

こんばんは。
今回「犬猫の悩みを即解決!」が自信を持ってお届けする記事は「バセットハウンド|短い脚に、重い体を載せた犬」です。ではどうぞ!
あの姿——
地面すれすれの体、引きずるほど長い耳、たるんだ顔。
バセットハウンドは一度見たら忘れられない犬種です。
けれど、その体型は体にとってはかなりの負担でもあります。
短い脚に、20〜30kgの体——
長い胴——
その構造が、腰と関節に毎日かかり続けます。
けれど、この負担は家のなかで減らせます。
この記事では、体型を守る暮らし方を中心に書いていきます。
結論
バセットハウンドは短い脚に20〜30kgの体を載せた犬種です。腰と関節への負担が大きい——だからこそ、床の滑り止め・段差の排除・体重管理の3つが決定的に重要になります。そして垂れ耳と、たるんだ皮膚。毎日、耳と顔のたるみを拭いて乾かすことが外耳炎と皮膚炎を防ぎます。抱くときは、胴を水平に保ってください。
この記事でわかること
- ✓短い脚に、重い体を載せた体型
- ✓腰と関節を、家のなかで守る
- ✓たるみと垂れ耳の、手入れ
- ✓体重管理が、すべてに効く
- ✓気質と、においを追う性質
短い脚に、重い体を載せた体型

この犬種の脚が短いのは偶然ではありません。
軟骨異形成と呼ばれる骨の成長の特徴が意図的に選ばれてきた結果です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 体重 | 20〜30kg程度 |
| 体高 | 33〜38cm程度 |
| 体型の特徴 | 長い胴と、短く曲がった脚 |
| 耳 | 犬種のなかでも屈指の長さ |
| 皮膚 | 全身がたるんでいる |
| 平均寿命 | 10〜12年程度 |
「体高33〜38cmで、体重20〜30kg」——
この数字がすべてを物語っています。
同じくらいの体高の犬種なら体重は10kg前後です。
つまり、この犬種は同じ高さの体に2倍以上の重さを載せている——
その重さを、短く曲がった脚が支えています。
なぜ、この体型が求められたのか
もともとは、ウサギなどを追う猟犬でした。
| 体型の特徴 | 猟での意味 |
|---|---|
| 脚が短い | 鼻が地面に近く、においを追いやすい |
| 動きが遅い | 人が歩いてついていける |
| 耳が長い | 地面のにおいを舞い上げるとされる |
| 皮膚がたるむ | においを顔の周りに留めるとされる |
| 持久力がある | 長時間追い続けられる |
| よく吠える | 位置を人に知らせる |
「鼻を地面に近づける」——
それが、この体型の目的でした。
嗅覚は、犬種のなかでも屈指とされます。
けれど、猟をしない今——
残るのは体への負担のほうです。
だからこそ、人の側の配慮が要ります。
ただし、誤解しないでください。
この体型がそのまま病気だという話ではありません。
健康に10年以上を過ごす個体はたくさんいます。
「負担がかかりやすい構造だから、先に手を打つ」——
それが、この犬種との正しい向き合い方です。
腰と関節を、家のなかで守る

やることは、はっきりしています。
- フローリングに滑り止めのマットを敷く
- ソファやベッドへの上り下りをやめさせる
- 段差にはスロープを置く
- 階段を使わせない
- 厚みのある寝床を用意する
- 抱くときは、胴を水平に保つ
「抱くときは、胴を水平に」——
これは、この犬種でとくに重要です。
長い胴を持つ犬種を前足の下だけで持ち上げると
背中に大きな負担がかかります。
片手で胸を、もう片手でお尻を支え、背骨を水平に保つ——
家族全員で、この抱き方を統一してください。
⚠ こんな様子があれば、受診してください
抱き上げると鳴く
段差を嫌がるようになった
背中を丸めて歩く
後ろ足がふらつく
これらは椎間板の問題を示していることがあります。
後ろ足に力が入らなくなる前に手を打てるかどうかが分かれ目になります。
運動は、どれくらいがいいのか
「関節に負担がかかるなら運動させないほうがいいのでは」——
そう考えたくなりますが、逆です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 散歩の量 | 1日2回、各30分程度 |
| 歩き方 | 平坦な道を、ゆっくり |
| 避けたいこと | 階段の上り下り、飛び跳ねる遊び |
| 良いこと | においを嗅がせる時間 |
| 目的 | 筋肉を保ち、太らせないこと |
| 暑い日 | 地面に体が近い。熱に注意 |
筋肉が落ちれば関節を支える力も落ちます。
そして、太ります。
歩かせないことはかえって関節を悪くします。
平坦な道を、ゆっくり、においを嗅がせながら——
それが、この犬種に合った運動です。
たるみと垂れ耳の、手入れ

この犬種の手入れは「拭くこと」が中心になります。
| 場所 | 手入れ | 頻度 |
|---|---|---|
| 耳の内側 | めくって見て、見える範囲を拭く | 週1回以上 |
| 口まわりのたるみ | よだれを拭き、乾かす | 毎日 |
| 目の下のシワ | 涙の湿りを取る | 毎日 |
| 首のたるみ | 奥まで拭く | 数日に1回 |
| 足の指の間 | 赤みを確認する | 週1回 |
| 全身 | ブラッシング | 週1〜2回 |
「拭いたら、乾かす」——
この順番を省かないでください。
濡れたまま放置すればかえって菌が増えます。
短毛の犬種ですからブラッシング自体は楽ですが、
拭く場所の多さがこの犬種の手間です。
そして、よだれ——
口まわりがたるんでいる犬種ですから、
よだれの量は少なくありません。
飲水後や食後には口まわりを拭くことを習慣にしてください。
放置すれば、たるみの奥が常に湿った状態になります。
そこが赤くなり、においが出てくればすでに皮膚炎です。
垂れ耳と、外耳炎
犬種のなかでも屈指の長さの耳——
それは、外耳炎の危険が非常に高いということです。
- 週に一度、耳をめくってにおいと色を確認する
- 甘酸っぱいにおいがしたら、受診する
- 綿棒を奥に入れない。見える範囲だけ拭く
- シャンプーのあとは、必ず水気を取る
- 食事のとき、耳が器に入らないようにする
- 頭を振る回数が増えていないか見る
「食事のとき、耳が器に入る」——
この犬種では日常的に起きます。
食器を高い位置に置く、耳をまとめる——
そうした工夫で汚れは減らせます。
外耳炎の仕組みと手入れはアメリカンコッカースパニエルの記事で詳しく解説しています。
体重管理が、すべてに効く

この犬種で、もっとも効果のある健康管理——
それが、体重管理です。
| 確かめ方 | 適正な状態 | 太っている状態 |
|---|---|---|
| 肋骨を触る | 薄い脂肪ごしに骨が指に当たる | 押しても骨が分からない |
| 上から見る | 腰にくびれがある | 寸胴に見える |
| 横から見る | お腹が地面につかない | お腹が垂れ下がる |
| 動き | 軽快に歩く | 歩きたがらない |
| 記録 | 月1回、体重を記録する | 気づかないうちに増える |
皮膚がたるんでいる犬種ですから、
見た目では太り具合が分かりません。
必ず、触って確かめてください。
1kgの増加が短い脚と腰に毎日かかり続けます。
- フードはキッチンスケールで量る
- おやつは1日の総カロリーの1割まで
- 月に一度、体重を測って記録する
- 人の食べ物を分け与えない
- 避妊・去勢後は必要カロリーが下がる
- 子犬期の急激な体重増加も避ける
食べ物への執着も、強い犬種です
嗅覚ハウンドですから、
食べ物への意欲も強い——
そして、テーブルの上のものにも口が届きます。
脚は短くても体は大きい——
立ち上がればかなりの高さに届きます。
「届かないはず」と思っている場所を一度確かめてみてください。
床やテーブルに食べ物を置かない、ゴミ箱にふたをする——
環境で防ぐのがこの犬種でも基本です。
そして、この食欲の強さは訓練では味方になります。
頑固な犬種ですが、食べ物のためなら動きます。
1日の食事の一部を訓練用に取り分けておく——
太らせずにたくさん練習できるという点で理にかなったやり方です。
気質と、においを追う性質
この犬種の気質は穏やかで、優しいと評されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 気質 | 穏やか。人にも犬にも友好的 |
| 吠えやすさ | よく響く声。遠吠えもする |
| 頑固さ | 自分で判断する。呼び戻しは効きにくい |
| 子どもとの相性 | 良いとされる |
| 他の犬との相性 | 群れで働いてきたため良好 |
| 留守番 | 寂しがる。遠吠えすることも |
攻撃的になりにくく、誰にでも穏やか——
それが、この犬種の大きな長所です。
一方で、頑固——
においを追い始めると呼んでも戻りません。
散歩ではリードを離さないことを徹底してください。
脚が短いから追いつけると考えないでください。
においを追う集中力は速さとは別の問題です。
ビーグルとの、違い
同じ嗅覚ハウンドとして比べられることの多いのがビーグルです。
| 項目 | バセットハウンド | ビーグル |
|---|---|---|
| 体重 | 20〜30kg程度 | 9〜11kg程度 |
| 体高 | 33〜38cm程度 | 33〜40cm程度 |
| 動きの速さ | ゆっくり | 活発 |
| 運動量 | 1日2回、各30分 | 1日2回、各30〜40分 |
| 手入れ | 拭く場所が多い | 比較的楽 |
| 気質 | 穏やか、のんびり | 陽気、活発 |
体高はほぼ同じ——
それなのに、体重は2倍以上違います。
これが、バセットハウンドの体型をいちばん分かりやすく示す数字です。
「のんびりした大型犬を、低い姿勢に詰め込んだ」——
そう考えると分かりやすいかもしれません。
しつけと、声の問題
嗅覚ハウンドですから、
声もよく響きます。
- 吠える前に気づいて、呼ぶ
- 静かになった瞬間に、ほめる
- 吠えたら要求に応える、をやめる
- 退屈させない。においを使う遊びを毎日
- 留守番前に、散歩か遊びで満たしておく
- 集合住宅では、とくに配慮が必要
訓練には、食べ物が効きます。
1日の食事の一部を訓練用に取り分けると
太らせずにたくさん練習できます。
そして、短い時間を毎日——
頑固な犬種ですが、納得すればきちんと応えます。
力ずくで従わせようとするとこの犬種は動かなくなります。
「やったら、いいことがある」という形でしか進みません。
そのぶん、焦らずに毎日少しずつ続けていけば穏やかで扱いやすい成犬にきちんと育ってくれます。
留守番と、家族との関係
群れで働いてきた犬種ですから、
ひとりでいることは得意ではありません。
そして、寂しさは遠吠えという形で出ます。
- 子犬期から、短い留守番に慣らしていく
- 出かける前に、散歩か探索遊びで満たしておく
- 留守中に楽しめる玩具を用意する
- 出入りのときに、大げさにしない
- 録画して、留守中の様子を確認する
- 寝床は、家族の気配が感じられる場所に
「出かける前に満たしておく」——
これが、いちばん効きます。
朝のうちににおいを使う遊びをしておくと
留守中は眠って過ごすことが多くなります。
そして、この犬種は家族との距離が近い犬種です。
穏やかで、そばにいることを好む——
ソファに座れば足元に寄ってくるような付き合い方がこの犬種には合っています。
そのほかに、注意したい病気
体型に関わるもののほか知っておきたいことがあります。
| 病気 | 気づきたいサイン |
|---|---|
| 椎間板ヘルニア | 抱くと鳴く。背中を丸める |
| 外耳炎 | におい。頭を振る |
| 皮膚炎 | たるみの奥が赤い。においがする |
| 胃捻転 | お腹が張る。吐こうとして吐けない |
| 緑内障 | 目を痛がる。充血 |
| 肘関節形成不全 | 前足をかばう |
「胃捻転」——
胸が深い犬種で起こりうる緊急事態です。
お腹が張り、吐こうとして吐けない、落ち着きなく歩き回る——
これは、数時間で命に関わります。
夜間対応の動物病院を健康なうちに調べておいてください。
- 食事は1日2回以上に分ける
- 早食い防止の食器を使う
- 食後すぐの激しい運動を避ける
- 一気に大量の水を飲ませない
- お腹の張りに気づいたら、すぐ連絡する
- 夜間対応の病院の連絡先を、家族で共有する
そして、目の病気——
この犬種は、まぶたが下がっているため
目の粘膜が外気にさらされやすいという特徴があります。
充血、目やに、しきりに気にする——
そうした変化にも注意してください。
暑さと、この犬種の体
短い脚ということは体が地面に近いということです。
夏のアスファルトは気温以上に熱を持ちます。
その熱を、この犬種は全身で受けます。
| 場面 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 昼間の散歩 | お腹が地面の熱を受ける | 早朝と夜に歩く |
| アスファルト | 肉球のやけど | 手で5秒触って確認 |
| 体重が重い | 熱がこもりやすい | 体重管理が効く |
| たるんだ皮膚 | 湿気がこもる | 拭いて乾かす |
| 室内 | 床に近い場所は熱がこもる | 冷たい寝床を用意する |
「手のひらを5秒当てる」——
熱いと感じたらその日は散歩をやめてください。
代わりに、室内でにおいを使う遊びをしてください。
おやつを部屋に隠して探させる——
嗅覚の鋭いこの犬種には散歩に劣らない満足になります。
迎える前に、確認したいこと
体型に由来する課題が多い犬種ですから、
迎える前の確認が重要になります。
| 確認すること | なぜ必要か |
|---|---|
| 住まいに階段があるか | 腰への負担になる |
| 床材 | 滑り止めが必要になる |
| 両親の歩き方 | 関節の状態が現れる |
| 両親の耳の状態 | 外耳炎の起こしやすさ |
| 毎日の手入れの時間 | 拭く場所が多い |
| 声への配慮 | よく響く声を持つ |
「住まいに階段があるか」——
2階建てで、毎日階段を上り下りする生活は
この犬種には向きません。
抱いて運ぶにしても20〜30kgの犬を毎日運ぶのは現実的ではありません。
生活の中心を1階にまとめられるか——
それを、迎える前に考えておいてください。
よくある質問
Q. なぜ脚が短いのですか?
A. 軟骨異形成という骨の成長の特徴が、意図的に選ばれてきたためです。鼻を地面に近づけてにおいを追うため、そして人が歩いてついていける速さにするためでした。
Q. 腰を守るには何をすればいいですか?
A. 床の滑り止め・段差の排除・体重管理の3つです。そして抱くときは、片手で胸を、もう片手でお尻を支え、背骨を水平に保ってください。
Q. 運動はさせないほうがいいですか?
A. 逆です。1日2回、各30分程度は歩かせてください。筋肉が落ちれば関節を支える力も落ち、太ります。平坦な道を、ゆっくり、においを嗅がせながら歩くのが理想です。
Q. 耳の手入れはどうすればいいですか?
A. 週に一度、耳をめくってにおいと色を確認してください。犬種のなかでも屈指の長さの耳を持つため、外耳炎の危険が非常に高い犬種です。食事のときに耳が器に入らない工夫も必要です。
Q. たるみの手入れは必要ですか?
A. 毎日必要です。口まわり・目の下・首のたるみを拭き、必ず乾いた布で水気を取ってください。濡れたまま放置すると、かえって菌が増えます。
Q. 体重はどれくらいが適正ですか?
A. 数字より、触って確かめてください。薄い脂肪ごしに肋骨が指に当たるかどうかが基準です。皮膚がたるむ犬種のため、見た目では判断できません。
Q. 散歩でリードを離してもいいですか?
A. 離さないでください。においを追い始めると呼び戻しが効きません。頑固で、自分で判断して動く犬種です。
まとめ|床と体重が、この犬種を守る
バセットハウンドは短い脚に20〜30kgの体を載せた犬種です。
その体型は、腰と関節に毎日負担をかけます。
けれど、その負担は減らせます。
床に滑り止めを敷く。
段差を、なくす。
体重を、増やさない。
そして、毎日たるみと耳を拭いて、乾かす——
手間はかかります。
その手間に応えるだけの穏やかさをこの犬種は持っています。
今日から始める3つ
- 1犬がよく歩く場所に、滑り止めのマットを敷く
- 2抱き方を家族で統一する——胸とお尻を支え、背骨を水平に
- 3毎日、耳と顔のたるみを拭いて、乾いた布で水気を取る
この犬種の課題は、どれも家のなかで対処できるものです。今日から始めれば、10年先が変わります。

本日の「犬猫の悩みを即解決!」の記事「バセットハウンド|短い脚に、重い体を載せた犬」でした。
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