するのが抗体検査です。

抗体検査について
項目 内容
何をする検査か 少量の血液で、抗体があるかを調べる
分かること 今、免疫が残っているかどうか
十分にあれば その年の接種を見送る判断ができる
足りなければ 接種する
対象 主にコアワクチンの一部
費用 ワクチンより高くなることもある

抗体検査の利点は、必要のない接種を減らせることです。副反応が出たことのある犬、高齢の犬、持病のある犬ではとくに検討する価値があります。

一方で、すべてのワクチンについて抗体検査で判断できるわけではありません。レプトスピラのように抗体検査になじまないものもあります。

そして、狂犬病ワクチンは日本では法律で年1回の接種が義務づけられています。これは抗体検査で代えられるものではありません。

高齢になったから、あるいは室内でしか過ごしていないから——という理由で自己判断で接種をやめてしまうのはおすすめできません。

高齢の犬ほど感染したときの重症化リスクは高くなりますし、室内飼いでも人が病原体を持ち込む経路は残っています。

やめるにしても続けるにしても、獣医師と話したうえで決める——そこだけは守ってください。

🩺 獣医師に確認しておきたい6つ

①接種証明書は、必ず受け取って保管する

②最終接種が16週齢以降だったかを確認する

③過去の副反応は、些細なものでも伝える

④散歩コースや旅行の予定を伝えて、種類を決める

⑤抗体検査という選択肢があるか聞いてみる

⑥狂犬病ワクチンは別枠。混同しない

接種を延期したほうがいい場合

ワクチンは、体が万全なときに打つのが原則です。体調が悪いときに打っても十分な免疫がつかないことがありますし、副反応との見分けもつきにくくなります。

  • 下痢や嘔吐が続いている
  • 発熱している、元気がない
  • 皮膚に炎症がある、かゆがっている
  • 手術の直前・直後
  • 妊娠している、または妊娠の可能性がある
  • 迎えたばかりで、環境に慣れていない

とくに迎えたばかりの子犬は注意が必要です。環境が変わるストレスで抵抗力が落ちており、潜んでいた感染が表に出てくることがあります。

「早く散歩に行かせたいから」と急ぐ気持ちは分かりますが、数日待って体調を整えてから打つほうが結果的に確実です。

また、複数の予防を同じ日に行うかも相談しておきたい点です。混合ワクチン、狂犬病ワクチン、フィラリアの検査——同時に行うかどうかは病院の方針によって違います。

同じ日にまとめれば通院の回数は減りますが、何かあったときに原因の切り分けが難しくなるという考え方もあります。

よくある質問

Q. なぜ子犬は3回も打つのですか?

A. 母犬からもらった移行抗体が、ワクチンの効果を打ち消してしまうためです。この抗体がいつ消えるかは犬によってばらつきがあるため、時期をずらして複数回打ち、どれかが効くタイミングに当たるようにします。

Q. 16週齢という区切りは何ですか?

A. この時期になれば、ほとんどの子犬で移行抗体が消えていると考えられているためです。国際的な指針では、最終接種を16週齢以降に行うことが重視されています。「何回打ったか」より「最後がいつだったか」が重要です。

Q. 何種のワクチンを選べばいいですか?

A. 種類が多いほど良いわけではありません。散歩コース、旅行の有無、他の犬と接触する機会を伝えたうえで、かかりつけの獣医師と一緒に決めてください。

Q. 副反応はどれくらいの確率で起きますか?

A. 軽い副反応が接種した犬の1〜5%程度、アナフィラキシーは0.01〜0.1%未満とされています。注射後1時間以内に起きることが多いため、午前中の接種がすすめられます。

Q. 接種後、何を見ておけばいいですか?

A. 顔(とくに目のまわりやマズル)の腫れと、繰り返す嘔吐です。このどちらかがあれば、すぐに接種した病院へ連絡してください。じんましんや呼吸の苦しさも同様です。

Q. 毎年打たないといけませんか?

A. 近年は抗体検査で判断する方法もあります。少量の血液で今の抗体を調べ、十分にあれば接種を見送る判断ができます。ただし、すべてのワクチンで代えられるわけではありません。

Q. 狂犬病ワクチンとは別ですか?

A. 別です。狂犬病ワクチンは日本では法律で年1回の接種が義務づけられており、混合ワクチンとは扱いが異なります。抗体検査で代えることもできません。

まとめ|「最後の1回がいつか」を確認する

子犬のワクチンを3回打つのは、母犬からもらった抗体がいつ消えるか分からないからです。

そして、最終接種が16週齢以降だったかどうか——そこが確実に免疫をつけられたかどうかの分かれ目になります。

手元の接種証明書を、一度出してみてください。「いつ、何を、何回」が書かれているはずです。

副反応は、軽いものが1〜5%程度、重いものは0.01〜0.1%未満。数字を知っておけば、必要以上に恐れずに済みます。

そのうえで、午前中に接種し、その日は家で様子を見る——それが、いちばん現実的な備えです。

今日できる3つ

  • 1接種証明書を出して、最終接種が16週齢以降だったか確認する
  • 2次の接種予定日を、家族が見える場所に書いておく
  • 3散歩コースや旅行の予定を、次の受診時に獣医師へ伝える

ワクチンは、打つこと自体より「記録を持っていること」が力になります。まず、証明書を探すところから始めてください。

モフ@ペット好き

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「犬の混合ワクチン|3回打つ理由と、16週齢という区切り」でした。
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